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ガソリン自動車の終焉からの未来予測図

ほんのちょっと前、2000年代前半、ハリウッドの映画スターがアカデミー賞の授賞式にプリウスに乗って登場したというニュースがありました。

当時、プリウスは環境に敏感な人たちにとって象徴的な車でした。

そもそも、プリウスとはなぜ環境にいいのか?プリウスは所謂、HV(hybrid vehicle)ハイブリッドカーと言われる車両です。

ハイブリッドカーとは?

ハイブリッドカーとは「2つ以上の動力源を持つ車」と定義されています。実はプリウス以外にも、各社いろいろな車を販売していました。フォルクスワーゲン、日産、三菱、本田、などなど様々な車種があったのですが、その代表格がプリウスだったというわけです。

プリウスは、燃料(ガソリン)と電気の2つの動力源を持つ車です。それまでの車はガソリンで動いてたわけで、ガソリンだけじゃなくて電気でも動くので環境に良いってわけです。

それが、約20年後ではプリウスも結局、ガソリン使ってるから環境に悪いと。環境に悪いというのは、具体的に二酸化炭素を排出するという事です。

脱炭素とガソリン車

最近よく聞くようになった「脱炭素」という言葉。カーボンニュートラルとか、カーボンゼロって言葉も良く聞くと思いますが、簡単に言うと、地球は二酸化炭素によって温暖化が進んでいる。温暖化が進むと、氷河が溶けて海面が上昇する、異常気象を引き起こす、砂漠化が進む、人体への健康被害など、とにかく良くないって事が言われています。

だから、二酸化炭素を出すのはやめようって話です。カーボンニュートラルというのは、製造業などにおいて、二酸化炭素の排出と吸収でプラマイゼロにするという事。カーボンゼロというのは、二酸化炭素の排出をゼロにするという事です。

一部、二酸化炭素の排出量増加と地球温暖化は無関係だと主張する学者もいます。

「科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている」著:丸山茂徳という書籍もあります。

ただ「脱炭素」という流れは世界的な流行であり、もはや逆行する事はないのは間違いなさそうです。二酸化炭素の排出量が増えているのは間違いない事実で、それを減らそうという流れは誰にももう止められないものになっています。

余談ですが、イギリスの産業革命以降、二酸化炭素排出量が増えていると思いがちなのですが、実は急増しているのは第二次世界大戦以降です。

人類は第二次世界大戦以降、石炭、石油、天然ガスをエネルギーとして豊になりましたが、その天然資源をエネルギーに転嫁する際、大量の二酸化炭素を放出しています。

また、最近、代替肉というものも出回りつつありますが、これも脱炭素の影響です。主に主食としての肉は牛肉、豚肉、鶏肉ですが、この畜産でも多くの二酸化炭素が排出されています。

まとめると、もう二酸化炭素を排出するものはダメ!徹底的に脱炭素ってのが、これからの社会です。これは日本だけではなく世界的にです。

そこで、まずは目立ってやり玉にあげられているのがガソリンを動力とした車というわけです。

日本政府は2030年代に100%のガソリン車は販売禁止する事を目標に掲げています。どうなるか分かりませんが、今後、自動車メーカーがガソリン車の開発に力を入れる事は100%ないでしょう。

トヨタの強みは弱みに!

そこで、台頭してきたのがEV(Electric Vehicle)電気自動車のテスラであり、新たにソニーやアップルも電気自動車をつくるという話です。

トヨタなど、これまでの自動車メーカーは強みが弱みになってきている事です。つまり、自動車で最も重要な部分、エンジンを作れるという事が強みであったわけです。ガソリンを燃やして動力にして車を走らせるというのは、かなり高度な技術でエンジンを作るのは大変なわけです。

しかしこれが、電気自動車になるとエンジンがいらなくなったわけです。電気自動車は電気を動力にしています。そして、テスラの車は電気の力でタイヤのホイールを直接回して車を走らせています。エンジンから動力をタイヤに伝えるという過程がごっそりいらなくなったわけです。

