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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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映画「女神の見えざる手」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴
・冒頭で対立。そして過去回想のパターン。冒頭の対立をプロットポイントごとに挟む。現在の対立と回想を交互に見せる。
・【問答】中にその問題に対するもう一つの選択肢をせまる【冒険の誘い、インサイティング的イベント】があってまた【問答、(冒険の拒否)】。そして二幕へ流れ込む。
・コミックリリーフは少ないが、謎解きのような知的な会話がスピーディーに進むので退屈せずに見ていられる。あとはシーンの配置の上手さも飽きない工夫か(回想の中に現在の対立をカットバック的に挟む。主人公の問題をサブプロット的に短く埋め込む)。
・どんでん返しが秀逸

・個人的気付き……
フラットなアークでも、周りを救う話ではなく、主人公がサイコパス的でも「自分の目的を絶対に遂行する」という恰好良さを演出できる。

※●はメインプロット、Sはサブプロット。
S.Cは散りばめられたクライマックスのシーン。

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●掴み
S.C【ピンチポイント1】
・主人公の職業を紹介しつつ、その職業で大ピンチ。対立している(裁判シーン)
・その対立の中で上手く主人公の経歴を紹介したり、何故今対立しているか紹介。

5%

●セットアップ 過去回想はじまり
・会社にいる主人公。問題をちょっと見せる(何かの薬を飲んでいる。あとでわかるが眠らないようにする覚醒薬)
・友人っぽいのが一人いる。そこで友人の今後について助言している。
・仕事の様子。主人公の有能なシーンや部下にも厳しい所を見せる(会議のシーン)

S1【冒険の誘い】→ 拒否
・依頼者の特徴紹介がある(女性についての偏見を話してる)
・依頼者と会う主人公。この物語のきっかけとなる仕事に誘われる(女性の銃所持を認めさせる)
・主人公はかなり強い言葉で拒否。

10%

S1【インサイティングイベント(前のシーンのリアクション)】
・拒否したことが上司のメンツをつぶす。めちゃくちゃしかられる。信念の言い合いになる。
・主人公の問題を指摘し(薬を飲んでる)、それを理由に、仕事を受けないならクビだと言われる

S1【問答】
・どこかへ出かける準備中、身内っぽい人と主人公の問題について話している(寝てないんだろう?)
・仕事の集まり(有名な企業が集まる食事会)みたいなところへ行く

●インサイティングイベント(冒険の誘い → 拒否)
・帰る途中、賢者に声をかけられる
・S1の問題を知っていて、それは何故かしつこく聞かれる。断るがついて来るので話す。
最後に賢者は正体をばらし、自分と組むように要求(今の会社と敵対する組織のトップ)。
・主人公はこれを拒否。(その場だけの拒否)

17%

●準備
・セットアップと同じシーンで今いる組織を止めることを宣言。賢者の元へ。
・今いるチーム全員同じ待遇で引き抜こうとするが、ついてくるのは半分以下。友人もついてこない。
※今いる組織と真っ向から対立することになる。組織は今の方がかなりでかい。
・友人と口論になったあと、主人公は去る。友人は独り立ちしたいような感じ。

21%  プロットポイント1 2幕へ

S.C【ミッドポイント】
一旦冒頭の対立シーン。
※友人の顔を写したまま、対立シーンの友人を写してシーン移動
・主人公は敵に対して、主人公の問題を突きつける(今まで薬物を乱用したことは? 不眠症のようだが?)
・主人公は敵の罠にはまってしまい、その対立に負けてしまう。

25%

過去回想再開。
●セットアップ2、お楽しみパート
・主人公が抜けた組織視点。(友人視点)
食事の席で、敵になった有能な主人公をどうしようか会議。そこに友人も参加している。主人公を知り尽くしている友人が、上の人たちに助言。

S2【インサイティングイベント、問答】
主人公が家に帰ると誰かいる。秘密の何かをする(視聴者不利)
いつもとは違う人物だが、とりあえず主人公は相手の条件を呑む。伏線A

●冒険に誘う
・新しい組織での仕事
会議始まり、冗談を交わす仲間に対し冷徹に合理的に進める。目的達成のための作戦を新しいチームへ提示。

30%

S3【セットアップ】
・新たなチームにて、新しいキャラ一人(以下キャラA)と深くかかわる。
冗談を言い合った後食事へ。今回の仕事に関することや、互いのゴーストっぽい話をする(銃に関する思い入れ、経歴詐称)

