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#30 ソフトウェアエンジニアってそんなに偉いのか?

ソフトウェアエンジニアってそんなに偉いのか?

転職活動をしていて、とても強く思ったことがある。

「ソフトウェアエンジニアってそんなに偉いのか?」

人材不足だと言われて久しい。大企業は「DX人材の確保が急務!」と言うし、どの会社も「エンジニア採用は大変」という。

採用の過熱の中「お金を払ってでも会いたい」と思うようにしかスカウトを送らない、面談すると求職者に還元されるとする転職サイトさえある(筆者は使ったことがないので評価はしない)。

ソフトウェアエンジニアに流れでなっただけな僕としては、なんだか不思議な心地である。

フルリモートで働きたい?

転職活動をしていた。その過程で僕が企業の方からよく聞いたのは、「そもそもフルリモートじゃないと選考に進んでくれないんですよ」というものだった。

理由までは知らない。ただ、不思議な状態だなと思っている。

どの記事かは言及しないが、僕が最近読んだ記事でフルリモートワークは素晴らしいといった記事があった。エンジニアが書いたものではなさそうだったが、エンジニアと一緒に仕事する人の書いた記事のようだった。

さて、正直なことを言うと記事を読んで気分が良くはなかった。

記事の主旨としては、フルリモートワークは「福利厚生」であり、自分らしいライフスタイルを極限まで追求できるので最高、もうこの環境以外で働くことは考えられない、ありがとうみたいな内容だった。

これを読んで僕が思ったのは「しょーもな」だった。

この世には確かにさまざまな理由で、フルリモートワークじゃなければ自分が事業に参加することが難しい人はいると思う。

子育てなどの観点では、現時点ではそのような人は女性に集中していて、ジェンダー格差の固定化にもつながっている。介護の話や地方創生の話とも関連している。れっきとした社会問題である。

社会問題へのアプローチ方法のひとつとして、(フル)リモートワークは現在の社会でうてる手段のひとつになっている。

だからこそ、先の記事を読んで「しょーもな」と思ったのだ。別にどんな人がどんな理由でフルリモートワークを選択しても構わないのだけれど、この働き方以外で働けない理由があまりにも自分本位だったからだ。

ちなみに、僕個人の働き方だけならば、僕はフルリモートワークは選択しないと現時点では思っている。しかし、他人にそれを強制する気はないし、将来の自分はフルリモートで働いているかもしれない。でもその理由は、おそらく子育てか介護か、家族起因の理由になるだろう。

念のため書いておくけど、どんな理由でどんな働き方を選択してもいい。僕がどう思おうが、その人たちの選択の正当性が損なわれることは一切ない。だから、先に挙げた記事の筆者の選択も完全に正当なものである。

本当にそんなに偉いのか?

確かに人材不足の世の中である。それは事実だ。従業員のライフステージを問わず採用したいと考えれば、フルリモートワークを会社として採用するのは、採用戦略としてはうなづける部分もある。

しかし、経営者でなければいうてただの会社員である。ただの会社員がなぜ特別扱いされないといけないのかという疑問も持っている。

採用市場、組織の外にいるときにチヤホヤされるのは100歩譲ってわからないでもない。バブル絶頂期もそうだったらしい。人材を逃さないように必死だったそうだ。

一方で、その組織の中で働くとなればそれはまったく別の話だ。全社員がフルリモートワークですというのならまだしも、部署ごとにリモートワークに関する規定が違う会社もあったりする(ちなみに前述の記事の筆者は全員がリモートワークらしい)。

誰かを特別視することは、誰かを冷遇することでもある。誰かを例外と規定することは、誰かを仲間だと見なさないことである。

自分の理想とする働き方働くことを強く望む。何度も言うけど、その人の選択として正当なものだ。

でも、ソフトウェアエンジニアは彼ら彼女らの要望すべてに企業が従わなきゃいけないほど強い存在でもないし、マストな存在でもないと思う。組織の不平等はエンジニアひとりの採用費なんかよりずっと高くつく。

そんなことを転職活動中にお会いした採用担当側のみなさんの態度を見ながら思った。

📰What I Read This Week📰

言いにくかった即時停戦 ウクライナ苦戦の現実とのずれ 佐藤優さん

ウクライナ苦戦の現実についての記事。

ロシア-ウクライナ紛争は、アメリカや欧州の支援疲れもあって長期戦に持ち込めているロシアが優位に立っている。

感覚的には、日本でこの戦争の過程を直視していた人はほとんどいないと思う。僕も全然していなかった。現実を直視せず、西側のイデオロギーに振り回されている人がほとんどだったと思う。

僕もそうだった。良いか悪いかだけで判断していた。反省すべきところがあるなと思った記事。

New Report Raises Concerns About Long Covid in Kids

Long Covid(日本語訳がわからない)に関する記事である。Covid-19の症状が長期化するというもので、この記事は特に子どものLong Covidに関する内容の記事だ。

大人も子どももCovidの罹患者の1-2%程度がなっていると記事中では言われているところだが、なにせCovidの感染者数の1-2%なので数で言えば決して少なくはないだろう。

しかし、治療方法もこれといったものはないようだ。普通にパンデミックが終わったかのように生きているけど、まだまだCovidにはわからないことが多いんだなと改めて思った記事。

今週の一曲

今日はSnake Eater(Metal Gear Solid 3 のテーマソング)。

自分の人生に大きな影響をもたらしたゲームは結構少ないけれど、そのうちのひとつがメタルギアシリーズだなと思う。

だいたい、人生で迷ったときに思い出すし、そういうときに聞きたくなる曲。


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