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6月18日(木)マーケット情報〜大統領選挙と歩み寄る米中〜

おはようございます。

昨日のNY市場はニューヨーク州の経済再開第二段階への突入により上げたものの、一転テキサス州での入院患者が増加したとのヘッドラインから下げ幅を拡大し、4日ぶり反落した。レンジ幅で推移が続いている。

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17日から、ハワイで米ポンペオ国務長官と中国外交を統括する楊潔篪共産党政治局員による階段が始まった。香港問題や北朝鮮問題が話し合われている。米トランプ大統領にとっても大統領選挙を見据えて中国との関係を良好に戻し、経済の下押しをした考えがある。


為替と金利です。

米国債の利回りは73bpsと低下、ドル円は106円台後半まで円高ドル安方向に推移した。円高の方が強いリスクオフムードとなった。

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それでは、これまであった国内外のニュースを振り返ります。

まずは、日経新聞からです。


総合2:米中「リベンジ消費」 小売り急回復、若者がけん引

新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ個人消費が、米国や中国で急反転している。5月の米小売売上高は前月比17.7%増だった。中国もネット通販大手の6月のセール初日の取扱高が前年同期比7割増だった。自粛からの反動による「リベンジ消費」が起きているが、補助金や値下げに支えられた面もある。

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政治:中国進出抑止へ国際協調 日米中心に印豪・東南アと 尖閣連続航行、最長に

沖縄県の尖閣諸島で中国公船の接続水域への連続航行日数が17日に最長を更新した。中国は東アジア海域で挑発行動を繰り返して勢力拡大をめざす。新型コロナウイルスの制約を受ける日米はインドやオーストラリア、東南アジア各国との協調体制を立て直し、抑止に動く。

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経済:税収 コロナ禍が直撃 19年度60兆円割れ、納税猶予響く 20年度も下振れ必至

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国の2019年度の税収が2年ぶりに60兆円を割り込む見通しだ。企業活動の停滞に加え、収入が急減した場合に納税を1年猶予する措置を導入したことも響く。20年度も不透明感が強く、民間では50兆円台前半まで落ち込むとの試算もある。

政府は19年度の税収を当初、62兆4950億円と見積もった。昨年12月に補正予算を編成した際、米中貿易摩擦などの影響を勘案して60兆1800億円に下方修正した。年度末にかけて新型コロナの影響が加わり、最終的に50兆円台後半になる見込みだ。3年ぶりの減少となる。

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政府は20年度に影響がより大きくなると警戒する。新型コロナ感染の状況によるが、納税猶予に加え、法人税や消費税の落ち込みが深刻になる恐れがある。現時点で国が約63兆5130億円を見込む20年度の税収について、民間では50兆円台前半へと10兆円近く下振れするとの見方もある。

第一生命経済研究所の星野卓也氏は、納税猶予を考慮せず景気の落ち込みなどを反映したベースで52.5兆円程度まで落ち込むと試算する。

税収の落ち込みが深刻になれば、赤字国債の追加発行を迫られる可能性もある。経済の底割れを回避する対策を優先しつつ、中長期的には財政の持続性をどう確保するかが課題となる。


金融経済:ESG評価会社が乱立 欧米当局が聴取、規制も検討世界600社、ばらつく基準

ESG(環境・社会・企業統治)を重視した企業への投資が広がるなか、ESGの評価会社が乱立することへの懸念が強まっている。同じ企業でも評価に大きな格差がある場合も目立つ。欧米の証券規制当局は客観的な評価基準の設定に向けて対策に動き出した。

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評価会社の存在感が高まる一方、評価内容に大きな違いがあることを問題視する声が増えている。

例えば米電気自動車のテスラ。米調査会社MSCI・ESGレーティングズは、上から3番目のシングルAを付与する。対照的に、米非営利調査機関ジャスト・キャピタルは最下位10%に位置づける。前者はテスラの環境を重視する姿勢を評価するのに対し、後者は従業員の待遇が不十分な点を低評価の理由にする。

こうした状況を受け、米欧の規制当局は対策に乗り出した。

ESG投資はすでにブームの段階を過ぎ、資産運用業界の柱に育った。それだけに、評価のインフラや、利用する際の基準を整える必要性が高まっている。


国際:中印衝突 45年ぶり死者
「領土」対話探るが双方譲らず 緊張高まるリスクも

インド北部ラダック地方にある中国との係争地域で中印両軍が衝突し、インド軍の20人が死亡、中国軍も死傷者を出した。両国の衝突で死者が出たのは1975年以来、45年ぶりで極めて異例だ。双方とも対話を探る姿勢は示すが領土問題で譲歩する兆しはなく、緊張が高まる危うさをはらむ。

