見出し画像

読書レビュー『復讐は合法的に』


はじめに

こんにちは、Takaです。
今回は三日市 零の『復讐は合法的に』を紹介します。
ちょうどひとつ前に読んでいた作品が『殺し屋、やってます。』だったこともあり、二連続で復讐モノの作品となります。合法と謳っていることもあり殺しはありませんが、ターゲットを観察し罠に嵌めるという、おおよその展開は似たものになりますね。

概要

タイトル|復讐は合法的に
作者  |三日市 零
出版社 |宝島社
発売日 |2023/7/6

感想

おおよそのストーリーはタイトルからイメージ出来る通りの内容です。弁護士資格を有する「合法復讐屋」エリスが法律の知識を生かして様々な依頼をこなすという話です。

しかし登場キャラクターの個性がめちゃくちゃ強い。とにかく設定を詰めまくった個性の塊のような登場人物ばかりです。この個性が物語に深く関わる話もあるので、敢えてここでは書きませんが、そのおかげで娯楽色の強いミステリーとなっています。実際にそこまで凄惨な復讐劇でもないので、万人におススメしやすいミステリーと言えると思います。

本作では全四作から成る連作ミステリーですが、正直最後の話以外はあまり推理するポイントはありません。人物紹介のような雰囲気で淡々と復讐を進めるのに対しいて、四作目ははっきりとミステリー色が強くなります。

個人的にはキャラクター小説としての続編を期待したいです。まだまだ回収していない個性がたくさん残っているので、きっと面白い物語が期待できると思っています。正直、ミステリーとしての謎より、キャラクターの個性ばかり記憶に残っているので、そういう風に思ってしまいました。

おわりに

今回は『復讐は合法的に』を紹介しました。
個人的にはこのようなミステリー色薄めの作品はかなり好みの部類です。物語として楽しければそれが全てと思っているタイプの読者なので。しっかり謎を推理したいというタイプの方にはあまりおススメ出来ないので、その点はご注意ください。


この記事が参加している募集

#読書感想文

188,091件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?