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読書レビュー『FACTFULNESS』

はじめに

こんにちは、Takaです。
今回は、ハンス・ロスリングの『FACTFULNESS』を紹介します。
数年前にめちゃくちゃ流行って、いろいろなところで紹介されていた著書です。私が紹介する本の中では、最もメジャーなタイトルではないでしょうか。実際、よく売れているだけあって、書いてある内容も面白ければ、学びもある内容ですので、人におススメしやすい著書だと思います。

概要

タイトル|FACTFULNESS
作者  |ハンス・ロスリング
出版社 |日経BP
発売日 |2019/1/11

感想

この本では、「世の中の人は世界で起こっていることを正しく理解できていない」と言うことや、「なぜ正しく理解できないのか」について紹介しています。どういった思考で物事を正しく理解できなくなってしまうのかを知ることで、正しい現実を把握し、誤った判断を避ける手助けになるといった趣旨です。
具体的にどのようなことが理解できていないのかについては、著書内のクイズを引用します。

質問:世界中の1歳児の中で、予防接種を受けている子供の割合は?
A:20% B:50% C:80%

『FACTFULNESS』より

答えは『C:80%』です。思ったより多いと感じる人が多いのではないでしょうか。実際、私も発展途上国をイメージして、もっと低い割合だと思い込んでいました。
このように先進国に住んでいると、いわゆる新興国や発展途上国を勝手なイメージで分類して、いつまで経っても劣悪な環境だと思い込んでしまう節があります。

こういったイメージが先行してしまう理由として、10種類の思考本能を紹介しています。どれも意識しないと簡単に陥ってしまう思考です。ちゃんと対処法も含めて解説されていますので、この思考方法を意識すると、世の中の見え方が変わるかもしれませんね。きっと思慮深いと呼ばれるような人は、自然とこのような考え方が身に付いているのかもしれません。

最後に、この著書の中で個人的に印象深かった言葉があります。
”『悪い』と『良くなっている』は両立する“です。
世間には、「世の中、どんどん悪くなっていく」という悲観的な考えの方が多く蔓延っています。確かに上の予防接種の割合においても、100%に到達していないので『悪い』状況ではあります。しかしこの数十年で劇的に接種率は向上しているので、『良くなっている』状況でもあります。この2つは両立すること言うことを、ついつい忘れがちになってしまいます。

また「世の中、良くなっている」なんて言うと、思慮が浅いと思われるため、躊躇ってしまう節もあります。しかし『悪い』と『良くなっている』は両立することを理解していれば、そんな心配は杞憂に過ぎません。問題点を理解したうえで、しっかり現状を把握することこそが、大切だと思います。

おわりに

今回は『FACTFULNESS』を紹介しました。
この本は2020年に一度読んで、最近もう一度読み直した本です。一回読んだだけでは忘れてしまう事や、理解できなかった事が多々あるため、学びのある本は何度読んでも新鮮に感じられます。

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