あまり高くない香港ローストダックの店【バンコク・トンロー】
バンコクの中華料理のいいところは安くておいしい点に尽きる。高級店もあるけれども、大衆店でも十分中華を堪能できる。北京ダックから小籠包、餃子まで、なんでも食べられる。
日本人居住者が多いトンローも中華がいくつかある。トンローだと和食店に行くことが多くなるが、わりといい店があったりする。ペッブリー通りに近い方にあるローストダックの店に行ったことがある。「マンダリン」だ。
マンダリンで検索すると、チャオプラヤ河沿いのマンダリン・オリエンタル・ホテルが出てきてしまう。ここにも広東料理の店があるので、ちょうど条件が一致してしまい、ホテルの知名度から検索ではそっちが上位に来てしまう。ホテル自体は100年の歴史があるが、たぶん中華レストランはそれほど長くないはず。
トンローのマンダリンは正確には「マンダリン・ローストダック・レストラン」だ。北京ダックと違い、タイスキのMKのような肉のスライスがメイン料理のようで。この店も少なくとも30年以上の歴史があるのだとか。
ただ、これもタイ特有というか、歴史はあいまい。以前取材したときは20年と言っていたが、ネットでは30年以上という。一体なにが本当なのか。ちなみに店主は生粋の香港人なんだとか。だから、ローストダックも皮と肉を分けずに両方一緒に食べるのでしょうか。
ほかにもいろいろなメニューがある。麺類もおいしかった。
タイ料理に多大な影響を与えているのが潮州料理であり、タイに来たかつての移民も潮州人が圧倒的に多かった。だから、どちらかというと大衆料理は全般的な中華か潮州料理系が多い気がする。広東料理は高級店しかない。まあ、あくまでもボクのイメージだけれども。
その中ではこのマンダリンは料金設定が高くないのはいい。大衆料理店よりはちょっと高いけれど、あくまでも中級店の部類になると思う。店の雰囲気はよかった。先のマンダリン・オリエンタルの方は1930年代の中国っぽい内装らしい。そんな感じではなく質素で、高級店だか中級店だかわからない雰囲気がある。
このマンダリンのオリジナル料理は、パートンコーにエビのすり身を載せたものなのだそうだ。エビはプリプリしていたし、確かにおいしかった。
中華料理はたまに食べたくなる。でも、なかなか行けない。うちの家族は中華があまり好きではない。好きではないというか、タイ料理に似ているところがあるので、外食した気にならないのだと思う。だから一緒に行ってくれない。日本人の友人らもだいたい夜は和食とかになるので、よほどタイミングよく提案しないとなかなか中華には行けない。近くて遠いのがバンコク中華料理なのである。
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