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理学療法士が伝える 正しい椅子の座り方とストレッチ

はじめに

日本では主要都市で緊急事態宣言が出され、シンガポールでも4/7からCircuit Breakerが発令されました。そのため、多くの方々が自宅待機していると思いますが、いかがお過ごしでしょうか?一日中、パソコンと向き合っている方も多いと思いますが、こんな姿勢になっていないですか?

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こういった姿勢では首肩はこりやすく、腰も痛めやすいです。そして、何よりもストレスも溜まりやすくなります。本記事では、少しでも在宅勤務期間を快適に過ごせるように、正しい椅子の座り方や、座ったままできるストレッチをお伝えします!

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1.良い姿勢のポイントは、頭・肩・骨盤

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・頭は前に突き出していませんか?
・肩が上がって、前に丸まっていませんか?
・骨盤が後ろに倒れていませんか?

以上の3つを見れば、良い姿勢かどうか簡単にチェックできます。良い姿勢とは、体を横から見た時に、耳たぶ、肩、骨盤が縦一直線上にある状態です。運動力学的にみると、この姿勢がもっとも首や腰に負担のかかりづらい姿勢だと言われています。

ですが、、

「いやいや、わかってはいるけど、そんな姿勢維持できない。」
「時々意識するけど、すぐに丸まった姿勢に戻ってしまう。」

という声も多いと思います笑 そこで、今回は楽に良い姿勢を保つためのコツをお伝えします。

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2.正しい座り方とは?

実は人体工学に基づくと、体に負担のかかりづらい座り方は、ある程度わかっています。

座り方

(出典:時事メディカル「パソコン作業の姿勢に注意
IT猫背で肩凝りと頭痛」一部改訂)


ポイントは、以下の5点です。

① 足裏全体が床に接すること
② 太ももの高さが水平であること
③ 骨盤の上に頭があること
④ 肘の角度90度ほどで、腕の支えがあること
⑤ 目線のやや下に画面があること

1つ1つ見ていきましょう。

①足裏全体が床に接すること

足裏全体を床につけることで、体重をおしりと足裏に分散できます。理想的な割合は、お尻に50%、両足に50%(片足25%)です。もし、きちんと両足に体重をかけていない場合、お尻から背骨にかけて負担が多くなり、首や肩、腰への負担も増加します。そのため、まずは足裏全体が床に届くように、椅子の高さを調節してください。椅子が低い場合はクッションを、椅子が高い場合は、足元に台座を置いてみてください。


②太ももの高さが水平であること

太ももの高さが水平にある時、股関節と膝は90度くらいになります。この角度は、体が安定しやすい位置になります。こちらも椅子の高さを調節するときの目安にしてください。


③骨盤上に頭があること

骨盤の位置よりも頭が前あると、その姿勢を支えるために、首や背筋が必要以上に頑張る必要があります。そうならないために、頭の位置はできるだけ骨盤の上にあるようにしましょう。

この時のポイントは「骨盤を垂直に立てること」です。そうすると自然と姿勢がまっすぐなりやすく、頭も骨盤の位置しやすくなります。骨盤の後ろにクッションを入れることで、骨盤が立った状態を維持することもオススメです。もしくは、頭のてっぺんを天井からつるされているイメージで背筋を伸ばしてみてください。こちらも自然と頭と骨盤の位置関係が良くなります。


④肘の角度90度ほどで、腕の支えがあること

机の高さの基準になります。肩の力も抜いた状態で、前腕を机かアームレストに置いた時に、肘が90度くらいが理想です。前腕に支えがあることで、首や肩にかかる負担を減らせます。肩が前に丸まっている人は、肩甲骨の間をひきしめて、やや胸を開いてください。その姿勢でキーボードに自然に届く距離に、椅子やパソコンの位置を調節してください。


⑤目線のやや下に画面があること

最後に、目線の高さです。いくら椅子の高さ、机の高さをセッティングしても、パソゴン画面が低いところにあれば台無しです。頭が下がり、首や背中に大きな負担がかかってしまうためです。ディスプレイが準備できるのであれば、ぜひ導入しましょう。もしくは、書籍でも辞書でも良いので、ノートパソコンの下に置いて高さを調節してください。距離を一定距離保つことで、目の疲れも軽減できます。目の疲れは首のかたさに直結するため、気を付けてください。

以上です。自宅の環境によって、すべて実施することは難しいかもしれません。しかし、在宅勤務はこれから1か月ほど続きますので、早い段階で、できるかぎり仕事環境を改善することをオススメします!

