ユーレイデコ6話 物語制作者のための分析
※重要な定石やテクニックは太字です。
●今回の特徴
・依頼を受けてそれをこなすサブプロットで進めつつ、メインプロットも裏で進めていく。普通のアニメの展開。
・応用が利かないのでいちいち書かないけどちょっとした伏線が4個くらいあってヤバい(ヤバい)
きっと今回の脚本さんはご都合主義警察だと思われる(凄い)。
・三回目の非日常と化した日常なので、依頼者や流れに変化がある。(今までとは違った依頼者だったり、主人公が相棒と行動しないなど)
・目的に向かって、失敗と目的変更とちょっとだけ成功、の三つを上手い事繰り返するのに参考になる。
●6話構造抽出
・今回の依頼者と仲間の一人(以下仲間A)が関わるシーン(掴み、冒険の予兆)
ここで今回のサブプロットのテーマっぽい語り部がある。
・主人公達が組織で【新しい試み】をしている時、前のシーンの依頼者を仲間が連れてくる。
※三回目の依頼なので、特殊な依頼者と言う変化球を入れてくる
(この作品では人ではなく今度は機械が依頼者)
主人公達は非合法な事をする組織なので、正規のルートでは解決できない事情を説明。(インサイティングイベント)
(全体の15%)
・ふとしたきっかけで依頼者の秘密を知る
(この話の場合、相手は違法に作られたドローン。さらに記憶がない)
その秘密を利用して、最初の手がかりを得る。依頼開始。今回は主人公と仲間Aで。
(プロットポイント1)
※依頼者がポンコツでコミックリリーフ
(全体の25%)二幕へ
・前のシーンで依頼者の話を聞いているときに、依頼者が落としたアイテムを相棒と仲間(以下仲間B)が見つけ、最初のシーンの【新たな試み】でそのアイテムを試そうとする。
・主人公と仲間Aのシーン
任務は順調に進み、次の手がかりを得る。そのてがかりに仲間Aは意味深な反応を見せる。
その最中、主人公と仲間Aは互いの性格について少しだけ語らう。
(全体の40%)
・仲間Bが捜査に加わり、依頼者の秘密を一緒に探る。
・主人公が一人で依頼者と次の手がかりの場所へ。
しかし目的は失敗に終わり、追いかけられる。
※上手くいった後は失敗する
その手がかりの場所で別行動をしていた仲間Aと会う。仲間Aは知り合いがそこにいて、会いに来ていた。
・その知り合いは仲間の情報屋で、依頼者を一方的に知っていた。
主人公が依頼者の依頼の事をきこうとするが、追手が来て全部聞けずに逃げる羽目になる
(ミッドポイント)
※追いかけっこの法則
※肝心な情報は目の前で掴み損ねる
(全体の55%)
・主人公と依頼者は逃げるが、危険な時に依頼者が主人公を庇って大けが覆う。情報屋が手助けして逃がしてくれる。
そこで情報屋は主人公と少し語らう。二幕に入ってすぐの仲間Aと同じような話になり、主人公のおかげで仲間Aは良い方向に向かっているなどと話す。
依頼者の目的の事は結局わからず、情報屋も依頼者と同じ目的を果たすため今の組織にいることを仄めかす。
主人公はけがをした依頼者を抱えて組織に戻る。(死の臭い)
(全体の70%)
・依頼者の治療を仲間に頼んでいると、相棒と仲間Bがやってくる。
冒頭の【新しい試み】と依頼者が落としたアイテムの伏線回収で、最後の手がかりを掴んでいた。
主人公、相棒、依頼者で、手がかりを頼りに最後の任務へ。(三幕へ)
・偶然にも、依頼者の敵とメインプロットのラスボスに関係のありそうな人物。その敵から情報を奪うために戦闘開始(クライマックス)
依頼者は二幕後半で見せた個性で活躍(この話では、追いかけっこの時に道を覚えていた。最後の場所も同じような場所だった)
・当初の目的とは違う形で依頼達成。
依頼者の目的は果たせなかったが、記憶が戻ることでその目的自体が意味のない事だったと知る。(ちょっとしたどんでん返し)
ラスボスに関係ある敵を倒したことでメインプロットを進める鍵も手に入る。
(この話では、依頼者の目的である会いたかった持ち主が、メインプロットのボスに関係するプログラムを組んでいたことが分かった。)
※この依頼者の持主がメインプロットに関係あるのは、前半に仲間Bが名言をまねて伏線として出てきている。
(全体の90%)
・エピローグ
情報屋が、依頼者の目的の人物の墓へ花を手向けている
メインプロットの鍵を紹介、隠されている重要な謎が少し紐解けてくる。
6話おしまい。
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