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S&P500配当利回り:過去から現在までの推移と詳細


こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
多くの投資家は株式投資において、S&P500指数は重要なベンチマークとして広く利用されています。
その中でも、S&P500配当利回りは、投資家にとって重要な指標の一つで私も投資しています。
本ブログでは、S&P500配当利回りの過去から現在までの推移を調べたものです。
それではどうぞ!


S&P500:1880年からの利回りチャート

https://www.multpl.com/s-p-500-dividend-yieldより

S&P500:株価チャート


S&P500:株価チャートinvesting.comより

S&P500配当利回りの推移過去10年

最初に、S&P500配当利回りは、過去10年間で大きな変動を見せてきました。以下年ごとの推移と、当時の市場環境について簡単にご紹介します。

  • 2014年: 約1.90%:過去10年間の低水準。企業業績の低迷と株価上昇の影響。

  • 2015年: 約2.00%:緩やかな金利上昇と株価横ばいにより、利回りが上昇。

  • 2016年: 約2.20%:米国経済の回復期待と株価上昇により、利回りが上昇。

  • 2017年: 約1.90%:企業業績の伸び悩みと株価上昇により、利回りが低下。

  • 2018年: 約1.70%:金利上昇懸念と株価下落により、利回りが上昇。

  • 2019年: 約2.00%:米国の景気減速懸念と株価下落により、利回りが上昇。

  • 2020年: 約3.50%:新型コロナウイルス感染症の影響による企業業績悪化と株価下落により、利回りが急上昇。

  • 2021年: 約1.80%:経済回復期待と株価上昇により、利回りが低下。

  • 2022年: 約1.70%:金利上昇懸念と株価下落により、利回りが横ばい。

  • 2023年: 約2.00%:金利上昇と景気後退懸念により、利回りが上昇。

  • 2024年4月17日現在: 約1.85%


S&P500配当利回りに影響を与える要因

S&P500配当利回りは、主に以下の2つの要因によって影響を受けます。

企業業績
企業業績が好調であれば、配当金も増加
し、利回りは上昇します。逆に、業績が悪化すれば、配当金減額や無配となり、利回りは低下します。

株価
株価が上昇すれば、利回りは低下
します。逆に、株価が下落すれば、利回りは上昇します。

1880年からのS&P500配当利回りの平均推移

次に、1880年からのS&P500配当利回りです。
この推移は中々興味深いものです

1. 1880年からのS&P500配当利回りの推移

1880年からのS&P500配当利回りのデータは、以下のサイトから参照できます。

1880年代

  • 平均配当利回り: 約4.5%

  • 特徴: 米国経済の成長初期段階であり、配当利回りは比較的高水準。

1890年代

  • 平均配当利回り: 約5.0%

  • 特徴: 金融恐慌の影響で企業業績悪化、配当利回りは上昇。

1900年代:

  • 平均配当利回り: 約4.0%

  • 特徴: 第一次世界大戦、世界恐慌など、経済・社会の激動期。配当利回りは変動が大きい。

1910年代

  • 平均配当利回り: 約5.5%

  • 特徴: 第一次世界大戦後の景気回復、配当利回りは上昇。

1920年代

  • 平均配当利回り: 約3.5%

  • 特徴: バブル経済期、配当利回りは低下。

1930年代

  • 平均配当利回り: 約6.0%

  • 特徴: 世界恐慌の影響で企業業績悪化、配当利回りは急上昇。

1940年代

  • 平均配当利回り: 約4.5%

  • 特徴: 第二次世界大戦の影響、配当利回りは変動が大き。

1950年代

  • 平均配当利回り: 約3.5%

  • 特徴: 戦後復興、経済成長、配当利回りは低下。

1960年代

  • 平均配当利回り: 約3.0%

  • 特徴: ベトナム戦争、インフレ高進、配当利回りは低下。

1970年代

  • 平均配当利回り: 約5.0%

  • 特徴: オイルショック、スタグフレーション、配当利回りは急上昇。

1980年代

  • 平均配当利回り: 約4.0%

  • 特徴: レーガノミクス、経済成長、配当利回りは低下。

1990年代

  • 平均配当利回り: 約2.0%

  • 特徴: ITバブル、配当利回りは過去最低水準へ。

2000年代

  • 平均配当利回り: 約2.5%

  • 特徴: ITバブル崩壊、リーマンショック、配当利回りは上昇。

2010年代

  • 平均配当利回り: 約2.0%

  • 特徴: 金融緩和、経済回復、配当利回りは低下。

2020年代

  • 平均配当利回り: 約2.0%

  • 特徴: 新型コロナウイルス感染症の影響、配当利回りは変動が大き。

2. 1880年代からの考察

1880年代から現在までのS&P500配当利回りの推移を見ると、経済・社会の激動や金融市場の変動に大きく影響を受けていることがわかります。
5%を超えていたケースもあるのは驚きですが、株価や金利、業績の状況で見ればあり得ることなのです。

◆配当利回りで特に重要なポイント

  • 経済成長期: 経済成長期には、企業業績が向上し、配当金も増加するため、配当利回りは低下する傾向がある。

  • 景気後退期: 景気後退期には、企業業績が悪化し、配当金減額や無配となる可能性が高いため、配当利回りは上昇する傾向があります。

  • 金利動向: 金利が上昇すると、投資家はより高い利回りを求めて債券を購入するようになり、株価は下落し、配当利回りは上昇する傾向があります。

  • 金融危機: 金融危機が発生すると、企業業績が急に悪化し、配当金減額や無配となる可能性が高いため、配当利回りは急上昇する傾向があります。

  • バブル経済: バブル経済期には、株価が過剰に上昇し、配当利回りは低下する傾向があります。

その他:S&P500配当利回りに影響を与える要因

  • 企業の配当政策: 企業は、自社の財務状況や将来展望などを考慮して、配当金を決定します。配当政策が変更されると、配当利回りに影響を与える可能性があります。

  • 株価の変動: 株価が下落すると、配当利回りは上昇します。逆に、株価が上昇すると、配当利回りは低下します。

  • 投資家心理: 投資家心理が不安定になると、株価が下落し、配当利回りは上昇する傾向があります。

3. 個人投資家が注意する点

S&P500配当利回りだけを見て投資判断をすることは当然危険です。
過去の推移や影響要因を理解した上で、長期的な視点で投資した方が賢明でしょう。

以下の点にも注意する必要があります。

  • 配当利回りはあくまでも過去のデータであり、将来の配当金を保証するものではありません。似た時代はあれど、同じ時代はありません。

  • 企業の業績や財務状況が悪化すれば、配当金減額や無配となる可能性があります。ゼロにはならないと思いますが。

最後に

S&P500配当利回りの推移は、経済・社会の激動や金融市場の変動に大きく影響を受けてきました。投資判断を行う際には、過去の推移や影響要因を理解した上で、長期的な視点で慎重に検討することが重要でしょう。
あくまでも参考程度にし、淡々と株式市場で積立しながら、途中でなるべく退場しないことが成功の要因かと思います。

長文お読みいただきありがとうございました。

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