インドのモディ首相は17日、「兵士の犠牲は無駄にしない」と語り2分間の黙とうをささげた。「インドは平和を求めている。ただ刺激されれば適切な対応を取る」とも強調した。インド外務省は16日夜の声明で「中国と緊張緩和のために会談してきたが、中国側が合意を破った」と非難した。インド軍は「領土と主権を断固として守る」と一歩も引かない構えだ。

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国際:欧州にデフレの足音 5月、12ヵ国で物価マイナス コロナで需要減

新型コロナウイルスの影響が大きい欧州で、デフレへの警戒が強まっている。5月の消費者物価上昇率はユーロ圏19カ国中イタリアやスペインなど12カ国でマイナスだった。物価の上がりにくい状況が続けば、政府や企業の債務負担は一段と重くなり、危機から抜け出しにくくなる。

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欧州連合(EU)統計局が17日発表した5月のユーロ圏の消費者物価上昇率(確定値)は前年比0.1%で、コロナ流行前の1月の1.4%から大きく低下した。スペインがマイナス0.9%、イタリアが同0.3%、ベルギーが同0.2%で、ドイツなど一部を除き、多くの国が物価下落局面に入りつつある。


国際:米、警察改革巡り火花 トランプ氏が大統領令署名
民主「実態是正には力不足」

トランプ米大統領が16日公表した警察改革を野党・民主党が一斉に批判した。トランプ氏は中西部ミネソタ州で起きた黒人暴行死事件の死因となった警官による首絞め行為を原則禁止したが、一部条件付きで認めており、警察組織の抜本改革にはほど遠いと反発している。

トランプ氏は声明で、首絞め行為を「警官の命が危険にさらされない限り禁止する」とした。ただニューヨーク州などは首絞めを全面禁止し、実施した場合に厳罰を科す。これに比べてトランプ氏が署名した警察改革の大統領令は拘束力が弱いとの見方が多い。

大統領令では警察の訓練充実を目的として助成金制度を設け、過剰な暴力行為をした警官を把握するデータベースをつくるとしたが、白人警官による黒人の取り締まりが厳しい実態の是正などには切り込んでいない。


マーケット総合2:「ソフトバンク円高」警戒
コロナ禍、海外投資縮小の動き 「防波堤」マネー逆流?

新型コロナウイルスの感染拡大で日本企業が海外事業を売却し、外国為替市場の安定が崩れる。市場でこんな見方が浮上してきた。象徴がソフトバンクグループ(SBG)の4.5兆円にのぼる資産売却計画だ。日本の対外直接投資は5年間で50兆円増え、円高を阻む防波堤になってきた。コロナ禍でマネーの逆回転が起きる可能性がある。

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日本の対外直接投資残高は19年末時点で約169兆円。人口減少と少子高齢化を背景に企業の投資資金が海外に向かう傾向は12年から強まり、14年には対外証券投資残高を逆転した。相場次第ですぐに手じまいできる証券投資と異なり、企業買収などの直接投資は短期で戻ってくることが少ない「足の長いマネー」だ。円売り・ドル買いが長期間市場に残る。

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みずほ銀行の唐鎌大輔氏は、市場でリスク回避ムードが強まり、かつてなら円高に振れた局面でも円相場が安定していたことなどを踏まえ、「対外直接投資の伸びが円高を抑制する要因になっていた」と指摘する。

コロナ対応で各国中銀が相次いで利下げし、内外金利差は大幅に縮まった。17日時点の日米の長期金利の差は約0.7%だ。米連邦準備理事会(FRB)はゼロ金利政策を少なくとも22年まで維持する方針で、日銀も「22年度でも金利を引き上げる状態には遠い」(黒田東彦総裁)。金利差は材料にならず、代わりに企業の海外投資など実需の動きに注目が集まりやすくなっている。

歴史をひもとくと、超円高といわれた8年前の相場転換の裏にもソフトバンクの海外企業買収があった。同社は12年10月に米スプリント・ネクステル(当時)を約1兆6千億円で買収すると発表。市場では買収に絡んだ円売り・ドル買いへの警戒感が広がり、1ドル=80円前後だった相場の流れを変える「きっかけになった」(当時を知る市場参加者)とされる。

