医療保険は必要?保険の仕組みと選ぶコツ

はじめに

皆さんは医療保険に加入していますか?私がこの記事を書くきっかけとなったのは、最近手術を受けた際の体験です。手術後に医療保険から受け取った保険金と、これまでに支払った保険料を比較してみて気づいたことがあります。それは保険料の支払いについて十分な計算をせずに加入していたという事です。

この記事では、保険選びにおいて考慮すべきポイントを保険会社のビジネスモデルから考えてみます。自分自身のライフスタイルや将来のリスクを考慮に入れ、最も効率的な「保障」を得られる選択をするお手伝いができればと思います。

それでは本題に入りましょう。

保険のビジネスモデルは統計学

誰かが損をするから誰かが得をする事ができます。これが保険の仕組みです。この計算が間違ってしまえば保険は破綻してしまいます。

どのようなライフスタイルの人がどんな確率で、どのような病気や怪我になるのか。
保険会社はこのような大量のデータと統計に基づいて、それぞれの保険商品の保険料とサービス内容を設定します。

保険会社は膨大な広告費を使っていますが、これによって、多くの人々が保険に加入し、リスクが更に分散され、統計上の安定性が保たれるのです。加入者が多ければ多いほど、より確率は集束します。

あなたが支払う保険料は、あなた自身のリスクだけでなく、加入者全体のリスクを分散させる働きがあります。

つまり、私たちが支払う保険料の一部は、新たな加入者を獲得するための広告費としても使われているのです。

このように、保険業界のビジネスモデルを理解することで、自分が何にお金を払っているのか、そしてそのお金がどのように使われているのかが明らかになります。

多数がちいさな「損」をする

たくさんの人が小さな「損」を積み上げる事で、誰かが大きな問題に直面できる仕組みになってます。

医療保険に限らず、保険に加入する多くの人は、将来的に何らかのリスクに備えるために保険料を支払います。

実際にはそのリスクが発生しない場合も多く、結果として「損」をしてしまうケースも少なくありません。

損得というよりは、安心を手に入れる商品と考えるべきでしょうか。

高額医療費制度

高額な医療費に対する保険は、一見魅力的に見えますが、実際にはその必要性は人それぞれです。日本には高額医療費制度があり、月の支払い上限が8万円程度となります。

毎月の保険料を貯蓄した方が経済的なケースもあります。

このように、保険に加入する際は、自分自身の生活状況や健康状態、将来のリスクをしっかりと考慮する必要があります。それによって、適切な保険商品を選ぶことが可能となり、無駄な支出を抑えることができます。

私のケース

私が利用した保険では、60日の期間をあけてから2回目の手術をした場合に2回目以降の手術費用が支払われるという条件がありました。
私の手術は数回に分ける必要があったため、2回目以降の手術は自費で負担する形になります。
高額医療費制度があるので上限額で手術を行ってもらえたのですが、月をまたいでしまったので実際には保険料よりも負担の方が高くなってしまったというケースです。6年加入して初めて利用したのですが、これは想定できませんでした。参考になれば幸いです。

保険は貯蓄の代替

保険は多くのリスクから守る手段ですが、一方で貯蓄もまたリスクから守る手段です。
日本の高額医療費制度を考慮すれば、保険料を貯蓄や投資に回すことで、長期的にはより多くのリターンが期待できる場合があります。

貯蓄をすることで緊急時にも自己資金で対応可能な状態を作ることができ、さらには貯蓄がしやすくなるというメリットもあります。例えば、車を購入する際に一括で購入する貯蓄があれば、ローンを組むより支払額が少なくなります。

貯蓄がしにくくなるケースも

貯蓄がしにくい状況にある方が保険料に多くのお金を支払っていると、貯蓄をする機会を失ってしまう事にもなりかねます。
貯蓄が少なければ、同じ物を手に入れるコストが増えてしまう傾向があります。

自分のライフスタイルや将来設計によっては、保険よりも貯蓄に力を入れる方が賢明な選択となることもあります。

賢い保険選びのポイント

さて、以上のような状況を踏まえ、どのようにして「賢い」保険選びができるのでしょうか。

  1. 自分のライフスタイルを考慮する
    保険は「一生もの」ではありません。独身時代の保険が家庭を持った後も適しているとは限りません。ライフイベント(結婚、出産、転職など)があるたびに保険を見直しましょう。

  2. リスク評価をする
    具体的にどのようなリスクに対処したいのかを明確にし、それに応じた保険商品を選びましょう。

  3. 保険料と保障をバランスよく
    高い保険料がかかるものほど、保障も手厚い傾向にあります。しかし、「手厚い保障=良い保険」とは限りません。必要な保障を得られる最低限の保険料で商品を選ぶことが賢い選択です。

  4. 契約前にシミュレーションを
    いくつかの保険商品に絞ったら、それぞれの商品でどれくらい保険料がかかるのか、どれくらいの保障が得られるのかをシミュレーションしてみましょう。

  5. 専門家の意見を求める
    保険選びは複雑です。信頼できる保険の専門家に相談することで、より適切な選択が可能です。

このようなポイントを踏まえることで、自分に合った保険を選べる確率が高まります。そして、無駄な支出を減らし、資産形成により効果的に取り組むことができるでしょう。

まとめ

保険は確かにリスク分散の手段として有用ですが、貯蓄を作る事で同じくリスクから身を守る事もできます。
特に、日本の高額医療費制度を考慮に入れると、医療保険の必要性は必ずしも高くはありません。自分自身のライフスタイル、リスク、そして将来の計画に合わせて、賢い保険選びをしましょう。

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