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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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映画「ウォールフラワー」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴
・最初の方は自己実現型のプロット
・ゴーストの解決がメインの話
・最後までゴーストの伏線がちらほらあり、最後に一気に回収するタイプ
・王道的ではなく、斜め上の構成。玄人向け。
・三幕構成だとすれば、三幕へはグラデーション的に移行。

※メインプロットは●、サブプロットはSど記号化。ヒロインとのサブプロットはSHと略

●セットアップ1、依存の世界(妄想への依存)
・主人公が誰かに手紙を書いている語り口(中盤辺りでわかるが、これは主人公の妄想の伏線)
・辛い日常
新しい生活に夢見る主人公
だがあっけなく、現実は非情な結果になる(良い高校生活を夢見ていたが、スクールカースト最下位になる)
そのエピソードが語られる。(中学時代の友人には無視されたり、周りに上手くなじめない)

●日常が破壊される予兆
・自分と真逆の立場の人を遠くから見る(スクールカースト上位のひょうきんな人物:キャラA)

●セットアップ1 続き 依存の代償
・S1【冒険の誘い】
先生の一人(賢者キャラ)が授業をきっかけにもっと積極的になれと背中を押してくれる
・姉とその恋人がいることを視聴者に紹介(微妙にうまく行っていない雰囲気も)
・些細な目的をもつ(友達が欲しい)※want
・軽いいじめなんかも日常茶飯事、飯も一人で食べる、胃薬をのんでいる

8%

●インサイティングイベント
・勇気を出す瞬間
皆が集まる場所で、たまたまキャラAを発見し、勇気を出して声をかけてみる。

12%

・会話が弾みそうな瞬間、キャラAの友達(以下キャラB、ヒロイン)が来て話に入れなくなる。会話についていけないが、相手のテンションに無理に合わせていると、その後食事に誘われる
・会う趣味があって話に花が咲く。二人の関係を知る(恋人かと思っていたが、兄妹)
・自分の夢の話もする(作家になりたい)

15%

●セットアップ、続き
目的に近づけて興奮気味(初めて友達らしいことが出来て興奮気味に帰ってくる)
姉が恋人と口論になっている(対立)
殴られたりしていて、主人公は姉を心配する。姉はこのことは親に内緒にしろと言う

17%

●問答、輝くチャンス
・キャラABから、とあるパーティーに招かれる
周りが騒ぐ中で主人公は一人。そこでキャラAとBがはしゃぐのを見て、自分も混ざろうか迷う。恐る恐る近づくと、快く受け入れてくれる二人。
・そのまま主人公とは全く別の異質な世界へ連れていかれる(陽キャだらけのパーティーに招かれる)

●門番、衣装を着る
・非日常で楽しむ主人公。非日常の住人にハイにさせられていて、見世物みたいになっている。それを発見したキャラBが穏便に連れ出し助けてくれる。(非日常の人間に悪気はないし、主人公も嫌な気分ではない)

23%

・キャラBに解放されつつ二人で話している。そこでぽろっとゴーストを話す(親友が自殺している。これは妄想?)。

S2【インサイティングイベント】
・たまたまキャラAの秘密を知ってしまう。(トイレに行った時に、間違えて入ったところで同性愛の瞬間を見てしまう)※サブプロットで変化球且つ伏線

●プロットポイント1 秘密の世界
・その少し後。
キャラAが戻ってくる。キャラBが主人公のゴーストを話し、現状を察する(友達がいない)。キャラAは気の毒に思い、その場の全員で主人公を歓迎する。

27%  2幕へ

●お楽しみパート
・非日常から一時的に帰還
パーティーからの帰り、キャラA,Bと新しい世界へ来たことをかみしめるイベント
(運転中、ラジオからの曲が最高でキャラBが身を乗り出して風を感じる。それを見て気分が良さげな主人公にキャラAが「どうした?」と聞く。主人公「無限を感じる」→居場所を見つけた、の意味だとラストわかる)
この時のラジオの曲は伏線。

・一幕と違い、精力的に行動しだす。(負け犬にならない努力、授業以外の勉強
欲しかった友人も(秘密の世界で)できていく。
S1【インサイティングイベント】
最初の背中を押しくれた教師が主人公の目指す夢の職業をやっていて、課題をもらう(感想文。作家)
キャラBに思いを伝えるためのアイテムを作る(最初に趣味で話した音楽、テープで)

