『The Flower In The Screen』

寒い春なはずなのに
布団が暖かくないのは
写真の中のポニーテールのせい

君はスマホの中で
愛を歌い続けたのに
勘違いだごめん僕じゃないよな

打ちかけの一行半
予測変換昨日不全
踏み締めた春はまだ冷めてゆく

僕の後に摘み取られた花
僕よりも美しいのかな
同じ香りが隣から
運んだのは2分前の想い 

最後の言葉なはずなのに
既読無視してしまうのは
過去の言葉が贅沢なせい

声は暖かいはずなのに
君の電話が切れたのならば
こもった熱が飛んでゆくよ

僕の後に摘み取られた花
画面越しに僕を睨んでる
匂いのない君は嘘で
消したのは1分前の真実

もうわかったんだ君は花で
花弁に書いてる蜜な言葉
それを布団で眺めては潜る
でも中身は見せてくれないよね

最後に君と歩き…だす…ぁないんだよね?

これが真実です君は花で
皮をめくらずに枯れたんです
教えてないでいてありがとう
なんてことを花を見て思い出した

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?