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ミサイルの影は見えざりスマホには上空通過の文字が残りぬ/蒼音

2022年11月3日(木)のうたの日17時部屋の題「題『文』を文語で」の短歌。

昨今続く北朝鮮によるミサイル発射。日本の国土を飛び越すようなミサイルが発射されたとわかると、Jアラートが該当地域の人々に発せられる。そのとき、スマホや緊急告知ラジオが鳴る。さらに、「上空通過」がわかるともう一度鳴る。

避難を勧告する通知だが、やはり空を見たくなるのが人間の性。そこに「ミサイルの影」は見えない。しかし、この国土を飛び越えたのだろう。スマホの画面に「上空通過」を知らせる通知画面が残っている。存続の助動詞「ぬ」の余韻が効いている。

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