もう、エンジンを作る必要がないと。ギアチェンジなどのトランスミッションも電気自動車には不要です。車を作るという製造過程が完全に変わってしまったと。

従来のガソリン自動車をつくってきた、トヨタの技術の蓄積が一気に無力化してしまったわけです。ガソリン自動車を今後はつくるなって言うのが日本政府や世界の方針のわけですから、無力化で正しい表現だと思います。

いや、もしかしたら、無力化だけならまだしも、じゃあ作ってた人たちの仕事はどうなるのか?という問題が残るわけですから、無力化よりもひどい状況かもしれません。

トヨタの豊田章男社長は「ガソリン臭くて、燃費が悪くて、音がいっぱい出て、そんな野性味溢れた車が好き」と発言していますが、これはもう個人的な話であって、トヨタという会社として、そんな車を作り続けるのは難しいでしょう。

大企業のトップが、例え本音であっても環境に悪い車が好きですとは発言しない方がいいと思いますが、豊田章男社長は馬鹿じゃありませんし、超優秀なお方。おそらく、日本政府に対する嫌味や、世界的自動車メーカーの社長ならではのブラックユーモアととらえるべきだと思います。

トヨタは水素を動力とした自動車もつくっています。水素自動車は完璧に環境に良くて、二酸化炭素は当然一切排出せず、水しか排出しないという優れものなのですが、いかんせんその燃焼の水素が電気に比べて高いという問題が残っています。ここから盛り返すのは、50年くらいの時間がかかりそうです。

さて、ここまでは日経新聞やニュースピックス、ユーチューブなどでも語られている事実であり、そのダイジェストのようなものです。

ここからが本題で、では今後はどのような未来になっていくのか?という事です。

タカハシの未来予想図。5つの予測。

まず決定的なのはガソリン車はなくなるという事。そして、ここからは私の予測です。

予測①
ガソリン車の販売はなくなるが中古市場などでは出回ってプレミア化。高騰する。特に日産GT-R、日産フェアレディZなどは今の価格の5倍以上になってくると思います。

予測②
二酸化炭素を排出するガソリン車に乗り続ける人は、排出と同量の二酸化炭素を吸収をする費用を負担するようになる。税金で徴収というよりは、民間でそんなチケットを販売する会社が出てくると思います。二酸化炭素を吸収するのは植物です。ですので、農家や森林を持っている方にお金を払うという事になると思います。

予測③
車の所有率が一世帯あたり0.5台になる。現在、日本の一世帯あたりの車所有率は1.0台です。ちなみに、東京は0.4台です。これは田舎で最寄りの交通機関までの距離が遠い地域ほど車は浸透しているという事です。今後は、田舎には自動運転で定期的にバスを走らせる。ライフラインとなるスーパーや病院なども自動運転で定期便を走らせるようになると思います。また、アマゾンなどもドローン配達などでさらに便利になり、車を持つ意味というのはなくなってくると思います。現に、今も東京では0.4台という事は、必要なければ人は車を買わないという事を明確に表しています。

予測④
LUUPのような個人1人で移動する手段がどんどん拡充していく。これは都市部での話ですが、最近よく見るようになったLUUPはどんどん広がっていくと思います。現状はまだコストが少し高いのと、ステーションが少ないので不便という問題がありますが、広がれば広がるほど安くなり便利になるサービスだと思います。

予測⑤
そもそも、人はあまり移動をしなくなる。リモートワークというものが定着し、地方への移住というのも珍しいものではなくなってきました。アマゾンやウーバーも都市部では一般的になっています。そもそも、人はどこに移動するのでしょうか?将来的に移動とは、旅行のような特別なものになってくると思います。

という事で、最近のテスラが売れてるって話から、その背景とか考えてみましたが、様々な問題が関わってきている世界的に非常に影響の大きい話だなと思います。

一部では、トヨタの車が売れているのが気に入らない欧米の陰謀論とかっていう人もいますが、そんな話ではないように感じます。環境問題は以前から言われている事で、車が二酸化炭素を大量に排出しているのは事実なのですから。

そんな陰謀論が例え本当だったとしても、この流れは変わらないでしょう。大事なのは今後を予測して、自分はどのように行動すべきなのか考えてみる事ではないでしょうか!?

え!?サポート!?いや、本当ですか!?ワタシにっ!? ・・・ ありがとうございますっ!!