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文化の日生まれし母は文の字を名前に冠し過ごす生涯/黄色い人

※ 文=ふみ

2022年11月3日(木)のうたの日7時部屋の題「題『文』を文語で」の短歌。

まず、作中主体のご母堂への祝意を示したい。誠におめでとうございます。

文化の日は、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことが趣旨の国民の祝日。1948(昭和23)年制定であるから、戦後生まれのご母堂であろう。この日が祝日となったのは、1947(昭和22)年まで四大節の一つの明治節(明治天皇の誕生日)だったためもある。

ご母堂は明治神宮に思い入れがあるだろうか。文化施設に通うことを好んでいるだろうか。「文化の日」に生まれたことを喜び、「文」の字を授けた人の思いも見えてくる。国民が祝う日に生まれたという幸運が生涯にわたって感じられるだろう。ちなみに「過ごす」は古語では「過ぐす」だが、許容される範囲だろう。

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