見出し画像

もの書き新米転生者は、過去生の記憶を振り切れるのか?

最初はコミケの同人作家として、商業デビューした後は職業作家として、何度も転生(改名)を繰り返し、
「ちょっと休む…」という名のログアウトをして、早数年。

再度、新米転生者(再改名)してものを書き始めたわたくしですが、
案の定、時間がない。

いや、時間はあるはずなのだ。
今回の転生以前、ごくごく普通の日常生活はフルタイムで会社勤めをしつつ、小さいお子さんの面倒をみているお母様に比べたら、わたくしの日常はゆるゆるのゆる。なのに、この時間が無い感。

焦り。
多分、理由はこの一言。


前世の職業作家時代は、いつも焦っていた。
原稿の締め切りが、ストーリーが、執筆時間が、本読まなきゃ、体力維持のために少しは運動しないと、売れるストーリーを考えて、流行りのドラマを見なくちゃ、締め切りが、締め切りが、締め切りが…。

作家っていうのは、締め切りがないと原稿を書かないもんなんですよ。
なんてことも言われているし、確かに、前世の私は締め切りのために原稿を書いていた。
だからいつも焦っていて、ログアウトして転生した今も、ものを書こうと思うと、まず焦りの気持ちが出てくる。

落ち着け、もう焦る必要はないんだ。だってわたくし、転生(改名)したんだもの。もう追われる締め切りなんてないんだもの。




そう、もうあなたは焦らなくてもいいんだよね。
焦って原稿書かなくても、あなたは毎日、ゆるゆると暮らしている。
忙しい、忙しいなんていったって、やってるのは家族のお世話と、好きなように勤務時間調節できる家業のお仕事だけでしょ? 

そんなゆるい暮らししているあなたに、締め切り無しで作品を仕上げるなんて芸当、できるの?


過去生の私は、今のわたくしになおも問う。


締め切りがない原稿、毎日毎日、書くなんてこと、今のあなたにできる? 
依頼されてもいない原稿、どうして書く必要があるの? 
それ、お金になるの? 
発表するあてはあるの? 



過去生のわたくしの記憶は、戦いの記憶だったらしい。


新米もの書き転生者は、困惑する。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?