ユーレイデコ5話 物語制作者のための分析
※定石やテクニックは太字です。
●今回の特徴
・任務を通したサブプロットだがテーマはメインプロットと一緒
・この作品には似つかわしくないビターエンド
・二幕に入ると非日常が日常なので、一見二幕前半にありそうなイベントが一幕にある。(任務を請け負うイベントとか)
●5話構造抽出
前回の続きから
・捕まえた謎の生き物から、主人公の組織へ依頼が入る(依頼、インサイティングイベント)
・依頼の状況説明
依頼者や、その場所、内容が主人公や視聴者に説明される
問答パートとかは特になく、相棒が乗り気なので早速取り掛かる(任務開始)
仲間の情報屋がこの依頼に思うことがあり、別の仲間と違う行動をはじめる(伏線A)
(全体の10%)
・任務の場所へ
テーマパーク的な場所で、主人公はテンション上がる。そこで依頼者と会う。
依頼者から、依頼者の信念と今回の依頼をした熱意を聞かされる。
依頼者もメインプロットの問題の被害者みたいなものだった。
詳しい依頼内容をそこで聞かされる。
(プロットポイント1)
(全体の約20%)二幕へ
・一旦組織に戻り、その依頼内容を全員で相談
少し難しそうな依頼。主人公と相棒が仲間の力を借りて作戦開始。
一見かなり難解そう→意外と早く目的は見つかる→でも逃げられる→そのまま逃げられると不味い(タイムリミット)→失敗
ここのパートが結構長い。
※うまく行く、失敗を繰り返す
※中盤辺りで一度失敗する。ミッドポイント。中盤では成功か失敗をするイベントがあったりする。
(全体の約60%)
・失敗して依頼者に咎められる
主人公はなんとかしたいと悩むが、相棒は全く気にしていない。(バディものは正反対)
ここで伏線Aが出てきて、それが打開策となる。その打開策にはメインプロットや依頼者の信念にもあった作品のテーマを絡めていく。
※この話では「正しい」や「間違い」についての立ち位置や態度、的なこと(多分
そのテーマについて全員で話しているとき、主人公と相棒の価値観が真逆で、主人公の言動が相棒の琴線に触れる(対立)。
そこでテーマについて熱く言い合いになる。
「【本当】はこの目ん玉で見て決めるんだ」
「目に見えないとこにも【本当】はあるよ」
※二人の言い分はどちらも正しいが、それだけではどちらも欠けている側面がある。
しょっちゅう喧嘩している二人だったが、互いにマジの口喧嘩をしたのはこれが初めて。主人公結構悩む。
(プロットポイント2)
(全体の80%)三幕へ
・主人公は相棒に言われたことについて考える(三幕の問答パート)。
自分は正しいと思っているが、相棒のいう事も一理あって悩んでいる。
そしてわからないなりに、悩みつつも自分の考えで依頼者へ打開策を告げに行く。
しかし依頼者に打開策は通じず、依頼は完全に失敗する。
・主人公は依頼が失敗し、テーマについて何が正しかったのかずっと悩んでいる。
仲間の一人が相棒と仲直りしたのか聞き、していないならするように促す。相棒は同じような事をやり返して、コミカルに仲直りする(クライマックス)
(全体の95%)
・依頼者は依頼が失敗したことを悲しむが、それはそれで自分に納得させる。
※これは作品のテーマの寛容さ(色々な考えができる)ということを示しているのかもしれない。
・エピローグ
次の依頼者が来て終わる(引き)
5話おしまい。
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