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【後悔】自分だけ置いてけぼり

学生時代の同期達と飲み会があった。
皆、頑張っていた。
皆、成長していた。
皆、新しい挑戦をしていた。
すごく居心地が悪かった。

どこか置いてけぼりにされた感じがした。
でも自業自得だから仕方無い。

Aは、昨年出世した。

最速で課長になった。
土日も休まず人脈作りに励んだ甲斐があって圧倒的な営業成績を上げた。
従業員1万人以上の上場企業で、このスピード出世は珍しいそうだ。

昔は、どこか自信なさげな顔をしている奴だったが、今は自信に満ちている。



Bは、3年前に有名コンサルティング会社に転職した。

古巣の経験を活かし集客支援をしているそう。
今年、古巣時代の2倍の年俸を突破。

来週、80名が集まるセミナーでメインの講師をするそうで、そのスライド作りに忙しいと、楽しそうに話していた。



Cは昨年独立。

今年に入り事業が軌道に乗り始め、やっと月に1日くらい休めるようになったと話している。

「120万円も広告費掛けたのに1人も客来ねえの!」と失敗話を面白おかしく話していた。

Dは就活に失敗し悲惨な非正規時代を長く過ごしていた。

だが、今はその苦しい時代を乗り越え、今度湘南にプライベートジムを開業する。

希望に満ちた顔をしていた。

Eは零細企業勤務だった。

つい最近まで「俺なんか社畜中の社畜だよ」なんて愚痴っていたが、投資で1発当て、そのお金でネイルサロンを買収。
サラリーマンオーナーになった。

そのネイルサロンも順調で、今度は2店舗目を買収し、独立するつもりだそうだ。



俺だけずっとあの時のまま。

変わらない毎日をずっと過ごしている。20歳の時にデイトレードで10数億の財産を築いてしまった俺。

36歳の今になって思う。

何か大事なモノを失った。

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【題】誰よりも得ながら、誰よりも失った。
この物語はフィクションです。

コチラは過去に旧twitter(X)でUPした物語です。
新しいのはコチラでどうぞ! 

【ほんの短い物語|旧twitter(X)】を見る


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