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信仰は残った

他方、弟子たちは喜びと聖霊に満たされていた。

使徒言行録 13:52 新共同訳

 これはパウロとバルナバがピシディア州のアンティオキアで福音伝道を行われたときのことです。

パウロとバルナバが会堂を出るとき、人々は次の安息日にも同じことを話してくれるようにと頼んだ。 集会が終わってからも、多くのユダヤ人と神をあがめる改宗者とがついて来たので、二人は彼らと語り合い、神の恵みの下に生き続けるように勧めた。

使徒言行録 13:42‭-‬43 新共同訳

しかし、ユダヤ人はこの群衆を見てひどくねたみ、口汚くののしって、パウロの話すことに反対した。

使徒言行録 13:45 新共同訳

ユダヤ人たちは、多くの人々を集めたということがらに対して当初は好意的に受け取っていたパウロたちの言葉に妬みの心を起こしました。

しかし、それだけではありません。また同時に、そこにはパウロたちが語る「信じる者は皆、キリストによって義とされる」という言葉への反発が本質的にあり 律法を守り神に尽くしてきた自分たちの在り方を否定されたと感じたのです。

 反対者は神様の言葉ではなく、自分たちの行いを大事にしました。つまり神中心ではなく、人間中心だったのです。

そこで、パウロとバルナバは勇敢に語った。「神の言葉は、まずあなたがたに語られるはずでした。だがあなたがたはそれを拒み、自分自身を永遠の命を得るに値しない者にしている。見なさい、わたしたちは異邦人の方に行く。 主はわたしたちにこう命じておられるからです。
『わたしは、あなたを異邦人の光と定めた、 あなたが、地の果てにまでも 救いをもたらすために。』」

使徒言行録 13:46‭-‬47 新共同訳

救いは、ユダヤ人たちにまず与えられるはずだったのだが、ユダヤ人のかたくなさのゆえに異邦人へ与えられることになったのです。

しかし、短絡的にユダヤ人批判と読むことはできません。さらに、パウロが短気をおこしたわけでもありません。

異邦人の救いは、イザヤ書につぎのようにあります。

主であるわたしは、恵みをもってあなたを呼び あなたの手を取った。 民の契約、諸国の光として あなたを形づくり、あなたを立てた。

イザヤ書 42:6 新共同訳

こう言われる。 わたしはあなたを僕として ヤコブの諸部族を立ち上がらせ イスラエルの残りの者を連れ帰らせる。 だがそれにもまして わたしはあなたを国々の光とし わたしの救いを地の果てまで、もたらす者とする。

イザヤ書 49:6 新共同訳

こうしてこの地域に、神の言葉は広がりましたが、パウロとバルナバへの迫害も起こりました。結局、パウロとバルナバはこの地方から追い出されてしまいます。

異邦人たちはこれを聞いて喜び、主の言葉を賛美した。そして、永遠の命を得るように定められている人は皆、信仰に入った。 こうして、主の言葉はその地方全体に広まった。

使徒言行録 13:48‭-‬49 新共同訳

異邦人たちはこれを聞いて喜び、主の言葉を賛美した。そして、永遠の命を得るように定められている人は皆、信仰に入った。 こうして、主の言葉はその地方全体に広まった。 ところが、ユダヤ人は、神をあがめる貴婦人たちや町のおもだった人々を扇動して、パウロとバルナバを迫害させ、その地方から二人を追い出した。 それで、二人は彼らに対して足の塵を払い落とし、イコニオンに行った。

使徒言行録 13:48‭-‬51 新共同訳

途中まで見るとパウロとバルナバは肩を落としたに違いない!と感じられますが

『二人は彼らに対し足の塵を払い落とし』のところでパウロとバルナバはやるべきことをやり、毅然として去ったことがわかります。

だれもあなたがたを迎え入れないなら、その町を出ていくとき、彼らへの証しとして足についた埃を払い落としなさい。」

ルカによる福音書 9:5 新共同訳

また、この章の最後はこのようにしめられています。

他方、弟子たちは喜びと聖霊に満たされていた。

使徒言行録 13:52 新共同訳

パウロとバルナバがこの地方から追い出されましたが、福音を信じた人々は喜びと聖霊に満たされたのです。

※今回は伝道配食のメッセージで用いられた新共同訳で作らせていただきました。

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