S2【お楽しみパート】
キャラAの秘密の世界も知っていく(キャラAが舞台主役のゲイのショー?みたいなものを見に行く。観客は満員で主人公も楽しむ)

33%

SH【インサイティングイベント】
・そのショーの休憩中、主人公はキャラBに話しかける。何かを憂いている
(適性試験(大学の模試判定みたいなやつ)の結果がそぐわない)
主人公が手伝う、と申し出た後に思いを伝えるアイテムを渡す。お楽しみパート帰還の時の曲は見つからなくてごめん、と謝る

SH【問答】
・その後そのアイテムや夢の事を全否定する格上キャラに一蹴される。(曲や詩を書いてる人で、君のは暗すぎる。こうでなくちゃ)さらに周りはそのキャラをほめたたえている。
主人公は同調しつつもうんざり

37%

S1【プロットポイント1】
・賢者キャラに課題を提出
そのついでに、これまでに育てられた現状の悩みを告白。(姉やキャラAやBは恋人に恵まれない)「何故優しい人は間違った相手と付き合うんでしょうか」
賢者キャラは主人公の背中を押すようなことを言う

※ここからいいことずくめ
SH【お楽しみパート】
・主人公はキャラBと約束した手伝いを始める

S3【セットアップ】
・仲間とのイベントのための家族との交流(C:父親に30ドルお金をねだる。「20ドルを何に使うんだ?」主人公は友達とプレゼント交換を~と話す。父親は50ドルくれる)
・賢者から賢者の昔の愛用のアイテムをもらう(私物なのにくれる)
・試験に合格。(キャラAも)
・手伝いをしていたキャラBも試験に合格

40%

S3【お楽しみパート】
・仲間とのイベント(クリスマスパーティー。プレゼント交換で盛り上がる)
主人公のプレゼントは皆が喜ぶ、キャラBへは探していた伏線であった例のCDと、詩を送る。主人公はキャラAのプレゼントを身に着け、皆が盛り上がる。

SH【ミッドポイント】 S3【ミッドポイント】
・主人公はそのままキャラBに部屋へ招かれる。
・手伝いのお礼も兼ねて個人的にプレゼントをもらう。それは主人公の夢に関するもの(タイプライター)
・そのままいい感じになり、互いの過去を話しつつ、問題はありつつも一線超える(キャラB は酷い目に遭ってきた、主人公の叔母もそうだった、キャラBには彼氏がいるが、今夜だけは忘れたい、とキスをする)

47%

●ピンチポイント1
・イベント(クリスマス)なので一旦みんな家に帰る(海外は家族と過ごすのが普通)
・主人公の家には兄が返ってきて歓迎ムード

S3【忍び寄る悪者】
・兄が主人公のことを心配する。ここで視聴者の知らない主人公の枷を心配して、枷がある事を知らせる(幻覚が見える)

S3【ピンチポイント2】
・その後、皆とのいつものパーティーで、プロットポイント1で使った薬を利用し、自分の頭がちょっとおかしいことをキャラBに仄めかす。(薬なら頭がおかしくても普通なので)
そこでキャラBから「枷」へのお守り的なアイテムをもらう(眼鏡)

S3【死の臭い】
しかしそれは聞かず、薬の効果とゴーストと悩みが重なり、(キャラBに好きな人がいる事、叔母が交通事故でクリスマスに死んだこと)そのままパーティーを抜け出し、外で倒れて朝発見される。

55% ミッドポイント 二幕後半へ

●忍び寄る悪者 適応不能になる ※中盤の日常と非日常の交差。
・周り(日常パートの人間)に薬はやっていないと隠す。

S4【冒険の誘い】
・仲間に薬について危なくないか相談、その最中、キャラAが出ていたショーの代役として出て、ちょっと成功する。キャラBとも絡む。
・その後、代役に出たことで気に入られ、ナンパされる(序盤からちょこちょこ出ていた仲間の一人)

S4【インサイティングイベント】
・とあるパーティーへ誘われる。
そこへはキャラBも来ていて、キャラBは彼氏を連れてこれなかった。二人で少し話す。

60%

S4【プロットポイント1】
・ナンパしてきたキャラに押されて勝手に付き合うことに。一線を越えそうだったが(運よく?)邪魔が入る(両親が返ってくる)
S4【お楽しみ】
・彼女との交際が始まるが、まるで趣味が合わない。傷つけまいと合わせるだけ。何度も別れを切り出そうとするが言い出せない。

