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【外食】DMの送付

ことあるごとにDM葉書を送付していました。乱発といっても過言ではありません。闇雲に行っていたにもかかわらず、見てくれている人は見てくれているものです。この内容は、東芝コンシューママーケティング株式会社の講習にも活用されました。

目的

『再来店動機を促し続ける』

バスタブ理論

いくらバスタブにお湯を入れて(新規顧客を増やして)も

お湯は底から漏れてしまう(離れてしまう顧客がいる)

パレートの法則

上位2割のお客様がお店の8割の売上に貢献している


上記2つの法則をどうにかできないか?可能ならば、打破したい、とすら考えていました。

バスタブ理論に関しては、離れてしまうお客様よりも新規顧客が増えれば問題がない。そこで、ポイントカード獲得、店内名刺交換などを継続し続けることでその獲得へ日々野心を燃やしました。

パレートの法則については、上位2割が8割の売上に貢献している、というならば、なぜ2割なのか?そこを3割や4割に増やすことができないのか?売上貢献度が高いお客様(再来店が多いことや、定期的に宴会を催してくださること)に何かしらリーチできないのか?と常々感じていました。

そこで、『再来店動機を促し続ける』ことを目的とし、上記2つの理論や法則に対して一石を投じようと考え、DM葉書の送付を繰り返し行い続けました。

送付先

【店内名刺交換された方】

一度交換していただいて、もう、顔も名前も覚えた、という方なら看過しても良い・・・わけではないのです。

何故か・・・キーマンの顔も名前も把握しているから、当座は安泰でしょう。

・・・しかし、そのキーマンは、ずっとご来店され続けますか?

また、そのキーマンの方は、月に何回ご来店いただいてますか?

頻度は高いですか?

どうしたらその頻度を上げる事ができますか?

ということも考えつつ、注視しなければならないのは実はお連れ様

お連れ様は、初見の方ですか?

名刺を交換してますか?ポイントカードをお持ちですか?

顔と名前をおぼえていますか?

上記が覚束ないなら、積極的に名刺を交換しに赴き、可能であれば、ポイントカードも作成してもらう。そして、顔と名前をおぼえる。

その上で、ご来店された当日に礼状を書いて送付する。

テンプレの文章だけでは無味乾燥として響かないので、手書きで自分にしか書くことができない内容を綴るようにする。

・・・どんな話をしましたか?

そこから今後どのように展開することができますか?

ここでのポイントは、名刺を交換していただいた方への礼状だけではなく、初見の方をお連れくださったキーマンの方へも別途礼状を綴ること。

キーマンの方へも感謝の気持ちを忘れてはいけません。折角初見の方をお連れくださったのですから・・・

【ポイントカード新規会員獲得した方でDM送付可の方】

こちらは、名刺交換された方とやり方は準ずる部分があります。

さて、DM葉書を書く段階に入った際に振り返ります。

テーブルへ伺った際、どんな話ができましたか?

店長は、体一つしかありません。全てのテーブルへご挨拶やお話へ伺うことができない可能性もあります。

また、ポイントカード獲得については、ともすれば従業員が行ってくれる部分が多いこともあります。

お客様が座られていたテーブルの伝票を確認しながら、何をお召し上がりになられたのか嗜好の確認や、お酒のペースは速いのか遅いのか、などをチェックし、従業員にヒアリングしながら書いたりしました。

時には、従業員に書いてもらったりもしました

従業員に書いてもらう際、大体が、『何を書けば良いのかわからない』と返されました。そりゃそうですよね・・・ヒアリングをしていきます。

どんな話をしたか?

お召し上がりのメニューに特徴あるものはなかったか?

そのお客様の特徴はどこにあったか?(お召し物、表情、髪型、声色等魅力的な部分)

何目的での繁華街の居酒屋へのご来店か?(仕事帰り、繁華街散策、晩御飯、イベント打ち上げ等々)

などなど、ヒアリングを行い、それだったら、こう書いてみてはどうかな?とアドバイスを行い、『書かせる』ことをしました。

社員が自分一人だけだったので、自分が公休の時は、店舗の運営をお任せしなくてはいけない部分もあったので。

それと、そのお客様がその従業員に会いにご来店されるようなら、『店長冥利に尽きる』感なので。

【DM葉書持参された方】

持参いただいた葉書は、伝票のバインダーへ挟むようにしました。

ポイントカード獲得からなのか

名刺交換からなのか

再来店からなのか

手書き部分を確認するとわかるようにしていました。

「本日はお名刺を交換くださり・・・」

「本日はポイントカードご入会くださり・・・」

「本日は再度のご来店・・・」

ここでのポイントは、

再来店下さったお客様の顔と名前をおぼえているかどうか

おぼえていなかったら、苗字で話しかけることができるようになるまでおぼえる。(苗字は、DM葉書に記載されてますので・・・)

【デジル分析からターゲットを定めた方】

ポイントカードデータ管理システムというものがあり、

居住地域、年齢層、性別、名前、来店回数、売上金額、累計売上金額などを確認することができました。

昨日ご来店されたポイントカードをお持ちのお客様の内容の内訳が具に確認できたのです。

昨日の伝票と照らし合わせ、ご来店されたお客様の顔を思い出しながら、お客様の顔と名前を一致させる作業を行うとともに、ポイントカードを作成されて、何回ご来店されているか?ご利用金額はどのくらいか?を確認しました。

ターゲット基準は10回未満のご来店の方としました。10回ご来店されていれば、既に『習慣化』されているだろう、と踏んだわけです。

10回未満のご来店の方へのDM葉書を再びしたためつつ、商圏の確認も怠りませんでした。


DM葉書の内容

【1,000円オフ割引券】

お客様、従業員にとって分かりやすくしました。

但し、2名様以上のご来店、他の割引券との併用不可の『縛り』は付けています。

効果

ご来店率は、6~8割程度。

売上は、全体の1~2割を占める。

売上に対する割引率は10~12%程度

当時、会社からは販促にかけた費用の4倍の売上を求められたが、割引額、葉書代を含めても難なくクリア。

地道ではあるが、『やり続ける』ことでお客様や従業員のリレーションまで含めた効果がある程度は見込める。

記憶力の確認

年に2回、800~1,000枚近くDM葉書を送付していました。

それは・・・

年賀状

暑中見舞

この2回は、ポイントカードのDM送付可の方全員へ送付するようにしていました。その住所、氏名は予めシール作成されているのですが、それを貼付するのは、店舗で、店長自らが行う作業としていました。

・・・ただシールを貼って投函するだけ・・・では無味乾燥。

そう、一言手書きを必ず添えました。

また、お客様のお名前から顔が連想できるか、記憶力の確認を欠かさず行っていました。

はじめた当初は、やはり全体の1/6程度しかわからない状態でしたが、繰り返すごとに顔が連想できるお客様が増え、また送付量も増加していきました。


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