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バンコクBRTってなんなの?【個人的な意見】

 前回、タイのバスの思い出的な話を書きながらふと思い出した。バンコクBRTはまだあるのだろうか。2回3回くらいしか乗ったことがないが、どうしてバンコクにBRTが存在しているのか全然理解できない。あくまでも個人的な意見だけれども。当たり前の話だが、路線バスもその沿線に暮らす人や働く人が利用するわけで、このBRTもそうだとは思う。でも、住んでいる人にも使いにくいのではないか。

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 実際、何年か前にバンコクBRTが廃止されると発表されていた。ネットで検索すると、2017年4月末で廃止だったのが、なぜか撤回されたようで。日本人観光客に与える影響をタイトルにした記事もあった。

 って、読んだら自分の記事だった・・・。サムネイルと上の画像が似ているなと思ったら、似ているのではなくて、同じだった。この時点でボクはBRTの存在に批判的だ。

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 そもそもBRTとはバス・ラピッド・トランジットの頭文字のこと。日本語ではバス高速輸送システムというようだ。鉄道の敷設よりも工費が安く済み、かつ素早く導入できることなどがメリットになる。世界各国でも導入されていて、大量輸送には有効な手段のひとつのようで。だからこそバンコク都も都市鉄道計画の中にすべてを鉄道にするのではなく、一部をモノレールやBRTにしようとし、現行のバンコクBRTは試験的な一環だったと見られる。

 ところが、だ。上の画像を見るとわかるが、BRTの車両が渋滞に巻き込まれている。これはたまたまではなく、普通に毎日起こっていることである。

 多くの国はBRTは交差点以外では専用路が設けられているようだ。バンコクBRTもナラティワート通りは専用路がある。また、プラットフォームの床が高いので、バス停も駅のような施設が全路線に設置されている。

 でも、その専用路は本当にナラティワートまでで、あとは一般車線に専用路である趣旨が書かれているだけに過ぎない。タイ人なんて運転マナーというかモラルは地面より低い。そんな連中に専用路の文字は見えない。そのため、上の画像のようにバス自体が渋滞に巻き込まれることになる。

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 乗車するには駅型のバス停に行き、BTSに乗るように改札を通る。そして、いつ来るかわからないバスを待って乗って行く。こんなの、普通に路線バスを利用した方が安いし、時間も節約できる。なんのメリットもない。

 ちなみに、バンコクBRTはバンコク都が主体になっているが、実際の運用と管理はスカイトレインのBTS社が担っている。だから、BTSと共通のプリペイドカードを利用できるメリットはある。

 逆に言えば、メリットはそれくらいだ。ナラティワートの専用路もときどき堂々侵入して走行する人もいるくらいで、バンコクはそもそもBRTを導入できる民度がなかったと言える。

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 だからというのもあって、中国製のBRT専用バスはいつもだいたいガラガラだ。ラッシュアワーはさすがに座れないが、それでも路線バスや朝夕のBTSよりギュウギュウ詰めにならなくてマシという感じ。

 路線はBTSチョンノンシー駅をスタートし、ラマ3世通り辺りを走って、チャオプラヤ河を超えるとBTSラーチャプルック駅の近くが終点となる。って、じゃあBTSで行くわ、ってなるんだよな、この路線だと。

 沿線に観光スポットも特にない。あるとすれば、川縁のナイトマーケットのアジアティークかな。でも、これも途中のバス停で降りて、そこから徒歩ではちょっと厳しい。タクシーに乗る必要があるので、それだったらBTSサパンタクシン駅からタクシーか専用ボートで行った方が楽。

 ヘビーユーザーには申し訳ないが、沿線に住んでいない立場からすると、バンコクBRTが存続している意味が全然わからない。

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