29. 夏合宿へのプロローグ

わずか1日にして「ヘッポコで役立たず」の称号を得た私は、ちょっぴり凹んでいた。

そんな練習終わり、部長からお知らせがあった。

「みんなー、8月の2週目の○日〜○日まで夏合宿があるから空けといてねー!」

夏合宿?


「そう、毎年恒例で長野県の白馬で1週間泊まりこみのダンス合宿だよ。」

へぇ〜、どうやって行くんすか?

「バスをチャーターしてみんなで一緒に行くよ。」

楽しそうっすね〜!

「あっ・・・そ、そうだね。うん、楽しいと思うよ、きっと。」

なんかハッキリしない。


「そ、そりゃ楽しいに決まってるだろ〜、アハハ。」

雲行きが怪しい。


「いや〜、とにかくこの合宿で君達のダンスが今までと比較にならないぐらいレベルアップするのは間違いないよ!」

ホントっすか〜?

「もちろんホントさ〜。そりゃあもうスーパーサイヤ人並みに進化しちゃうよ〜。」

ますます怪しいな。


セクシー先輩が割り込む。

「あら、怖いの? 坊や」

そ、そんな事ないっす。高校の時もサッカー部で合宿とかあったんで。

「じゃあ、いいじゃない。」

体力にはちょっと自信あるっす。

「まぁ、頼もしいこと。楽しませてくれそうね。」

期待しちゃって下さい!

「ともあれ合宿で坊やの股が少しはカッチカチになると思うわ💋」


マジすか!

「もうヌケちゃやーよ❤️」


はい・・・。

「そうね〜。合宿でボクちゃんの腰使いも少しは上達するはずよ。」


デヴィ先輩も加わる。

「もっと中にグッと入れれるようになってアタシを喜ばせてね❤️」


はぁ。

「ヘッポコ、卒業できると良いわね。」

頑張ります・・・。

「そうしないといつまでタッてもアタシの首、イカせられないわよ💋」


ですよね〜。

「夏合宿でどれだけ坊やが成長できるか楽しみね。」

「アタシも。早くイカせれるようになってね❤️」


どうやら夏合宿はかなりレベルアップが出来るらしい。

しかし私はこの時、まだ夏合宿がどういうものかを知るよしもなかったのである。

次回、夏合宿とはいったい!


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