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旅で得られるは”一次情報”
発見は面白い。
教わったことでもなく、本で読んだことでもなく、自分で発見することは喜びなのです。
僕が小学生の時、理科の授業で磁石を水に浮かべたとき、先生が言う前にどのグループの磁石も同じ方向を向き、しかもN極が北を指していることに気付きました。
その瞬間の感動たるや否や!
先生に教えられてから知ったとしたら、36歳になった今でも覚えているくらいの感動は得られなかったことでしょう。
そりゃニュートンがリンゴが木から落ちるのを見て発想した万有引力とでは比較にならない程小さな気づきですが、本人にとってはそれ以上の世紀の大発見だったのです。
旅は発見の連続です。
よそ者の目で世界を見ているので、自ずと発見は多くなります。
こりゃまた小さな発見なのですが、バンクーバーのケンタッキーに入るとインド系のようなお客さんが多いことに気付きました。
最初はたまたまかと思ったのですが、別の日に通りかかってもやはりインド系のような人が多かったのです。
そして突然ピンときたのです。
「もしかしてヒンドゥー教の人たちなのでは。ヒンドゥー教では牛は聖なる動物で食べられない。だからマクドナルドなどのファストフードは行けず、チキンがメインのケンタッキーに来るんだ!」
皆さん、どうですか?
「なるほど~面白い!」となってくれましたか?
合点がいく回答を自ら導き出して「賢いなぁ自分」と思って、周りにどや顔でエピソードトークしても、以外に周りの反応はそっけないモノでした。
こんな小さくて役に立つか分からない知識は、特別なモノではないようです。
しかし、発見した者にとっては特別な知識となりました。
知識や物事だけでなく、”意外な自分”という発見、「バックグラウンドの分からない人とのコミュニケーションの仕方」など”スキル”的な発見、「人生を好転させるには」など”考え方”的な発見、旅には体験で学ぶ発見がたくさんあります。
以前Twitterでこんなつぶやきをしている方がいました。
リベラルアーツを学ぶための三つの手法は「人と話す」「旅に出る」「本を読む」。このうち「旅に出る」だけが持っている特徴ってなんだかわかりますか?それは一次情報、つまり「ナマの情報に触れる」ということ。旅が制限される世界では人間の「自由に考える力」も衰えることになります。
— 山口周 (@shu_yamaguchi) January 11, 2021
ナマの情報に触れることができるのが旅です。
ナマの情報から自分なりの解釈や気づき、考え方を構築していくのが旅です。
旅人に没個性とは程遠くオリジナルな人が多いのはそのためなのでしょう。
「旅が制限される世界では人間の『自由に考える力』も衰えることになります」と山口さんが危惧しているように、旅に出ることができないがための機会損失はとてつもなく大きいコトのように思います。
それは個人にとっても、人類にとっても。
コロナがもたらした経済的損失もそうですが、機会損失も数値化できたらとんでもない打撃なんだろうなと思います。
そういう視点でも、一刻も早くワクチンが行きわたり、人類が安心して移動や交流できる日が来ることを願うばかりです。
そしてまたあの感動を味わいたい、そう思うのです。
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