ビットコインの取扱説明書
ビットコインが急騰している。
理由はアメリカ経済の先行きが不透明だからと見られている。
その証として、金の価格も上がっている。
ビットコインの積立投資を始めて、2年が経過した今、改めてビットコインの可能性について考えてみた。
2020年12月に積立投資を開始してから、ビットコインの価格は乱高下し、高いときで1BTCが700万円を超えたこともあったが、2023年3月現在は360万円ほどになっている。
今年に入ってから価格が上向いてきているが、今後の見通しは不透明だ。
世界的に暗号資産に対する認知度は向上しているように見えるが、投資対象としての暗号資産について、積極的な投資家はごく一部で、2年前とほぼ変わりがないように見える。
では、今後も変化しないかと言われると、答えは明確だ。
変化は必然であり、それはゆっくりやってくる。
ビットコインを含む暗号資産と言われる分野は、確実に市場規模を拡大している。
それは、ブロックチェーンと呼ばれる技術によるもので、NFT(非代替性トークン)やDAO(分散型自立組織)など最近よく聞くものの根幹を成している。
このブロックチェーンは、今後じわりじわりと我々の生活に入り込んでくるはずだ。
なぜなら、便利かつ低コストであり、管理者が理論上は不要であるからだ。
もちろん、一般に普及するには、まだまだ時間がかかるだろう。
法的な問題やセキュリティなど、難しい面もたくさんある。
しかし、そんなことは関係なしにブロックチェーンは普及してくるだろう。
もう、この流れは止められない。
後戻りできないと言ったほうが、しっくりくるかもしれない。
それほどまでに、市場規模が大きくなり、世界中のお金が投じられている。
しかし、ブロックチェーンの未来を予想するのは、至難の業だ。
金融の域を超え、DAOのような組織が出てきたことで、ブロックチェーンの可能性が無限に広がりつつある。
ブロックチェーンは、確実に未来を変える存在だ。
最先端を追いかける必要はないが、動向を監視するには値する。
話しをビットコインに戻そう。
ビットコインに限って言えば、デジタルゴールドとしての立ち位置が不動のものとなり、投資対象として株式や為替同様になることを期待している。
むしろビットコインには、それ以外に生き残る道は無いようにさえ思う。
以前のように「新しい通貨(仮想通貨)」として認知されていた頃とは違い、最近では現物資産のヘッジとして、本当に金と同じような扱いになっている。
そのため、ビットコインとの付き合い方は、資産を分散するための投資先と考えたほうが良い。
具体的には、投資可能な余剰資金を
「株式」「国債」「ビットコイン」「金」「米ドル」
のように資産を分散して、それぞれのリスクを下げるための手段とするのだ。
株式に資産のすべてをつぎ込むと、景気後退時に資産が大幅に減ることになる。
それを回避するために、資産を分散するのが賢い運用方法だ。
もちろん弊害もある。
分散した資産が、全て値上りすることはないため、資産が激的に増えることはない。
だが、資産が激的に減らないのは、メリットとしては、かなり大きい。
リーマンショックやコロナショックといった下落相場でも、メンタルが安定する。
ビットコインが分散投資の選択肢の一つとして有力な理由は、もう一つある。
それは、価格の上昇が期待できることだ。
もちろん、下落する可能性も否定できない。
それでも、ビットコインは半減期を迎えるたびに価格が上昇しており、今後も同様の値動きが予想される。
半減期とは、「新しいビットコインが流通する速度を半分に減らす」イベントで、4年ごとに実施され、次回は2024年に半減期を迎える。
しかも半減期は、計算上2140年頃まで行われる見込みで、今後も半減期の度に価格の上昇が見込まれている。
だからと言って、ビットコインを信じ込んではいけない。
価値がゼロになる可能性も、もちろんあるのだ。
値動きが荒いのが難点だが、価格上昇も狙える投資先としてのポテンシャルは高い。
分散投資の一部として、資産全体の5%~10%を限度に保有するのが、最適かもしれない。
あまり多く持ちすぎると、価格に一喜一憂してしまう。メンタルがぶれない程度が望ましい。
現時点で言えることは、「ビットコインは長期投資の一部」として考えるべきであるということだ。
では、また。