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「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(241)

「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(241)

善意と同調圧力に甘えてはいけない

 権力側、体制側は組織の構造的矛盾にメスを入れないまま、会員の善意と集団の同調圧力の上にあぐらをかいてきたといえなくもない。本稿の問題意識に照らせば、注目すべきポイントはそこにある。

   PTAにしても町内会にしても、いま、それを支えてきた存立基盤が不安定になり、制度疲労を起こしている。そのことは意識調査の結果が物語っているだけでなく、会員の脱退で組織の存続が危うくなるケースが出現しているところにも見てとれる。 そこへもってきて、子どものため、地域のための活動を優先しなければならないという建前論が全体主義的な組織運営につながり、メンバーの組織離れに拍車を掛けているようだ。

 ちなみにこれと同様、本来の趣旨と合致しない組織運営が行われている例は、日本社会のいたるところに存在する。

 学校の部活動がまさにそれだ。建前では「自由参加」のはずなのに、いつの間にか「強制」になっている。同調圧力のために抵抗できない生徒が多い。教師も自分の得意分野でないスポーツ担当になり疲れている。残業手当がないのに責任だけ押し付けられている。

 私は「組」は抜けさせてもらった。仕事に支障がでるし、クリスチャンである私が仏式の葬式や神道のお祭りに「強制的」に参加させられるからだ。市役所に相談に言ったら
「自治会を抜けたらゴミ出しが出来なくなります」
 と、事実上の脅迫を受けた。

部活指導の「地域移行」、事業費28億円の見通し…スポ庁・文化庁要求額の半分に満たず

 政府の2023年度予算案で、公立中学校の部活動指導をスポーツ団体や文化芸術団体に委ねる「地域移行」の事業費が約28億円となる見通しであることが16日、分かった。

 さすがに反対論者が多くなり、学校の教師の悲鳴も多く、部活動は存続が難しくなった。それで、政府は「地域移行」という意味の分からない案を出してきた。廃止すればいいのに、折衷案のつもりなのだろうか。

 生徒たちもこんな中途半端な制度につきあわされて気の毒。おそらく実行しようとしても空中分解するのは時間の問題。たとえば、私が「英語部」の担当を民間移管されても断固断ります。善意で出来る仕事ではない。民間企業は利益があがらなければ実行できない。

 School club activities are just like that. Although they are supposed to be "free participation," before you know it, they have become "compulsory. Many students are unable to resist due to peer pressure. Teachers are tired of being in charge of sports that they are not good at. They are forced to take on responsibilities without overtime pay.

 I was allowed to leave my "group. I was forced to leave my "group" because it interfered with my work and because I, as a Christian, was "forced" to participate in Buddhist funerals and Shinto festivals. I went to city hall for advice.

I was practically threatened: "If you leave the residents' association, you will not be able to take out the garbage.

 I was practically threatened. As expected, there were many opponents and many screams from school teachers, making it difficult for club activities to survive. So, the government came up with a proposal that makes no sense: "regional transition. Why not just abolish it? Is it supposed to be a compromise?

 I feel sorry for the students who have to deal with such a half-baked system. It is probably only a matter of time before it falls apart in mid-air, even if they try to implement it. For example, I would refuse to take charge of the "English Department" if it were transferred to the private sector. It is not a job that can be done with good intentions. A private company cannot do a job unless it is profitable.

高木繁美

 「高木教育センター」塾長。名古屋大学卒業後、アメリカユタ州のローガン中学校で教師をした後、帰国。英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級などに合格。少林寺拳法二段。ジャッキー・チェンの前でヌンチャクを披露したことが自慢。「私の京大合格作戦」(エール出版)2020年度版から2022年度版に漫画化されて掲載。チャットワークを用いた質問無制限の通信添削を全国の難関校受験生対象に募集中。「高木教育センター」検索。

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