早朝
学生時代のこと。
一晩中友人と飲み明かした後、朦朧としながら始発電車に乗り込んだ。
人があまり乗っていなかったので、直ぐに座ることが出来た。
しばらく寝ていよう、と俯きかけた瞬間、向かいの窓から日が昇ってくるのが見えた。日光に照らされて思わず目を細めた。
窓の外には広々とした田園風景が広がっている。さっきまで薄暗かったのが、次第に明るくなってきた。まさに今、新しい1日が始まろうとしている。
「世界とはこんなにも美しかったのか。」
そんなことをぼんやり考えながら私は眠りについた。
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