ランニングで腰痛になる7つの原因とその対処法
毎日ランニングに頑張っている人の中には、体を痛めてしまっている人も多いのではないでしょうか?
今回は、そういった方に向けて、ランニングで腰痛になってしまう原因とその対処法をお伝えします。
腰痛だけでなく、他の部位の痛みにも効果があるものが多いので、どこか体に不調がある人は、ぜひご一読ください!
なぜランニングで腰痛になるのか?
ランニングは、片足ジャンプを交互に行う連続動作とも考えられます。接地するたびに体重の数倍の負荷が体にかかると言われています。この衝撃を体全体でうまく吸収できず、腰で受け止めてしまう方は、腰痛になりやすいです。
ただ、腰痛といっても、
・背骨自体、背骨間の関節、椎間板、靭帯、筋肉のうち、どの組織を痛めているのか
・前屈、後屈、ひねりのうち、どの動作によって痛みが増すか
によって様々な種類があります。
本コラムでは、できるかぎり多くの腰痛にも当てはまる原因と対処方法を紹介していきます!
主な原因とその対策方法
①姿勢 ②体のかたさ ③筋力不足 ④走り過ぎ ⑤過去の怪我 ⑥体重の増加 ⑦走路
などがあります。一つ一つ見ていきましょう。
①姿勢が悪い
脊柱はS字カーブがあり、腰はもともと前にそっています。しかし、腰痛になる人は、反り腰である方が多いです。その状態では、ランニングで接地した時の衝撃で、より腰が前に反らされて、腰への圧迫ストレスが増加します。また、腰が反った状態では、筋肉は縮んだ状態で、硬くもなってしまいます。
では、良い姿勢とは、どういった状態でしょうか?
下図をご確認ください。
仰向けに寝転んて、足を伸ばしてください。手のひら一枚がなんとか入るくらいがちょうど良いと言われています。一方、腰の下に手のひらがスカスカと入る場合は、反り腰だと言えます。そういった方は下図のように、腹筋をしめて腰で手を押さえつけてください。
これが反り腰改善のためのおなかの使い方になります。慣れてきたら、立って壁に背中をつけても行ってください。最初のうちは、慣れないと思いますが、腹筋の使い方を習得することは、姿勢改善の近道です。
②体がかたい
前屈した時に手は床に届きますか?
後屈した時に、綺麗な弧を描けますか?
背中がかたい方は腰痛になりやすいです。というのも、体がかたくなると接地時の衝撃をうまく受け流せないからです。
また、負担は体がかたいところと柔らかいところの境目で大きくなります。実際にご自身の動きをチェックし、かたいところがあれば、以下のストレッチを行ってみてください!
>前屈がかたい人のためのストレッチ2選
1.神降臨ストレッチ
体後面全体をのばすストレッチです。股の間に何かを挟んで、太ももをぎゅっと内側に閉じることがポイントです!
※前屈で腰が痛くなる人は無理をしないでください。
2.ストラップストレッチ
脚裏のストレッチです。特にもも裏がかたいと、下半身がかたいと背中は丸まり、腰への負担を増やす原因になります。そんな方にオススメのストレッチです。
>後屈がかたい人のためのストレッチ2選
1.股関節前面のトレッチ
股関節の前側がかたくなると、足を後ろに振るときに、腰を反らして代償してしまいます。この代償を防ぎ、反り腰改善にもつながる、とても効果的なストレッチです!