17日の東京外国為替市場の円相場は対ドルで1ドル=107円台前半と前日からほぼ横ばいだった。金融機関にとって上顧客であるSBGだけに表だって材料視するのを避ける向きもある。目をこらして動向を見ておく必要がありそうだ。


続いてBloombergからです。

Things You Need to Know

Donald Trump asked Xi Jinping to help him win re-election by buying a lot of U.S. agricultural products, John Bolton's new book alleges. The president was "pleading with Xi to ensure he'd win," the NYT cites the book as saying. The WSJ reported that Trump also praised the Uighur detention camps to his Chinese opposite. The former national security adviser also writes that the House's impeachment probe should've investigated Trump not just for pressuring Ukraine over Joe Biden but also for other times when he sought to influence law enforcement for political reasons. Trump campaign spokesman Tim Murtaugh called Bolton's claims "absurd." After the stories ran, the White House announced that Trump had signed the Uighur rights bill passed by Congress.


Narendra Modi vowed India would defend its sovereignty in its border dispute with China, even as the two sides were agreeing to ease tensions and implement a June 6 disengagement accord. Senior military commanders and diplomats continued to talk. Chinese Foreign Minister Wang Yi issued both threats and a pledge to de-escalate in a phone call with his Indian counterpart.

Jerome Powell urged U.S. lawmakers to maintain fiscal stimulus, putting his thumb on a debate over whether to extend temporary aid programs. "It would be a concern if Congress were to pull back from the support that it’s providing too quickly,” the Fed chief told the House Financial Services Committee. "The economy is just now beginning to recover." He predicted "strong job creation between now and the end of July," and said this week's strong retail sales data "bodes well."


The EU moved to defend companies from M&A by competitors in China and other countries, unveiling plans that include banning some firms from making acquisitions, forced divestments, and fines. It would effectively extend the EU's strict state-aid rules to businesses outside the bloc. The plans may be incorporated in draft legislation next year.

OPEC presented a bearish outlook, saying fuel demand will remain under pressure in the second half. A gradual recovery in the global economy won't compensate for the slump in the first half. The cartel cut its crude supply estimate for this quarter by 2.17 million barrels a day, with overall output plunging by 6.3 million barrels a day last month to 24.2 million. A delegate said OPEC+ implemented 87% of its pledged cuts in May and is due to hold an online meeting today to review the deal.


Chart of the Day

Investment and trade have underpinned the U.S.-China relationship, though reciprocal tariffs in 2018 have weakened the bond. While progress in trade negotiations helped reduce tensions, the outbreak has posed a challenge for China to live up to purchase commitments it made in a deal signed in January: Through May this year, China's exports to America shrank 14.3%, while imports from the U.S. fell 7.6% from a year ago.

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What to Keep an Eye On

Two Asian central banks, two likely rate cuts. Consensus is for Bank Indonesia to take 25 bps off the top to 4.25% to support full-year growth that the government says may to slow to zero. The rupiah's rebound has removed an obstacle. Taiwan's policy makers—who may have acted to weaken the local dollar in recent days—could make a second-straight quarterly 12.5 bps cut, to a record 1%. New Zealand's first-quarter GDP and Australian May jobs numbers are also due today.

The BOE will expend more of its ammo by boosting bond purchases a further 100 billion pounds today, consensus shows. The key rate will be held at 0.1%, though some economists see a cut to zero this year and even a negative rate at some stage. That's probably a last resort, with more QE, tweaks to the lending program or yield curve control more likely.

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Virus update: Troubling signs persist in Texas and Florida, with hospitalizations rising in the former and the test positivity rate surging in the latter. New York City, though, is on track to move to Phase 2 of its reopening on Monday. The WHO halted its trial of hydroxychloroquine as a potential treatment. Advisers concluded that the drug shows no relative benefits in reducing deaths. Indonesia now has the most infections in Southeast Asia, overtaking Singapore as it ramps up testing.

Don't expect U.S. trade deals with the EU or U.K. this year. USTR Robert Lighthizer told Congress that the administration has made "very little" headway with Europe, as agriculture remains a key sticking point, and he reiterated President Trump's threat to impose tariffs. He was more confident a deal with Britain will be reached, but said the timing remains unclear. He also slammed the WTO as a "mess." In further trade friction, Lighthizer said Steven Mnuchin withdrew the U.S. from international talks over a new digital tax framework for tech companies.


最後に、

今日発表の注目経済指標

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今日も最後まで読んでいただき有難うございました。


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