ハラスメントに立ち向かう

「最近愚痴ってる？」

唐突なモラハラ上司からの質問に、一瞬ビクッとなる。

モラハラの相談を周りにしている事がバレてしまったのか。

とりあえず「いえ、基本仕事のことは愚痴ったりしないので」と無難な返答を返した。

そういえば、ここ1週間かそこら、モラハラ上司の機嫌が良い。正確には怒らないでいようと我慢している感じなのだが。

普段なら確実に厳しく説教される案件も、軽い説教で終わる。

やたら、仕事以外の事をペチャクチャ話してくるし、聴いてくる。

「これは確実に周りからの指導が入ったな」
そう勘繰った。

ここ数ヶ月、モラハラ上司の圧力に耐えきれなくなり、同僚や他の上司に相談をするようになった。

別に何かしてほしいわけでもなくて、ただ話を聴いてもらえる。それだけが望みだった。

ぶっちゃけ、何か対応してくれたとしても、モラハラ上司からの仕返しが怖い。
出来る限り関わりたくない、それが私の本音である。

人って情報をすぐに誰かに話したがる生き物だと思う。モラハラを相談した事も、思っている以上に色んな所で話が広がっている。

まぁ、面白おかしくしたいわけではなくて、周りが心配してくれている結果なんだけども。

それにしても、心がザワザワしている。

このモラハラの相談がドンドン大きな話になっていないか？

仮にモラハラ上司が処分されたとしても、その当事者となった自分が社内でどんな振る舞いをすればよいのか。

そう考えるだけで「不安」が肥大していく。

でも、自分で行動を起こしたからこそ、周りにも色々変化が生まれているんだな。

そして、行動すれば障害物も現れる。

それを乗り越えた時に自分がどうなっているんだろうな。

しんどいのは当たり前。でも、今は行動し続けるしかないか。