2.胸椎伸展ストレッチ
反り腰やけど、胸は丸まっている方も多いです。そんな方にオススメです。痛いときは無理に捻らないでください。
③筋力不足
いくら体が柔らかくなっても、その姿勢を支持する筋力が弱いと、接地時の衝撃に負けて、姿勢は崩れてしまいます。姿勢が崩れると、腰への負担も増加します。
特におなか、お尻の筋肉が弱いと腰への負担が増えます。そういった方にいくつかトレーニングを紹介します。
1.プランク
姿勢づくりのトレーニングです。棒やストレッチポールを背中に置くことで、姿勢がまっすぐか確認できます。下図のように、頭、背中、お尻の三点をつけて、おなかをぎゅっと引き締めて行ってください。膝もできるかぎり伸ばしましょう。きちんと行うとかなりきついです笑 30秒×3セットからはじめましょう。
※プランクで腰に負担がたまる場合、無理せず行いましょう。おなかを引き締めると、腰への負担が減ることが多いです。
2.サイドプランク
体幹やおしりの側面を鍛えられるので、こちらも合わせて行いましょう。
頭、胸、おへそが一直線であることを確認して、左右各30秒×2セットから始めてください。左右差も腰痛のリスクとして言われています。
3.バックランジ
お尻のトレーニングです。膝が足首よりも前に行かないように気を付けると、お尻+ハムストリングスのトレーニングにもなります。ランニングフォーム改善にもつながるので、イチオシです!
左右各10回×3セットから始めましょう。
④走り過ぎ
いくら体が丈夫で、ランニングフォームが良くても、走り過ぎるとケガのリスクは高まります。走行距離が増える分、接地回数が増え、体に加わる衝撃の回数が増えるためです。また、疲労によりフォームが崩れてしまうことも腰への負担を増加させる原因です。
腰や体のどこかが痛いときは、あまり無理をしないようにしましょう。
走ってもよいかどうかの目安は、
・走っている最中に痛みがあるか?
・走り終わった後や翌朝に状態が悪化するか?
などがあります。少なくとも上記2つに当てはまる場合、あまり走らず、ウォーキングなどを行いましょう。
また、走る練習以外にもできることは沢山あります。自宅待機期間も延長されたので、焦らずじっくりいきましょう!
⑤過去のケガの影響
過去に腰痛があった方や、膝の前側を痛めたことがある人、足首捻挫をした人は、腰痛になりやすいと言われています。過去に痛めた場所をかばっていることや、もともとケガをしやすいリスクを持っていることが原因として考えられます。
また、膝の前側を痛めたことがある方は、膝まわりの硬さ、大腿四頭筋のかたさやお尻の筋力不足がみられることが多いです。足首捻挫をした方は、足首の向きの左右差、お尻の筋力低下、片足バランスの低下がみられることが多いです。
⑥体重の増加
体重が増えた分だけ、接地時に体に加わる衝撃は大きくなります。これは腰痛の原因になるとも報告されています、また、おしりやおなかが大きくなると反り腰は大きくなり、腰への負担が増加します。
BMI (体重(kg)/身長(m)の2乗)が25以上ある方は、食事や生活習慣を見直すことも大切になるということです。
⑦走路
道路よりは土や芝生など柔らかい走路の方が、腰椎にかかる衝撃は緩和します。ただ、柔らかい走路では筋肉の負担が増えるとも言われており、筋性の腰痛の場合は、反対に硬い走路の方が楽かもしれません。ご自身が楽と思える場所を見つけて、走ることが大切です。
ちなみに、シューズに関しては、クッション性の高いものが良いのか、うす底で裸足感覚のものが良いのか、まだ研究の世界で統一した見解が得られていません。いくつか試して、ご自身が楽だと感じれるシューズを見つけることが一番です。気になる方は専門家に相談しましょう!
まとめ
さて、いかがでしたか?
ランニングで腰痛になる原因には、上記で述べたように
①姿勢 ②体のかたさ ③筋力不足 ④走り過ぎ ⑤過去の怪我 ⑥体重の増加 ⑦走路
などいろいろな原因が考えられます。
その中でも自宅待機の今でもできることとしては、
・姿勢づくり
・かたい部位のストレッチ
・弱い部分の筋力トレーニング
・体重管理
になります。
痛みがある場合は、まずは痛みを悪化させないことが一番です。その上で、できることに取り組みましょう!きちんと体づくりに取り組むことができれば、より早く、より良い状態でランニング復帰ができます。
ぜひ参考にしてください。
一緒に自宅待機間を乗り越えましょう!!
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