未来のある日。

数十年後の世界を旅する時間旅行者。未来の日常生活を綴っていきます。AIやMR技術の可能…

未来のある日。

数十年後の世界を旅する時間旅行者。未来の日常生活を綴っていきます。AIやMR技術の可能性を妄想しながら。心が揺さぶられる楽観的な未来の到来を祈って。

最近の記事

2040年11月7日

今日はなんだか朝早くに目覚めてしまった。まるで台風かのような風と雨がうるさくて。爆弾低気圧が通過したらしい。朝少し時間が余ってしまったので、今日は朝に日記を書いている。週末からの忙しさが抜けなくて、日記をつけるのもちょっと数日滞ってた。先日、学校からのあの「メモリア持ち込み禁止令」が思ったより堪えているみたい。 古いメモリアはもうダメで、新しいのを探さなきゃって決めてはいたんだけど、オンラインで探してもいまいちピンとこなくて。最近は殆どグラスをかけながらその場でショッピング

    • 2040年11月3日

      朝のモヤモヤと戦いながら、アラームを止めたスマホにある通知が流れ込んできた。今日のネタは父さんの会社のIT組合からのメールだった。「脳にチップを埋め込んで、未来のアインシュタインになろう」というキャッチコピーに思わず吹き出しそうになった。うーん、私たちの脳に宇宙の謎でも解明させる気なのかな笑 少し信じ難くもあるが、富裕層の中では今流行しているらしい。なんか僕はついに自分の魂をAIに売ってしまうような気がして、気が引けるけど。利用の目的は、仕事の効率化やうつ病の改善のためらし

      • 2040年11月2日

        あー今日は疲れた。自分のお気に入りのメモリアがハッキングのリスクが高いと診断されて、学校側から強制的に持ち込み禁止を告げられてしまった。この規則を破ると大きな罰則が貯まるし、就職活動にも影響及ぼすから仕方ない。新しいのを買わないとだ。。 私の首からはいつも"メモリア"というペンダントがぶら下がっている。メモリアの実力は驚異的で、私たちが話す全てのことを365日、24時間記録してくれる。議事録、日常のやり取り、さらには私の感情や考えすらも。この記録は私のデジタルペット、チャモ

        • 2040年10月31日

          静かな朝を迎えた。部屋の窓から差し込む光は暖かく、眩しさで目を覚ました。そして、その光の中には、過去数年の想い出が宙を舞っていた。 彼女との別れは、思ったよりも深く自分を揺さぶった。二人の間には、理解しあえない価値観のすれ違いがあった。そして、私の成長のスピードが彼女の期待に追いつかなかった。自分自身の成長と、相手の期待。このギャップをどう埋めるかが、永遠のテーマのように思えた。 昼過ぎ、窓の外には新しい時代の恋愛が広がっていた。AIとの関わりが普通となったこの時代、彼女

          2040年10月24日

          朝、シルクのようなシーツから冷たい空気が肌に触れるのを感じながら目を覚ました。上階の部屋で流れる柔らかいクラシック音楽が壁越しに伝わってくる。まだベッドの中でうとうとしていると、チャモがふわっと私の側に現れ、「今日は大事な日だよ、そろそろ起きる時間だよ」と耳元でささやいた。 リビングに移動すると、冷蔵庫からは前夜に用意した手作りのスムージーが待っていた。いつもの私のルーティーンだ。しかし、緊張で胃がキリキリと痛む。今日の発表のことを思うと、飲むことすらできなかった。今日は上

          2040年10月23日

          電車がゆっくりと駅に入ってきたとき、夜の星空を背景にした大型ディスプレイが映し出されているサプリメントの新製品の広告が目に入ってきた。それは、広告を自動作成するAIが私の日常の感情や状況を読み取り、それに合わせたメロディや映像を生成して、リアルタイムで流してくれる。つい半年ほど前に自社サービスとしてリリースしたものだ。 最近の私の仕事は、こうしたAIを活用してブランド戦略を練ること。正直、自分で考えるよりもAIに任せた方がよっぽどいいアウトプットを出してくれる。私にとっては

          2040年10月20日。

          今日は少し寝坊してしまった。急いで駅まで走る中、AirCabを利用しようと思ったけれど、ピーク時だったので3000円もする値段が表示されて、驚いて仕方なく電車に乗ることにした。実は電車に乗るの、けっこう久しぶりだった。最近は家でのリモートワークが主流になっているし、出かけることも少なくなった。でも、今日は特別。仕事が終わった後、友達との誕生日パーティーが待っている。 淡い朝の光が車内に差し込む中、私は電車の窓越しに流れるニュースや天気情報をぼんやりと眺めていた。その時、突然