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D2Cを調べにアマゾンに旅立ったら思わぬ強敵に出会った話

「D2Cブランドの販売戦略って気になるんですよね」

後輩から何気なくいわれた一言。

BASEという組織にいる中でもちろん耳に入ってくるし、外からもバズワードのためか濁流のごとくに入ってくるので、知っているつもりだった。
ただ改めてD2Cということを考えを巡らせるためにアマゾンの奥地に旅立つとどんどん「???」で埋め尽くされていった。

そもそもD2Cってなんだ?

というところから考えて見るとDirect To Customerの略で読んで字のごとく顧客とメーカーが直接の取引やコミュニケーションを介して販売することである。

そして、それは以下のような3つの特徴を持つらしい。

・売り手と買い手の距離が近いこと(SNSなどの活用)
・顧客の嗜好性に合わせた商品構成である
・顧客情報を用いて高品質な商品を(安く)提供できる

色々と細かい部分は端折ったがだいたいこういう理解であっていると思うし納得感はある。(この辺を↓見ました。間違ってたら教えてください)

イチナナキログラムなどのセレクト系アパレルもD2Cブランドと呼ばれるところに違和感があったが、自前で商品を持っている必要がなさそうなので、こういうことならばなんとなく理解はできる。(ここはちょっと議論がわかれそうだけど)
なんとなく今っぽい感じ、顧客情報・データを元にマーケティングして、欲しそうなモノやお洒落な良いモノの提案をする、カッコいい。いいじゃないか。そりゃたくさん新しいD2Cブランドが出るわけだ!!



え、ということは、トヨタや資生堂もD2Cブランドだよね!?あれ、街の八百屋さん・佃煮屋さんもD2Cブランドじゃない??

という疑問が出てきた。
・・・さっきの3つの公式に当てはめて考えてみよう

☑顧客との距離
トヨタ ⇒ ディーラーがあり専属の担当者が各地にいる、SNSもやってる
八百屋さん ⇒ 地域のお客さんを固定客として持ち、常連さんの場合、顔覚えているレベル(むしろ家族ぐるみ来る場合は近すぎる)

☑顧客の嗜好性に合わせた商品構成
トヨタ ⇒ 膨大な顧客データと研究開発費を元にした商品開発力がある
      もちろんオーダーメイドでフルカスタム等も可能
八百屋さん ⇒ 旬の食材や〇〇さんが欲しいという食材を知っていて売っている

☑顧客情報を用いて高品質な商品を(安く)提供 
トヨタ ⇒ 自前で作れる上に高い技術力を持つ人間が揃っている
      コスト管理も徹底しているので安い
八百屋さん ⇒ 生産者とも独自のルートがあると良いものが回ってくる
        たいてい家族経営で余計な経費は掛かっていない

・・・アレ?w
D2Cブランドというのはなんだ・・・
トヨタや資生堂も敵になってくるのあれば超巨大な敵だ。
ホオジロザメのような獰猛さもある。(偏見)

もしやと仮説を考えてみた。

・D2Cブランドというのは単純に規模やフェーズの違いを指すものなのだろうか?
・ベンチャー企業的な文脈で新しい直販メーカーは全部そう呼んじゃう系の呼称なのだろうか?
・昔あったことをそのまま呼ぶのはダサいから横文字をつけちゃおう的な最近の風潮なのか?

……が、行き詰ってしまった。

D2Cブランドと謳われているブランドで、イノベーティブで高品質・低価格帯でびっくりするくらい良い!みたいなものは実はそんなに出会ったことがない。(なんかごめん、僕が悪い気もする)
さらに、いろんなメディアやTwitterで見聞きする販売戦略を見ても結構オーソドックスだ。もちろん裏には秘伝のたれ的なモノもあるのかもしれないが。(わざわざD2Cと呼ぶ必要がないんじゃないかなと思う)

真似できないなぁと思うのは人に依存する(いわゆるインフルエンサー的な)場合だが、再現性がないのでこれはもうしょうがない。もはや、才能だ。

そう考えるとD2Cブランドというのはただの「新しい直販メーカーなのか?」

僕は自らにパルプンテをかけてしまったため再びアマゾンの奥地に足を進めていくのであった・・・(もっと詳しい方教えてくださいw)

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