せっかくリフォームするなら、お財布に優しい家にしよう!
3話分まとめたので長いです。
適宜目次からジャンプしてお読みくださいね。
家って、住むにはいろいろとお金がかかりますよね。
電気、ガス、水道などの光熱費
インターネット、TV、電話などの通信費
万一のための火災・地震保険料
家を維持するための修繕費
所有したら逃げられない、固定資産税 …etc
家に関する費用って、たくさんありますね。
もちろん払わなければいけないですが、
残念ながら、喜びを感じられる支払いではありません。。
これらの経費、
できることなら少しでも抑えたいですよね。
というわけで今回は、
リフォームで家の必要経費を抑える方法
について考えていきたいと思います!
【光熱費を抑える】
みなさんは、毎月どのくらい光熱費を払っていますか?
光熱費は、もちろん家族構成や家の構造(マンションか一戸建てか)などによって変わります。
しかし、同じ家庭で支払う光熱費も、時期によって大きく変動しているのをご存知でしょうか?
ちなみに我が家(4人家族・木造2階建)の年間の電気+ガス代の推移はコチラ↓
年間20万円も払ってました!
これを削減できるなら、本当にありがたい。。
ちなみに一番安い夏は、一番高い冬の半分くらいです。
なぜ夏安く、冬高いのか?という理由は、
下記のグラフを見るとわかります。
↑東京都環境局公表データより引用
「給湯と暖房」が、光熱費の半分以上を占めているんですね。
冬場は冷え切った給水を温めるために、給湯エネルギーが大きくなります。
冷暖房費では、なんと暖房は冷房の10倍以上のコストがかかっているんですね!
電気もガスも水道も、今後は値上げの要素しかありません。。
ここは家計防衛のため、本気で光熱費を抑える方法を考えましょう。
・給湯器の熱効率を上げる
まず経費削減の王道として、
最も大きな支出から見直していきましょう。
光熱費の最も大きな支出は、給湯代です。
給湯器といえば「ガス給湯器」が普及していますが、
実は、一般的なガス給湯器は熱効率が悪いんです。
給湯器からの排気は、触ったらヤケドを負うほど熱いです。
あれ、お湯を沸かすために燃やしたガスの熱を、交換しきれずに排気として捨ててしまっているからなんです。
なんてもったいない!
しかし技術はちゃんと進歩しています。
熱効率のいい給湯器が続々開発されていますので、
交換すれば光熱費が下がる給湯器をご紹介します♪(^^)
☆エコキュート
「電気でお湯を沸かす!」
なんてキャッチコピー、耳にしますね。
オール電化住宅には欠かせないのが、このエコキュートです。
電気で沸かすといっても、エアコンと同じヒートポンプというシステムで、電気は内部の冷媒ガスを室外機とタンクの間を循環させたり、圧縮・膨張させたりするだけ。
ヒーターのように直接熱を発生させる方式に比べると、熱効率を圧倒的に高めることができます。
また、タンクにお湯を貯めておくので、電気代の最も安い深夜電力を利用してお湯を沸かし、光熱費をさらに下げることもできます。
現在ガス給湯器をお使いの方がエコキュートで光熱費を下げるためには、いくつか注意点があります。
【注意点】
①室外機(ヒートポンプユニット)とタンクの設置スペースの確保
②深夜電力契約が必要
③タンクの容量は家族の人数・使用量によって決める
①の設置スペースは、一番の関門です。
まず、お風呂から近いこと。お風呂から離れるほど、給湯管の途中で湯冷めしたり、お湯か出るまで時間がかかり、捨て水が増えてしまったりします。
熱効率を最大に高めるには、一番多くお湯を使う、お風呂の近くに設置するのがベストです。
タンクは敷地の形状に合わせ、薄型などもあります。ただ、搬入経路の確保なども必要になりますので、設置条件は施工業者に相談してみてください。
また、残念ですが、マンションではガス給湯器からエコキュートに交換するのは、現実的には非常に難しいです。設置を希望される場合は、一度管理組合に相談してみるといいでしょう。
②の深夜電力契約は、単独でエコキュート専用の契約があり、23時~7時の安い深夜電力を利用することができます。
オール電化の場合は「電化上図」(東京電力の場合)などのプランを利用すると、家全体で深夜電力を上手に利用し、光熱費の削減を図ることも可能です。
③のタンク容量は、180~550リットルまで、使用量に合わせて選ぶことができます。足りないと、昼間の高い電気代金で追加で沸かすことになってしまったり、大きすぎると、常に沸かし過ぎでもったいない、ということになってしまいます。ジャストサイズを選ぶのが大事です。
エコキュートへの交換で、光熱費のメリットが特に大きい方は、
・都市ガスより高いLPガスを利用している方
・太陽光発電をお持ちで、固定買取価格制度の10年が終了した方
です。
そろそろ給湯器の交換をお考えの方は、一度エコキュートへの交換をご検討してみてはいかがでしょうか。(^^)
☆エコジョーズ
エコキュートは設置条件が難しい!
または、電気よりガスの方がいい!
