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結婚するにあたってこれだけは勘弁してほしかったこと【日タイ国際結婚】

 ボクの妻はタイ人だ。2006年に結婚したので、籍を入れてもう15年近く経つ。

 ただ、タイでは「結婚」というと入籍ではなく、結婚式を挙げることを指す。そのため、妻としては結婚式をしたいという思いはあったかもしれないが、ボクは結婚式になんの意味も見出していなかったので頑なに拒み、式は挙げていない。

 それからもうひとつ、絶対にやりたくないものがあった。それは結婚記念写真だ。こんなにも恥ずかしいものはないと正直思う。タイ人みんながやるわけではないけれども。

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 1990年代後半にどうも台湾から入ってきたカルチャーが定着しているようで、特にバンコクには多数の結婚式専門写真業者がある。ウェディングドレスにタキシード、それ以外にも料金によっていろいろな撮影パターンがあるようだ。これをアルバムにしてもらって、記念とする。

 問題はその撮影場所だ。バンコクだと公園などで撮影をするのだけれども、貸し切るわけではないので衆人環視の中で撮影が行われる。当然ながら芸能人ではないから、撮影風景はなんだか滑稽だし、できあがった写真も笑顔が大概強張っている。女性は慣れたもので写り方は大概よろしい。化粧もしていてきれいではある。一方、男性はひどい。軽く化粧をしていて、なんかアルバムを見させられるこちらも恥ずかしくなってくる。

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 知人がやっぱりタイ人と結婚した際に、この写真を依頼したみたいで。妻と知り合うよりもずっと前の話だったけれど、正直、結構引いたから、自分のときは絶対にこれだけはやらないと決めた。最悪結婚式はしてもいいが、これだけはやめてほしいと。

 幸いにも、妻はこの撮影のことは言わなかった。というよりも、結婚式の件でボクがごねまくっていたので、こっちにまで話がいかなかったのかもしれない。

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 これはベトナム中部のダナンの海岸で見かけた風景だ。12月のころで、どうもブライダルシーズンだったらしく。ダナン市街を歩いているとブライダル関係の店がいくつかあって、どこもカップルで満杯だった。おもしろいのは、男性はみんなスマホを弄って下を向いていて、女性だけがノリノリで担当者と話している光景だった。

 このダナンもちょうどここが都合がいいのか、この日は3組が並んで撮影を行っていた。周囲では子どもたちがボール遊びをしていて、こんなものを撮っている環境ではなかったが、3組のカップルはカメラマンの言われるがままにポージングしていた。

 この撮影がまた長い長い。風が吹いてなかなか思った感じにならないというのもあったのかもしれないし、ここで3組が並んでいるのはみんなハト待ちだったからだ。ハト。鳥のハトだ。ちょうどハトが周囲を飛び交っている絵を3人のカメラマンが狙っているのだが、この日は寒いし、風も強いしでなかなかハトが集まってこなかったようだ。

 本人たちがよければ問題はないのだが、これを見ていてやっぱりやらなくてよかったとボクは思った。

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