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五事:道・天・地・将・法

今回は孫氏で有名な五事七計の「五事」についてアウトプットをしていきます。

私が最初にこの言葉を知ったのは、10数年前のソフトバンクの30年ビジョンのお披露目の動画ででした。

正確には、ソフトバンクでは「孫の二乗の兵法」(孫武と孫さんで孫の二乗)と表現していましたが、そのベースは孫子の兵法によるもの。

孫子の兵法

ビジネス指南書としては世界的にも有名な書ですが、その源流は兵法というだけあって戦う上での心得が記されたものです。

ナポレオンや武田信玄、徳川家康なんかも愛読していたと言います。
武田信玄の代名詞とも言える「風林火山」も、孫子の兵法からの抜粋とされています。

そんな戦人に愛読されてきた兵法が、近年においてビジネス書としても注目されている理由ですが、「孫子の兵法」には戦い方が記されている以前に、戦う上での心構え・心得が記されていることが、ビジネスにおいての心構えと通ずるところがあるということで注目されているからです。

孫子では、「できれば戦争はしないほうがいい」としており、「いかに敵と戦わずして勝つか」ということが記されていることから、その心得がビジネスシーンにおいても活用できるマインドでもあります。

五事

そんな孫子の兵法に出てくる言葉として有名なのが「五事」。

一に曰く道、二に曰く天、三に曰く地、四に曰く将、五に曰く法。

孫子

五事とはわかりやすく言うと、人生における勝利の方程式のようなもので、最低でもこの5つを抑えておきましょうと言ったもの。

以前、ブランドとブランディングについての解説でも記しましたが、基本的には字面からそのまま受け取って解釈するのがわかりやすいです。

見たままの通り「道」。
即ち、自分が歩む道は何か、ということ。

現代のビジネス風に解釈すると、ビジョンだったり、目標だったり。
ゴールやマイルストーン的な意味合い。

自身の人生設計において、何年後にどうなるか、を決めておくことが大事ということ。

これは字そのものからはイメージしづらいですが、天とは天空・天候などを意味するように、私たちの影響が受けにくい、私たちが影響を及ぼしづらいものとしての例えです。

ビジネス上での解釈は、今の市場やニーズのこと。

あくまで、市場・ニーズを捉えた上でのビジネスなのかを前提に考えることが大事。

「天」同様、これもイメージしづらいですが、地とは自分自身が立っているフィールドを指します。
つまり、自分たちのホームフィールドであり、得意領域のこと。

ビジネスにおいては、強みや価値といった表現が相応しいと言えます。

将はわかりやすく、リーダーシップのことを指します。

目標達成のために、リーダーとして必須の能力を備えているか。

ちなみに、将たる能力として「智・信・仁・勇・厳」という、これまた5つがあるらしいのですが、これはまた別の機会にでもアウトプットできればと思います。

法と聞くと、法律などが思い浮かぶと思いますが、厳密には「ルール」を決めること。

目標を達成する上で、律するべき規律・規則などを定める必要があるというもの。

ビジネスにおいても、何でもかんでも自由な発想でやっていいよー、と言われるよりも、制限・制約の中のほうが動きやすい人もいるのです。


ダイジェスト的にざっと解説してみました。
要するに「五事:道・天・地・将・法」とは、人生や仕事における計画での最低限抑えるべき要素のようなもの。

己の道を決め、天の時に従い、地の利を活かし、将たる所以にて、法に則る。

最後に所感として、五事はそのままビジネスにおける理念に置き換えることができるなと感じました。
近々、五事に基づいた経営原則をまとめてみたいと思います。

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