見出し画像

作業時に気を付けている、意識していること

主に私が撮影時に気をつけていることや意識ていることをまとめていきます。学生さんや新人撮影マン、行き詰まっている方々などの撮影への向き合い方などの参考や救いになれば幸いです!


シーンの内容を把握する

担当する撮影シーンがどのような時間帯や天候で芝居をしているのかを把握します。場合によっては前後の繋がりや過去のエピソードを参考にすることもあります。また、LO(レイアウト)の意図や演出の意図を理解することで、シーンの表現がより豊かになります。

参考の意図を確認する

自分が撮影監督ではない場合は必ず参考を見て作業に取り掛かります。フレアが入っている場合、光源方向はどちらなのか、フレアがどの程度の比率で画面に入っているのか、どういった意図で使用されているのかを確認します。パラも、馴染ませるためなのか、雰囲気を強調するためなのかを理解することが大切です。また、DF(ディフュージョン)の強さも意識し、カットの内容に応じて適宜調整することが必要です。

映像として違和感が無いか

シーンの内容や参考を満たしたとしても、最終的に映像に違和感がないかを確認します。例えば、密着引きが逆ではないか、フレアが強すぎて画面が飛んでいないか、キャラクターが背景に対して浮いていないか、カットの意図と異なるのではないかなど、細かい点までチェックします。参考に合わせたからOKというわけではありません。映像全体としてのバランスを常に意識することが重要です。

不備が無いか確認する

映像に違和感がないことを確認した上で、さらに不備がないかもチェックします。例えば、コンテにある芝居が入っていない、動きがぎこちない、カットの終わりが黒コマになっているなど。不備にも様々あり、素材不足やバレ、指示間違いなどの外的起因によるものと、シート打ち間違い、内容確認不足などの純粋な撮影の不手際によるものがあります。最低限、撮影による不備は無くすようにしましょう。コンテの芝居が入ってなかったり、カット尻黒コマになっていたりする、など不備がある状態でチェックに回ってくることも多々あります。「映像として違和感が無いか」と合わせて気をつけたい部分です。

他の人の上がりを見る

撮影監督になる以前は他の人の作業データを見て勉強をしていました。当然担当カットでNG修正されたものにも必ず目を通します。良い技術や表現を貪欲に吸収することで、自分のスキルを向上させます。

スケジュールを意識する

撮影は肯定的に最後なのでどうしても時間がなくなりがちです。その状況下でいかに最大効率で最大のパフォーマンスを出せるか、作業の手順や作業時間の上限を想定し作業することで、期間内に最大のクオリティを出せるように意識しています。仕事の組み立て方も重要になってきます。

全体の状況を把握する

撮影はチーム作業です。個人の仕事量は多くなくても、全体で見たら多くの仕事量がある場合があります。「手持ちが少ないからのんびりやろう」ではなく「全体の状況を把握して必要に応じて自分の手持ちを終わらせて、他の人の手伝いに入る」など状況を把握して適宜必要な対応を心がけています。

まとめ

撮影は「違和感のない映像にする」ことが最低限の仕事です。
シーンの内容を把握」「参考の意図を確認」「映像として違和感が無いか」の3つのポイントを普段から意識して最低限の状態には常に持っていきたいです。これを意識せずとも出来るようになれば、今度はクオリティアップする事に思考や時間を使えるようになるはずです。
逆に言うと不備や違和感に気付けないと一向に進歩しないので、惰性で仕事や生活をせず意識して仕事に臨むことや、日々のインプットが大切です。
まずは基本をしっかり固めること。それができたら、次はもっとクリエイティブな仕事が出来るようになるはずです!


お便りフォームを設けました!!
皆さんの感想ご意見いただけると嬉しいです!励みになります!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?