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プロミュージカル俳優のとある日のスケジュール

計画通りうまく運ぶわけはない


オーディションを受けるためにニューヨークへ向かう日は、時間との戦いと精神的な準備が重要です。
この日は、12時からアンサンブル歌手、2時からアンサンブルダンサーのオーディションに参加する予定でした。朝6時のフライトでニューヨークへ向かう予定でしたが、機械トラブルで約2時間の遅延が発生。
もしオーディションに間に合わなかったらどうしようと、とても焦りました。
しかし、運よく、12時のオーディションに間に合いました。

もし間に合わなかった場合、夕方に同じプロダクションのオーディションが予定されていたので、そちらに回ろうという計画も立てていました。
普段、オーディションに向かう際は電車(アムトラック)を利用することが多いのですが、この日は飛行機の方が安かったため飛行機を選びました。とはいえ、このような遅延は精神的に良くないので、次回はまた電車を使うかもしれません。
精神状態を整えることは、オーディション前には非常に重要です。



JFK空港からオーディション会場へ


ニューヨークのJFK空港に到着し、ペンシルバニア駅(以下、ペン駅)に向かいました。ペン駅はマディソン・スクエア・ガーデンの隣にあり、とても大きな駅です。そこから徒歩でRipley-Grier Studiosに向かいます。このスタジオは、ニューヨークでのオーディション会場としてよく使われており、便利な場所にあります。
私はAEAビルディングも好きで、そこにはスターバックスや大きな休憩エリアがあり、オーディション前後にリラックスできます。

ただし、Ripley-Grier Studiosのビルディングの一階の受付は少し高圧的な雰囲気があり、好きになれない部分もあります。それでも、ペン駅からのアクセスの良さがあるので、便利な選択肢です。


アンサンブル歌手オーディション


最初のオーディションは、アンサンブル歌手のオーディションでした。今回は、ギルバート&サリバン「When All Night Long A Chap Remains」を選びました。私の順番は105番目でしたが、実際は多くのキャンセルが出て、43番目での順番となりました。ニューヨークでのオーディションでは、当日キャンセルが多く出るのは珍しいことではありません。

歌のオーディションは、単に歌唱力を試されるだけでなく、どれだけその役に適した表現力を発揮できるかが求められます。オーディション会場によっては、事前に15分間リハーサル室を5ドルで借りることができるシステムがあり、これは特に歌のオーディションの時に非常に役立ちます。
ストレッチスペースが多いダンサーオーディションとは異なり、歌唱オーディションではこのようなリハーサル時間が助けになります。

アンサンブルダンサーオーディション


続いて、アンサンブルダンサーオーディションに参加しました。ダンサーオーディションでは、数十人ずつのグループに分かれて同じ振り付けを踊ります。今回は20人1グループでしたこのオーディションは、先ほどの歌手オーディションと同じプロダクションのものでした。
今回の振り付けはそれ自体はとても簡単なものでした。すなわち振り付けの中の表現力やニュアンスをチェックされてるということです。
振り付けが簡単な分、それは私にとってはとてもプレッシャーのかかるタイプのオーディションです。

通常、歌手かダンサーのどちらかに専念してオーディションを受けることが多いですが、私は声楽の修士号を取得しており、ダンス経験も豊富なので、両方のオーディションに挑戦しました。

このように、両方の分野で挑戦することは珍しいですが、私のようにクラシックバレエやシアターダンスの経験があり、いくつかのプロダクションでダンサーとしても雇われたことがある場合は、このような挑戦も可能です。

ニューヨークでのオーディションのハシゴ


ニューヨークでは、1日に複数のオーディションをハシゴすることはよくあることです。
今回は2つのオーディションを受けましたが、場合によっては朝から夕方まで複数の会場を移動することも一般的です。
オーディションが行われるビルディングは3つほどしかないのでそれらを移動することも簡単で、時には同じビルディングで複数のオーディションがされてることもあります。
このようなスケジュールをこなすためには、移動や時間管理も非常に重要です。

マンハッタンでのリラックス時間


オーディションが終わった後、夜のフライトまで少し時間があったので、マンハッタンを探索しました。ニューヨークに行ったら必ず立ち寄るのが、BOOKOFFです。日本の書籍やCDを扱っており、いつも何か新しいものを見つけるのが楽しみです。この日は、オーディション会場から少し距離がありましたが、徒歩約20分でBOOKOFFに到着しました。

AEAビルディング(タイムズスクエアのディズニーストアのすぐ近く)でのオーディションが行われる時は、BOOKOFFが近くにあるので、それも私がその会場を気に入っている理由の一つです。

帰りのフライト


その後、ペン駅に戻り、フードコートで家系(EAK)ラーメンを食べました。私はしばしばオーディションのあとここのラーメンを食べます。
そしてそれを食べ終えた後、JFK空港に向かいました。空港での待ち時間は、オーディションを振り返り、自分のパフォーマンスや次回の改善点を考える良い時間です。

結論


この日は、フライトの遅延から始まりましたが、最終的には2つのオーディションを無事に受けることができ、ニューヨークでの充実した1日を過ごしました。
ニューヨークでのオーディションは、パフォーマンスだけでなく、計画性や柔軟性も求められる場です。移動や時間管理が成功の鍵となるため、予備のプランを用意しておくことが非常に重要です。

このように、オーディションの日は予測不可能なことが多いですが、準備をしっかりしておけば、どんなハプニングにも対応できるでしょう。

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