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日の丸半導体が復活!?

最近にわかに日本での半導体製造の話で盛り上がっているようです。

TSMCが熊本に工場を作ったりラピダスが千歳(北海道)に工場を作るなどいろいろあるようです。


巻き返し!?

日本の半導体 巻き返しなるか「Rapidus(ラピダス)」小池淳義社長に聞く (nhk.or.jp)

ラピダスの方は回路幅2ナノメートルで世界最先端の技術です。

半導体は産業の米と呼ばれ自動車や家電製品などの製造に欠かせないものですが、大陸間弾道ミサイルの制御装置などにも使われる製品でもあります。

日の丸半導体の栄枯盛衰

かつて半導体産業はアメリカが主導していましたが、1980年代ごろからは日本にシェアを奪われました。

日本の半導体産業が栄えたのはアメリカが西側諸国の一員である日本をバックアップしたことが大きかったようです。

しかし、予想以上の日本の躍進に警戒感を抱いたアメリカが日本外しを始めたことが原因で日本の半導体産業は衰退し、韓国のサムスンや台湾TSMCが台頭しました。

日本政府が東芝など日本のメーカーにTSMCへ技術移転させ自国の産業を潰すという意味不明の行動を取ったのは、バックにアメリカの圧力があったからなのでしょう。

お陰で日本の半導体産業は壊滅してしまいました。

私の学生時代の思い出

私が大学院生だった1980年代半ばは日本の半導体が一番強かった時期でした。

そういえば研究室で実験用機器を作るのに使う半導体はほとんどが日本製でした。

日立、NEC、東芝、たまにテキサスインスツルメンツ(アメリカ)

という具合でした。

研究室には中国からの留学生がたくさんいて、そのうちの一人は名門北京大学の出身で私と同じ研究室のCさんと言うとても優秀な人でした。

彼女と私は研究室にある半導体チップを眺めながら、

留学生:「私たちの国でこういうのを作るのが目標なんです!」
私:「へぇーそうなんや」

みたいな会話をしたのを思い出しますが、彼女の宣言通り今は見事にそうなっております。(TSMCは台湾企業ですが実質中国です)

TSMC一極集中の弊害

TSMCでは回路の設計は行わず、アメリカや日本から受注して製造だけを行います。

一方サムスンの方は回路の設計から製造まで一貫して行いますので、他社他業種からの生産委託はないようです。(技術を盗まれる危険性があるためか)

ですので今は世界の半導体生産をTSMC一社が担っている形なのですが、地政学的リスクを考えるととんでもない話なのです。

もしも中国にTSMCの製造ラインをコントロールされ、半導体がアメリカや日本に届かなくなったら大変なことです。

民生品だけでなく軍需品にも影響が出ますから戦争になったら大変不利な状況に追い込まれるわけです。

もちろん経済的にも大きなダメージを受けます。

それでアメリカが日本に白羽の矢を立て日本にどんどん工場を作らせている、と言うのが現状のようです。

コーヒー農園と同じ

それにしてもアメリカのご都合主義で一国の主要産業がおじゃんになったかと思ったら、こんどは同じ国で工場建設ラッシュって、いったいどないなってまんねん です。

長い間主権を奪われコーヒー栽培をさせられていた東南アジアの植民地と何も変わらない氣がします。

昔であれば日本の銀行が電機メーカーの株を持っていて利益は従業員や関連会社に還元されましたけど、今はオーナーが青い目の方々だったりするので状況が異なります。

日の丸半導体復活!と喜んでよいものなのでしょうか。

円安も彼らにとっては好都合ですね。

日本の半導体工場はいわば彼らのコーヒー農園で、農園で働く日本人はほとんど恩恵を受けないのではと危惧しております。

これが私の見当違いであれば良いと思いますが、どうなのでしょうか?

詳しい方コメント下さるとうれしいです。

おしまい

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