という場合は、従来のガス給湯器の熱効率を上げた「エコジョーズ」という給湯器があります。
従来のガス給湯器は熱効率が80%なのに対し、エコジョーズは95%まで高めています。排気の温度は50℃と、触っても「温かい」程度です。
価格は従来のものに比べて10〜15万円程高くなりますが、10年程度使えば回収できるラインなので、CO2削減にもなりますし、選ぶ価値はあると思います。
注意点としては、給湯器からドレン水が発生するため、その排水工事が必要になります。
万一、敷地に垂れ流しにしてしまうと、周囲がジメジメと常に湿ってしまい、シロアリやカビの発生などを招いてしまいます。
給湯器からの排水をきちんと排水管に結ぶ工事が入っているか、工事を依頼する時点でしっかりと確認しておくといいでしょう。
☆エネファーム
「家庭用燃料電池」といわれるもので、都市ガスを燃料とした発電 兼 給湯器です。
都市ガスから取り出した水素を酸素と結合させて発電し、同時に発生する熱を給湯に利用することで高効率を目指したものです。
この一台で年間1.2トンのCO2を削減できる(東京ガスHPより)とのことで、エコは間違いないのですが、いかんせん初期費用がまだまだ高い…orz
補助金を利用しても、初期費用は実質で100万円以上します。
投資額を光熱費削減で回収できるラインには…残念ながら達しません。。
コスパ度外視で、資金に余裕のある方には是非お使いいただきたいです。
地球環境を守るためにも、水素社会の実現を早めるためにも!(^^)
以上、給湯器を省エネ化するリフォームのご紹介でした。
次は、その他の省エネ機器類のリフォームです。
・省エネ機器に交換する
リフォームといえば、設備機器類の交換をすることが多いですね。
給湯器の交換で電気・ガス代を削減できるのは前回お伝えしましたが、他にも進化している省エネ設備は多くあります。
そんな賢い省エネ設備を、じゃんじゃんご紹介していきます!(^^)
☆水栓(浴室・キッチン・洗面化粧台)
水栓の省エネ化には、2通りの方法があります。
①使用水量を減らす
②不要なお湯使用をなくす
①の使用水量を減らすのは、シャワーで有効です。
シャワーはジャーっと勢いよく出すためには、多くの水量を必要とします。
これを、水だけではなく空気を混ぜて「たっぷり感」を出しつつ、実際出ている水量を減らすという方法です。
画像・写真はLIXIL エコフル多機能シャワーより引用
シャワーはヘッドを交換するだけでもエコシャワーにすることができるので、1万円程度からできるコスパ抜群のお手軽リフォームです♪
②の不要なお湯使用をなくすというのは、水とお湯の切り替えを明確にし、レバーの中間でうっかりお湯を出してしまうことを防ぐというものです。
画像・写真はTOTO エコシングル®より引用
エコ水栓への交換は、キッチンなら水栓を交換するだけでも可能です。費用は3万円程度~。
洗面化粧台は、水栓と化粧台が一体になっていて、水栓だけの交換ができない場合もあります。施工店へ相談してみるといいでしょう。
洗面化粧台やキッチンをまるごと交換される場合、最近はエコ水栓は標準装備されていることが多いようです。
☆保温浴槽
家族の人数が多いと、後に入る人は浴槽のお湯が冷めてしまい、「追い焚き」であたためますよね。
これを、浴槽を断熱材でスッポリ覆うことで、湯冷めを極力抑えたのが保温浴槽です。
画像はPanasonic 保温浴槽より引用
保温浴槽に変えるには、ユニットバスを交換する際に、浴槽のオプションとして保温浴槽を選択します。2~3万円程度コストアップしますが、ユニットバスは20年以上使うことができますから、十分投資回収できます。
☆トイレ
トイレの省エネ化は2通り。
①便器を流す水量を減らす
②洗浄便座の節電
①便器を流す水量は、90年代中頃までは、1回13リットル程度使用していました。それがなんと、今は1回3~4リットル程度まで節水になっています。
便器は20~30年使えます。
現在の13リットル便器をご使用中の方は、光熱費の削減分でリフォーム代を捻出できちゃいますよ(^^)
②洗浄便座の節電は、従来品では洗浄のためのお湯をタンクで温めたり、便座を温めたりするのに、「使わない時にも電気を使い続ける」ムダを無くしたものです。
使う時だけお湯をつくる瞬間湯沸かし式に変える、
人の入室をセンサーで感知し瞬間に便座を暖房する、
と、不要な電気を徹底的に排除した商品もあります。
洗浄便座の寿命は10年程度です。商品選びの際には、ぜひ本体の価格差に加え、使用電気量×10年のコスパで比較検討してみていただけたらと思います。
☆センサースイッチ
玄関・廊下・階段など人が通るところは、つい照明をつけっぱなしにしてしまいがちですよね。そんな時に便利なのが、スイッチの近くに人を感知した時だけONになるセンサースイッチです。
今あるスイッチを、このセンサースイッチに交換するだけでOKです。
(スイッチが人を感知しにくい位置にある場合は、位置を変更する工事も必要になります)
つけっぱなしのムダをなくすだけでも、十分エコになります。
詳しくは過去記事にも書きましたので、よろしければご参照ください(^^)
省エネ設備のご紹介、いかがでしたでしょうか。
リフォーム工事ではありませんが、エアコンや冷蔵庫などの家電製品も、省エネ化が目覚ましく進歩しています。
省エネ性能が良いものは値段も高額になりますが、長い目で見ると十分元が取れる商品も多いものです。ぜひ耐用年数と光熱費削減額を掛け合わせ、賢い商品選びをしていただけたらと思います。
さて、次は光熱費以外のコストにも着目し、リフォームでどうしたら下げられるか?を考えていきたいと思います!(^^)
【断熱リフォームする】
冬寒い!