66%

S4【ピンチポイント1】 SH【ピンチポイント2】
・仲間で集まってイベント(王様ゲーム的な事をしている)
・そこでついに鬱憤が表に出てしまい、仲間と決裂する(今の彼女よりキャラBを選択するようなことを全員の前でしてしまう)
・主人公はやってしまったと焦る(主人公の行動はこれまで培ったものを壊すもの)
キャラAにもしばらく距離を置け、と言われる。

68%

●ピンチポイント2
・序盤にあった、妄想相手に手紙を書く主人公。
・友人達とはもう2週間もあっていない
・また「枷」の脅威が強くなっていることを仄めかす。
・幻覚のカットバックが何回か入る(自分が小さい頃の、叔母との記憶)

S4【ピンチポイント1】続き
・何とかしようとするが全部裏目に出る。(彼女に謝るがもう電話しないでくれと言われる)

S2【ピンチポイント2】
・キャラAは自分の秘密がばれる(同性愛者)。主人公は気遣うがあとにしてくれと追いやられる
・キャラAがそのことで絡まれ、喧嘩になる。辺りは騒然となりキャラBも止めようとするが無理。
S2【死の臭い】
・主人公はキャラAを救うため無我夢中で止めに入り、暴力事件になる。

73%

S4【ミッドポイント】 SH【プロットポイント2】
皆に避けられる中、キャラBが待っている。キャラAを助けたことで、また仲が復活する。
「僕が怖くない?」「大丈夫よ。一緒にイカれよう」
・それをきっかけに仲間の元へ行くと、元彼女は他の人と付き合っていて、めんどくさい縁が切れている。
・キャラAがいて、どこかへ行こうと二人で出かける。

S2【闇夜を彷徨う魂、プロットポイント2】
・二人で夜景を見ながら話す(C:最初は他愛のない冗談の会話)
・冗談からキャラAが自分の過去の話をする。その後キャラAの秘密を受け入れる(同性愛で、告白されるが、拒否はしない)。

80%

SH【クライマックスへの準備】
・手伝っていた、キャラBの目的が達成される(大学に受かる)他の仲間も志望の目的を叶える

・周りはどんどん良い方向へ向かうが、主人公の「枷」は酷くなるばかり。
・主人公以外の仲間は外的な要因から確実に離れていく(卒業する)
・姉はいつの間にか問題解決している(別れている)

●最後の晩餐
・仲間全員緒旅立ちを主人公は一緒に祝う。
・キャラBが旅立ってしまう前、再び二人きりなる。

85%

SH【クライマックス】
・テーマについて会話がある。
・キャラBからの試練?もある
(キャラBが別れていることを知る。かつて主人公が賢者にしたことと同じ質問をする「僕のすきなひとは~」。キャラBは何故自分を誘わなかったのか主人公に問う。それについて作品のテーマ「人の人生を優先して愛と呼ぶなんておかしい」)
・二人は別れを前に腹を割ることができ、本当に結ばれる。
●死の臭い
しかしこの時、とあることがクライマックスへのトリガーになる(太股をさすられたことで、叔母との最悪な思い出を思い出す)。

●闇夜を彷徨う魂
・キャラAとBが去って、死の臭いで思い出した事をずっと考えている。

90% 三幕へ

●クライマックス
・一人の時にふと思いつく。自分がトラウマの犯人じゃないかと。
※これまでヒントとしてフラグメント的に幼い事がフラッシュバックしていたが、その伏線が怒涛の勢いで回収される。
(「二人の秘密よ」太股をさすられる。クリスマス。プレゼントを買いに行って叔母が事故死。その時の記憶がない。幻覚がある(記憶が飛ぶ)など)
→幼いころに性的虐待を受けて、サンタに叔母が死ぬことを願った。と仄めかされる。

●新しい価値観への攻撃
・姉に電話をかけて、そのことを聞く「僕が叔母を殺したんだね?」その場にいない姉は焦って警察を呼ぶ
・主人公が勝手に感じた罪悪感から自殺しようとして、その瞬間シーンが変わる。(※サスペンス)

・病院で隔離されている。
・そこでしばらく入院して治療を受け、ある程度回復する。家族も主人公の事情を知り、協力的

●エピローグ
・退院し、キャラABが訪ねてくる。

96%

・キャラBが、プロットポイント1の曲を見つけている
プロットポイント1の時と同じ状況になる。主人公は成長を自覚する

終幕。

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