S4【準備】
・次のピンチポイントの伏線。
職場のシーン。作戦執行への会議。

S4【門番】
・敵組織視点
友人が主人公の考えを読み、前のシーンの作戦を潰そうとしている
・主人公視点
主人公は奇抜な作戦を提案。その作戦決行。

S4【プロットポイント1】
・主人公の組織と敵組織がここで邂逅。主人公は前のシーンの作戦で上手く出し抜く。(C: 有力者のパーティー会場。出し抜いた後、敵の所へわざわざいって乾杯して帰る)

約40%

S2【プロットポイント1】
伏線Aを主人公はまたやっている。主人公の問題の一つ。視聴者の感情を揺さぶるようなものがいい(この話では性的な話)
相手を少し受け入れる。

●ピンチポイント1
S5【日常が破壊される予兆】
・主人公は部下の不信を買うような行為がばれる。仲間をあまり信用していないエピソード。

S3【インサイティングイベント】
・キャラAに重荷のある仕事を無理に任せる

S5【セットアップ】
・主人公は作戦の決行を続ける。うまく行ったりダメだったり。
・主人公はほとんどスタンドプレーで色々な人から少しずつ不信を買っていく

S5【インサイティングイベント】
・敵の挑発があり、主人公は乗ってしまう。(これは仲間に知らせていない)

S5【プロットポイント1】
・主人公のやり方に賢者がそろそろ文句を言いだすが、主人公は誘ったのはそっちだと跳ねのける
※この時、盗聴器があるからと外で話している(MPの伏線)
(C:007の真似事みたいだな)

S5【お楽しみパート】
・作戦のかなめになる重要人物を敵と主人公で水面下で落としにかかる
・敵は弱みを握って落としにかかる

S5【ピンチポイント】
・主人公が最初に不信を買った行動について賢者が問い詰めている。
そこで主人公が劣勢に立ちそうなことを教える。

S5【ミッドポイント】
・その後すぐに会議、盗聴器を仕掛けたスパイを主人公は発見している。その場で発覚させる。
・賢者は全員を外に出し盗聴器を探させる。(c:007の真似事みたいね)
・ここで、スパイのせいで重要な作戦が一つ失敗したことがわかる。

50% ミッドポイント 
※スパイ相手は主人公の元居た組織が雇った人間なので、中盤の日常パートと非日常パートの交差にもなっている。

●忍び寄る悪者
・何故主人公がスパイを見つけられたのか不審に思う仲間が一人
・主人公が違法行為をしていることが賢者にばれる(ラスト、どんでん返しの伏線)

S.C【ピンチポイント2】
カットバックで現在の対立シーンを挟み、この問題を賢者が問われている

・この違法行為で敵が弱みを握っていた重要人物は取り返せるが、二度と使うなとくぎを刺される
・作戦失敗して動揺する敵。

70分

S2【ピンチポイント1】
・次の任務。敵の挑発に乗った、その戦い。
・そこでたまたま伏線Aの人物に出会ってしまい、相手が話しかけてくる。主人公は不味いと思い、知らないふりをする。
・それをたまたま敵が見ていて、何かあるなと感づかれる。(敵に切り札を渡してしまうきっかけ)

S3【問答】
・闘いのシーンにキャラAも巻き込む。(生放送で討論)
・組織の仲間たちは直前でそれを知り、止めようとするが間に合わない。
・仲間たちはそれを見守っている。最初は好勢だったが、あとから劣勢に。

S3【プロットポイント1】
・切り札として、キャラAのゴーストを叩きのめすようなことを言ってしまう。※S3のセットアップの伏線回収
(主人公「銃で大切な人が殺された人の前で、銃の所持を言えますか。あそこにいます、聞いてください」的な台詞の後にキャラAをゆびさす。全国放送でキャラAは辛い過去と顔を勝手にさらされる)
・その後、キャラAに会いに行く。謝る訳ではなく、とことん手段として利用するために動かす。戦いには勝てる。
・一応主人公の目論見は達成するが、仲間全員から信用を失う。

63%

●ピンチポイント2(前のシーンのリアクション)
・賢者が主人公に会いに行き、今回の事件に対して苦言を呈す。
・しかし主人公はさらなる作戦を立てていて、この事件をうやむやにするくらいの有能な仕事をこなしている。
・賢者は主人公の異常さに切り込む。(「まともだったことは? 子供のころからそんなねじれた思考なのか?」)

S2【ミッドポイント】(前のシーンのリアクション)
・相手はS2ピンチポイントのシーンで無視されたので、主人公の過去を調べている。
・主人公は自分のゴーストを少し漏らす。(嘘を吐かないと生きていけない生活だった)
・主人公も今回の事件のような行いが出来てしまうことに罪悪感を感じていることを示す。

