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ひとつの情報発信チャンネル、というのはPR的に「ありえない」

パブリックリレーションズの日本版は「広報」といいますが、その「広報」とは、パブリックリレーションズの中では「メディアリレーションズの一部」をいうことが多いですね。

報道対応ってやつです。パブリシティ、と言うそうで。帰国して、このことばを聞いたとき、「なんですか、それ?」と聞き返してしまった笑い話がありました。

広報をパブリシティと思いこんでいて、それが報道を呼ぶ、ということと同義というのは。。。思い切り間違いです。だってパブリシティの英語の意味は「宣伝」ですから。

昔からどういうわけか、日本のパブリックリレーションズの一種の広報は、メディアリレーションズ、報道対応こそすべて、みたいな感じのことのようですが、パブリックリレーションズは、「リレーションズ」のとおり複数形であり、複数の関係性による成果、と基本的にみなしています。複数の手段を使ってひとつの大きな成果を取る。これが基本動作です。

ひとつのチャンネルで細かいゴール設定はしないほうがよい

結論として●●を取ればいい。これがパブリックリレーションズの方針なので、1手段ごとに細かい目標設定はしないものです。担当者フォーラムではSNSやホームページひとつでどのくらいのリーチを獲得すればいいのか、というような細かい話が多いですが、、そっちじゃないだろ、と。なぜならコミュニケーションは受信者絶対の法則があり、受信者がこっちの意図する反応を示してもらわないと成立しないので、結論はすべて相手任せだから。自分で達成できるというようなものでは、基本的になく、かつ、これらは行動変容や態度変容程度のことなので、売り上げアップや業績アップというわかりやすくかつ重要な成果とは別物なのです。別物の成果に血眼になってどうする、と。なので、細かいゴール設定は売り上げ目標などにはいいけれど、コミュニケーションで設定するのはまちがいですよ。

コミュニケーションは、相手のレベルや状況に応じて使い分けるものなので、ツイッターがよいと思っててもtiktokだったらそっちにすぐに変更しなければならないわけです。千変万化するものに対して細かい規定を定めてそれに従うよう部で動く、なんていうのはナンセンス極まりないわけですね。すぐに対応できるようあそびをもってプランニングする。そして取りたい結果は別のところにあって、それを複数の手段で取りに行く。そのほうが気楽ですし、確実ですし、なによりも余計な心配をしなくていいですよ。




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