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3.座ったままできる骨盤体操


すでに崩れた姿勢のままで、デスクワークをする習慣を持っている人は、体がその姿勢のままで凝り固まっています。そんな方は、リフレッシュを兼ねて仕事の合間に体操やストレッチを取り入れてください!

僕のイチオシの体操は、ペルビックティルトです。

まず、先ほどお伝えしたように、両足を床につけて座りましょう。両手は骨盤の横に置きます。そして、

①骨盤をめいっぱい前へ倒します。
②骨盤をめいっぱい後ろへ倒します。
③これを前後10往復繰り返し、動く範囲を広げていきます。

この時、頭の位置が前後に移動しないように気を付けてください。この運動で、骨盤まわりの筋肉がほぐれ、良い姿勢を保つための筋肉を鍛えることもできます。前にも後ろにも同じ程度、骨盤を動かせることを目標に頑張ってみてください。

後ろへの動きが大きい人は、自然と背中が丸くなりやすい方です。その場合は、股関節の前に手を置き、その手を挟み込むように、骨盤を前傾させてください。

反対に前への動きが大きい方は、反り腰になりやすい方です。この場合は、息を吐きながら、腹筋を「ぎゅ~」っと引き締めて、骨盤を後ろに倒していきましょう。腰にストレッチ感を感じられたら良い感じです。

実は、前傾、後傾可動域のちょうど真ん中が、今のあなたにとって良い姿勢になります。理想的な姿勢はわかっているけど、維持するのが辛いという方は、あなたにとっての良い姿勢から心がけてください。

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4.座ったままできる首まわりのストレッチ


お次は首まわりのストレッチです。図のような悪い姿勢になったときに、凝り固まる筋肉は三か所あります。

首の悪い姿勢

それは、
①後頭部~首の後ろ
②後頭部~鎖骨
③胸

です。

これらをストレッチしていくことで、首・肩こりが改善し、気分もリフレッシュします。今日は座ったままできるストレッチとして、①②に対するストレッチを全部で4種類お伝えします!

0.準備
首のストレッチをするときは、まず良い姿勢を作ってください。頭のてっぺんを手で押さえ、天井に向かって押し返すと、自然と良い姿勢になります。

1.首の真後ろストレッチ
後頭部は、血管や神経が多く通るところです。そのため、頭痛改善への効果も期待できます。5秒間押し合いっこをして、5秒間ストレッチを5~10ほど繰り返しましょう。

2.首の斜め後ろストレッチ
この部位は、肩甲骨までつながっています。そのため、肩こりへの効果を期待できます。5秒間押し合いっこをして、5秒間ストレッチを左右各5回ずつ行いましょう。

3.首の真横ストレッチ
この部位の下は、手に向かって神経が通っています。そのため、手に力が入りづらい、ちょっとしびれがある、という場合にも効果ありです。5秒間押し合いっこをして、5秒間ストレッチを左右各5回ずつ行いましょう。

4.首から鎖骨のストレッチ
この筋肉は、顔を前に突き出す筋なので、姿勢改善効果が特に期待できます。こちらは肩の動きや、腕の神経症状にも効果ありです。鎖骨の上に指をはめるのが少し難しいですが、丁寧に行ってみてください。


以上です。首や肩こりの原因は、人それぞれ違います。あなたが気持ちいと思えるものを選んで、日中の合間に3セットを目安に行ってください!また、ストレッチ中に痛みがあったり、しびれが強まる場合はくれぐれも無理をしないようにお願いします。

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最後にメッセージ


少しでも自宅待機で困っている皆さんの力になれたら嬉しいです!Instagramでも自宅でできるストレッチやトレーニングを紹介しています。もし、カラダのことでご相談があればお気軽にお願いします!

みんなで自宅待機期間を乗り切りましょう!

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