S2【忍び寄る悪者】
・主人公と敵視点をカットバックで見せつつ、主人公側がどんどん好勢に流れている。
・しかし、敵の主人公にゴーストを狙った不穏な動き(キャリアを潰せ)
・主人公への刺客があり、賢者が支援者を付ける(秘密を嗅ぎまわる記者が来るので弁護士を付ける)

70%

●死の臭い S3【死の臭い】
・キャラAと主人公が通話で話している最中。キャラAが作戦を妨害する輩に襲われる。これはゴーストを彷彿とさせるもの(大量殺人の生き残り。反対派が銃で殺しに来た)
この事件を利用され、形成を逆転されそう。(賛成派のおかげで規制派が助かった)
※そもそもの事件のきっかけは主人公

S3【闇夜を彷徨う魂】
・主人公は地元へ帰るキャラAに謝りに行き懺悔する。自分の問題も少し吐露する。
・キャラAはその問題点を厳しく指摘する

・主人公へ追い打ちを書けるように、敵は主人公の問題を探し出す
・主人公は刺客(記者)と会う。キャラAについて痛い所をついてくる。
・主人公の評判が落ち、味方も減り、状況はどんどん悪くなる。
・もう少しで倒せそうだった敵を、ギリギリ倒せない。

●闇夜を彷徨う魂(どこかのサブプロットの「クライマックスの準備」)
・どうするか会議をするが、何もいい案が出ずに解散
・賢者は出会った時の話を少しする。(なぜあの時パーティーから逃げて、仕事を止めなかった?)

約80%

〇ここから全部どんでん返しの伏線
・友人に電話を掛けるが、すぐに切られてしまう。絶体絶命で荒れる主人公。薬を飲んでうなだれる。(後々考えるとここがプロットポイント2)
・敵が友人に、主人公の問題がないか聞く。
悩んだ挙句、主人公を貶めるものを思いつく(アイテム)。これは最初の会議でしていたものの伏線。これが現在の対立になる。
・敵のボスが、現在の対立役に最大の敵を脅しつつ用意する。(厄介な裁判員)

3幕へ 

・主人公への世間からの攻撃が止まらず、主人公は賢者から仕事を外され、現在の対立(裁判)に備えるよう言う。
※ここで現在の時間軸である対立(裁判)に戻る。
S.C【死の臭い】
・主人公のこれまでの不味い部分が全部突かれていく。
・どんどん追い詰められていく。主人公の問題がローキックのように効いてくる(ここまで誰一人信用してこなかったから誰も守れない)
・最後に敵のトドメがある(証人として伏線Aの人物が呼ばれる)

87%

S2【死の臭い】
伏線Aにて主人公の最も暴かれたくないような恥ずかしいものが晒される

S2【プロットポイント2】
ここで敵の思惑通りいけば主人公は終わりだったが、伏線Aの人物は裏切り、主人公に味方する(性交渉はあったか? ありません)

90%

●最後の晩餐
・とりあえず対立の結果は翌日へ持ち越される。
・組織の仲間と目的の遂行について少し話しあう。

●クライマックス
・対立再開。
・キャラAが来ている。それを見て主人公は何かを想う。
・主人公の攻撃のターンだが、一瞬何もできない。しかしすぐに行動を開始する。

S3【プロットポイント2】
・キャラAへの懺悔っぽいものをしたあと、切り札を使う。(これまでの伏線を全て利用)
※友人は実はスパイであり、●闇夜を彷徨うパートであった「敵のボスが現在の対立役に最大の敵を脅しつつ用意」する瞬間がいつかわかっていて、それを●忍び寄る悪者で出てきた違法技術で盗撮し、提出。
・大逆転で勝利。(C:切り札を使う直前に、友人が辞表を提出)

※切り札は最後に出せ。という台詞は冒頭に友人にアドバイスしていた。

97%

【エピローグ】
・違法行為で切り札を使ったため、服役している主人公。
・最後の仕掛けを視聴者に知らせる、と言う目的で支援者を面会へ向かわせる。
・自分のキャリアを捨ててまでやった理由や、敵が唯一持ってきた武器も主人公の掌の上だったことが仄めかされる(●闇夜を彷徨う魂パートで、敵に友人が助言したアイテム)
・手口の巧妙さに主人公を気にった支援者が、刑期を短くしてくれる

・出所する主人公のシーンを見せて、終幕

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