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ユーレイデコ12話 物語制作者のための分析

※途中の~%は物語中の経過地点です。

●今回の特徴

・最終回
SFにありがち(?)な、最終回のクライマックスでこれまでの謎の説明が入る。大体達観しているラスボスや初めからいる謎の賢者が説明して、主人公がそれを聞くという構図。

・バディもの(もしくは恋愛もの)のラストの型
片方は全員を救うために(あとは使命を全うするため、など)、両者満足する形で別れる。
主人公は日常から非日常へきて日常に戻る
相棒は非日常にいて、さらなる非日常へ旅立つ
で、最後に謎の再会を果たすとこで終わる。

「君の名は」とかとちょっと似たタイプの終わり方かな。


・メモ
クライマックス付近で一旦テンションが落ち着くというか、過去回想だったりラスボスの過去だったり、はたまた異世界だったり、物語中ずっと付きまとっていた謎を全く別時空で説明する展開もよくあるなと感じる。


●構造抽出

・これまでに出たことのない謎の少女が目を覚ます
掴み

・謎の少女は記憶がおぼろげだが、母の顔を見てすぐに思い出す

・少女の日常紹介
両親と幸せに過ごしている
ペットも買っている
セットアップ

15%

・少女が寝ている所に、主人公が現れ、少女の事を相棒の名前を呼ぶ
インサイティングイベント
主人公におびえて逃げる少女
問答
主人公は相棒を説き伏せ、ラスボスの洗脳を解く
プロットポイント1

20% 幕転換

・主人公のおかげで現実に戻ってきた相棒
二人でラスボスを追い詰める

・現実視点
キャラBが倒され、意識を失っている主人公と相棒の体が奪われる。
その先に待っていたのは、現実世界のラスボス

・クライマックス前のラスボスとのテーマに関する対話
そこで

ラスボスなりの信念を聞かされる(作品内の冒険で培ってきたことと真逆の価値観)
ラスボスを倒せば自分たちの目的が叶うと知る(濡れ衣が張れる)
ラスボスからの誘いがある(主人公が欲していた力を譲る。後継者を探していた)
ラスボスが何故主人公達が濡れ衣を追う事件を起こしていたかが語られる

などのこれまでの謎の説明および
新しい価値観への攻撃
のイベントがある

※がっつり説明シーンなので、映像では地上にいる仲間が救いに行こうとしている、動的と静的なシーンで飽きさせないようにしている。

主人公と相棒への「新しい価値観への攻撃」を乗り越え対話が終わると、結局戦うことになり、両陣営の目的をかけてラストバトル開始。
ミッドポイント
※今回の場合ラストバトルとは便宜上のもので、実際に物理的に戦う話ではない。

60%

・地上視点
主人公とキャラBだけが戻ってくる。
それに合わせて仲間が策を講じ、待ち伏せしていた敵組織の混乱を起こし助ける。
決着はついたが、相棒の姿はない。相棒はラスボスとの戦いを果たすために、今後も決戦の地に残り続けている。(物語的にはクライマックス
プロットポイント2

・75% 幕転換


※物語全体的にはここからはエピローグ

・主人公は日常に戻っている。
※見た目の変化で価値観の変化を表す
主人公の周りの世界は、主人公の影響によって良い方向へ変化したことが告げられる。

主人公の語りでそれがラストバトルから一年後だと知らされる。
さらに今の仲間の状況が語られ、わだかまりなど問題は一切ない。(ラスボスのその後も語られる)
最後に相棒の今を語ろうとするが、はるか遠くの決戦の地で皆の世界を守っているのでわからない。が、最後の最後で戻ってきた主人公と相棒は再会を果たす(戻れた理由は語られない)


12話おしまい

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