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読書レビュー『いらいない保険』

はじめに

こんにちは、Takaです。
今回は、『いらない保険』を紹介します。
保険に関して、あれやこれや勧める本もあれば、全く要らないという趣旨の本もあります。今回は後者の趣旨の本の中でも、かなり極端な内容です。両極端を知ることで、中庸を探ることが出来ると思いますので、そういう意味では素晴らしい本だと思います。(全幅の信頼は人によっては危険かも)

概要

タイトル|いらない保険
作者  |後田亨、永田宏
出版社 |講談社
発売日 |2019/3/20

感想

本書は、保険の仕組みやリスクの計り方を具体的な数字をもとに解説してくれる書籍です。これから保険に入ろうと考える方や、見直しをしようと考える方は、一度読んでみてはいかがでしょうか?

この本では『生命保険』『就業不能保険』『医療保険』『介護保険』『貯蓄保険』について、言及されています。結論から言うと『生命保険』『就業不能保険』のみをおススメし、その他の保険は不要という趣旨の内容です。
ちなみにサブタイトルにある通り、生命保険会社が対象となっているため、『自動車保険』や『火災保険』といった損害保険会社管轄の保険については言及がありませんので、ご注意ください。

貯蓄保険』については仕組みを知っていれば、不要ですね。保険料は、保険会社の手数料(付加保険料)が上乗せされて支払うことになるので、支払った人が全員受け取れる保険は、どうやってもマイナスになります。
逆にほとんどの人が受け取らない『自動車保険』や『火災保険』は、少ない保険料で大きな保証を受けることが出来るので、保険としてのメリットは大きいですね。

このような両極端な保険であれば分かりやすいのですが、そこそこの人が受け取る『医療保険』は難しい判断です。本書では不要である理由を、具体的な数字をもとに説明されています。

例えば糖尿病や脳梗塞の場合、平均入院期間を考慮しても、本人負担額は65万円以下に収まります。ここから高額療養費制度が適用されるため、本人負担額はさらに縮小されます。決して「安い!」と言える額ではないものの、個人で何とかならない額でも無い印象です。
またガンについても言及されており、「入院期間が長く、莫大な費用が掛かる」というイメージを持つ人が多いです。しかし肺ガンで平均15日以内大腸がんで平均20日以内であり、私たちが想像していたリスクは大きくかけ離れている印象です。保険に入った割にはほとんど保険金が貰えないという場合が多いようです。ちなみにこれらの入院日数は厚生労働省のDPCデータ「退院患者調査」で公開されています。

最終的にこの本では、「保険とは『自分一人では背負いきれないリスク』に備えるもの」と書かれています。私としてもこの言葉が最もしっくり来たので、今後の保険を見直す際は、これをもとに要否を吟味したいと思います。

おわりに

今回は『いらない保険』を紹介しました。
ちなみに私は現在、『自動車保険』と『火災保険』のみの加入です。しっかりと貯蓄も出来ているので、今の生活スタイルが変わらない限り、見直しすることもないだろうなと思っています。

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