動物虐待とか人助けとか

先日、車で銀行の前を通り過ぎた時に、銀行の入り口のすぐ脇で熱烈に接吻をかまし合っている4、50代の男女を見かけ、思わず笑ってしまった高木です。

このコロナ禍のご時世、濃厚接触云々の前に銀行の入り口付近での接吻は人目につき過ぎるのでやめといたほうがいいぞ と思ったもののシンプルに羨ましくもありました。



ステイホーム などという初めて聞く言葉にようやく耳がちょっと慣れてきた。
アスリートファーストやマリアージュ、エビデンスなどの言葉を日頃使っちゃう人たちはどうも好きに慣れないが、ステイホームという語感もまあまあ嫌いだ。日本語でいいじゃない。

言葉の好き嫌いはともかく、ステイホームの意味自体は重要だと思うので、必要もないのに外に出るわけにもいかない。
そこで家に居ながらにして何かできないかと色々考えた。

そこでボクは「そうだ人助けをしよう」とまるで今から京都に旅立つかのようなノリで家に居ながらにしてできる人助けを始めてみた。


きっかけこそノリだったものの、人助けと一言で言ってもなかなか大変だし、大変なことを為すためにはそれなりの代償もいる。等価交換というやつか。
ボクは両手をパンッ!と合せただけで何かを生み出せるような錬金術師ではないのでやはりそれなりの代償がいる。
ボクの場合、その代償とは動物虐待をすることだった。一体何匹の動物たちをこの足で踏みつけてしまった事だろう。

「人助けをするためには動物虐待をしても良いのか」そんなある種究極の選択を常に喉元に突きつけられながらも、それでも人を助けたいとスラッガーばりに正義感を振り回しながら振り返ることなく前に進む。

少しでも立ち止まったり、振り返ってしまうとその罪悪感に追いつかれ飲み込まれてしまう。いつだって正義の反対は別の正義なのだ。
「こっちが100%正しいから」などと割切れる事はそうそうない。


そうやって我が道を迷う来なく突き進んで行くと、不思議と定期的に人助けの依頼が舞い込んでくる。
定期的に助けを求めてくるその人は決まって頭は草間彌生の水玉ヘア、服装はスギちゃんのコスプレのような袖なしベストである。
マリオ?ボクの名前はそんな名前ではないが、何故だか彼らは皆ボクのことをそう呼んでくる。
ちなみに助けを求めてくる人の名はキノピオと言うらしい。

ボクの人助けもいつの間にかグローバルになったもんだ。


ここで白状しておくと、人助けの合間に落ちているお金は「人助け代」として懐に入れさせてもらっている。
依頼人からお金を振り込んでもらっている訳ではないし、今までそのことについて咎められてもいないからいいよね。

最近のボクの悩みはと言うとお金がちっとも貯まらないことだ。
せっかく道すがら集めたお金も100を数える頃には何故か消失している。かつてのビットコインのように価値が暴落したからか?

代わりと言ってはなんだけど、お金が消える頃には不思議と1人仲間が増えている。
顔は見たことないけど不思議とそんな実感がある。
「3密を避けよう」というこのご時世、ボクの仲間は今50人近く集まってしまっている。ここでもうがい・手洗い・マスクの着用は徹底していきたい。


そんなこんなで始めた人助けも、今のところ6人ほど人助けをし、最近終わりが見えてきている。
困った人が減ってきているのはいいことだ。

世間では誰からともなく「集まれ!」と無人島に召集されて沢山の動物たちと暮らしながら多額のローンを返済していくという、動物虐待(主に対象はカメ)を繰り返しているボクとは真逆の生活をしている人も沢山いる。

もしも「小池百合子アップデート」なるものが来たらそんな平和な動物の森にも休業要請が来るのだろうか。
人助けが終わってやる事がなくなったら、踏みつけて来た動物たちへの贖罪の意味も込めてその動物たちが暮らす森で生活してみてもいいかな。 

なんてことを思いながら、「ゲームは1日1時間まで」という母の教えを胸に今日もボクはマリオとして人助けをするためにカメを踏みつけていく。


【2020.5.10 17:15 追記】

クリア

無事人助け完了。
背景のブロック1つ分のソーシャルディスタンス。

ワールド7のパックンの吐く弾幕のような火の玉とワールド8の行き先のわからないループに心折れそうになりました・・・

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