一気にグレードアップした下着
久々に新しいクレジットカードを作った。
見た目もキレイで子供のようにワクワクして、
カードをいろんな角度から眺めていた。
ネット購入はクレジット決済。普段のスーパーなどでの買い物は現金で支払う派だが、
よく見かける「クレジットカード、一括で」というのをやってみたくなった。
それをするのに打ってつけのものがあった。
1着1000円で3着を1年以上使い回していて
くすみカラーと化しているブラジャーだった。
店頭に飾られているブラジャーは目を引くカラーとデザイン。うっかり近寄ってみようものなら
店員さんがやってくる。それが煩わしくて素通りでチラ見で通り過ぎていた。
だが、今回は違う。
買うのだ!しかも2着。
ショッピングモールの下着売り場に早速
足を運ぶ。
今日は素通りチラ見ではない。
小慣れた感じを装い、ブラジャーの透明なハンガーを手に取ったりしてみた。
すぐに店員さんがやってきた。
店員「どのような物をお探しですか?」
私「ノンワイヤー でホールド力のある物
を、、、」
店員「では、今日入ってきたばかりのこちらの
商品はいかがでしょう?」
私「キレイなデザインですね」
私の心の声「今日入ってきたばかり?これは店員さんのよく使う話術?嘘か本当かわからないけど、ピンク系で見た目もキレイだし、なんか惹かれる」
私「他にもノンワイヤー の物はありますか?」
店員 「こちらにある物はお胸を真ん中に
グッと寄せてキレイに見えます」
私の心の声 「お胸をグッと真ん中に•••良さそう•••」
私「ちょっと他のもいろいろ見てみます。」
私は店員さんから少し離れた所に移動し、
適当にブラジャーを見ながら
「買うべきか•••買わざるべきか•••」と
躊躇しだした。
値段は4000円〜5000円するのはわかっていたが、店頭でクレジット決済することが少し怖くなったのだ。
日常的にクレジット決済をしだしたらお金を使い過ぎてしまうんじゃないか。と思いだしたのだ。
「そうだ!今回、クレジット決済をして次から
普段の買い物は今まで通り現金で支払えばいいじゃないか!怖がる必要はない」
そう思い返して、また店員さんがオススメしてくれた場所に戻り、透明のハンガーを2つ堂々としっかり掴み、
私「試着してみてもいいですか?」と尋ねた。
店員「はい、こちらにどうぞ」と
試着室に案内された。
中に入るとカーテンは2重になっていた。
なかなか厳重だなと思いながら、
シャツとキャミソール を脱ぎ、ブラジャーを1番上に置いて、新しいブラジャーを試着。
カーテン越しに店員さんが
「よかったら、サイズが合っているか中に入らせていただいてみてみましょうか?」
私の心の声 「えっ!中に入ってくるの?」
少し驚きながらも、せっかくだから、ちゃんとサイズが合っているかを見てもらおう。」
私「はい、お願いします」
店員「では、中に入らせていただきますね。
失礼いたします」
と、試着室の中へ。
店員さんは手に白い手袋をしていて、
優しく胸を中心に寄せてくれた。
初めの体験だった。
そして、店員さんに今、使っているブラジャーについて聞かれたので服の1番上に置いたブラジャーを指差した。
私は赤っ恥をくらうことになる。
自分ではくすみカラー化ぐらいだと思っていたのが、ドス黒く見えたのだ!
こんなに汚れたブラジャーを店員さんに見られてしまい、恥ずかしいやら逃げたいやら。と同時に
いかに汚れたブラジャーを身につけていたかを思い知ることとなった。
店員さんが試着室から出て行ったらすぐさま
ブラジャーは服の下に隠した。
もう、後の祭りだ。
そんなこんなで2着購入することを決め、
白い薄い紙でブラジャーを包んでくれていた。
白い薄い紙が高級に見えた。
その時、気持ちに変化が。。。
「よし!もう1着、買おう!」
色違いをもう1つ追加してもらい、
店員さんは白い紙に包んだブラジャーを品よく
レジに持って行ってくれた。
レジの店員「お支払いは?どのようにされますか?」
私、「クレジット、一括で!」
今日は新調したブラジャーを身につけて
出勤している。
お胸がツンと上向き。
心なしか姿勢もよくなる。
下着も自分もグレードアップしたようだ。
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