夏暑い!
これは家の断熱性能が低いことが原因です。
家の断熱性能を高めると、少しの冷暖房費で室温を一定に保つことができ、光熱費も安く健康にも良い環境をつくることができます。
もちろんリフォームで、この断熱性能を上げることはできます。
ただ気をつけていただきたいのは、
「コスパがいいとは断言できない」ということです。
新築時に断熱性能を上げるならば、材料費の差額をプラスするだけなので大きな費用にならず、建物の償却期間も長いため、光熱費の削減分だけでも十分回収できる投資になります。
しかしリフォームは、新築に比べると既存の撤去費など余計な工事が多く、工事費が高額になります。しかも残りの耐用年数も新築に比べて短くなるため、工事費を投資回収できるかどうかは微妙になります。
工事費を削減するのは難しいので、少しでもコストダウンを狙うなら、
「1日でも早く工事をして償却期間を延ばす」
とお考えいただければと思います。
とはいえ断熱工事は省エネだけでなく、健康で快適に過ごせるという大きなメリットがあります。断熱工事をやるかどうか悩んでいる方は、まずは費用対効果の高い窓断熱の工事をおススメします。
窓断熱リフォームの方法は、ぜひ過去記事をご参照ください。
【通信費を抑える】
スマホの通信費って高いですよね。
最近はだいぶ値下げされましたが、
それでも通信量が多いほど高額になってしまいます。
家に光通信などを引いている場合は、できるだけ家のwifiを利用して、
スマホの通信を使わないようにしたいですね。
しかし最近よく伺うのが、「2階でwifiが不安定」というお悩みです。
wifiの電波は障害物に弱いため、床を通過する際に大幅に減衰してしまうことがあるのです。
2階ではwifiの使い勝手が悪く、結局スマホの通信を利用してしまうとなれば、通信費も跳ね上がってしまいますね。
そんなとき、1階のルーターから2階までLANケーブルを1本配線しておくと、2階にも安定したwifi環境を整えることができます。
LANケーブルは壁に露出して簡易に配線することもできますが、壁紙を貼り替えるリフォームと一緒に行えば、壁の中に配線を隠すこともできます。
いずれにしても、配線費用は2~3万円程度です。
毎月スマホの通信費が高額になっている方なら、案外あっという間に元が取れてしまうかもしれませんよ。
【損害保険料を抑える】
損害保険料といえば、火災保険と地震保険をまとめて年払いなどで支払っている方が多いと思います。
…地震保険、入っていらっしゃいますか?
今は地震の活動期に入っているとも言われていますし、保険料は安くないですが政府のお金(=税金)も使われていますし、ご加入されておいた方が安心ですね。
で、この安くない保険料、実は50%OFFにする方法があるんです。
それは、耐震補強工事を行うことです。
補強によって耐震等級3という性能評価を取得すれば、地震保険料は毎年半額、地震がきても倒壊の不安がなくなると、いいことずくめです。
詳しくは過去記事に書かせていただきましたので、ご興味のある方はぜひご参照ください。
【修繕費を抑える】
リフォームといえば「欲しいものを手に入れる」というだけでなく、修繕費のように「やらなければいけないからやる」工事も多くあります。
このような修繕費は、できれば安くすませたいものですね…。
実は、修繕費がどのくらいかかるかというのは、「使われている材料や工法が何であるか?」によって変わります。
リフォームの際に将来の修繕費を安くできる商品を選ぶようにすれば、その時のリフォーム代は上がっても、長い目で見てコストを抑えることができます。
こちらも過去記事をぜひご参照くださいね。(^^)
【固定資産税を抑える】
固定資産税は、家を持てば逃れることはできませんね。
家の固定資産税は、毎年下がっているのをご存知ですか?
法定耐用年数といって、木造住宅なら22年とされていますが、年数が経過するごとに残りの耐用年数が短くなり、固定資産税の評価額がどんどん下がっていく仕組みになっています。
つまり、建て替えれば固定資産税は跳ね上がりますが、リフォームしながら長く住み続ければ、固定資産税を安く抑えることができるのです。
この評価額は相続税の算出にも使われますから、家がリフォームによってピッカピカの状態に保たれていても、相続財産は低く見積もってもらえるということにもなります。
丁寧にリフォームして長く暮らすというのは、こんな嬉しいメリットもあるんですね。
リフォームで家のコストを下げるシリーズ、いかがでしたでしょうか。
ぜひ賢くリフォームして、毎月の経費を減らしてみてくださいねー!(^^)
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