言葉の方向とカタチ

なんか、外にお堅い会議に出ると時々現れる刺客。The『そちらのほうがこちらのほうといったカタチ人間』。
 
基本的に清潔感があってオシャレ眼鏡をかけて、シャツにはステッチがはいっていてスーツがパリっとしています。男女問わずいます。
 
プレゼン中は背筋をピンとさせてて、ちょっとアゴは上げ気味で、笑顔。そして、
 
「ゴンベさんのあかちゃんがカゼひいた」

を、このようにドラマチックに伝えてくれます。

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『あのう、こちらのゴンベさんのほうですね、とは申し上げたのですが、あの、この点に関しましては、当該人物がゴンベさんの係累に属することは確証があろうかと思料しますが、厳密にはゴンベさんではないといったカタチでですね、こちらのほう、ご報告をさせて頂くカタチにはなってしまうことになろうかと存じます。
 
あのう、実はですね。そうなんです。コンテクストからワタシが推量した結果得られたポイントとしましては、ゴンベさんではなくですね、実は、ゴンベさんの、あかちゃんのほうといったカタチでですね、いらっしゃるんですけども、そのあかちゃんさんのほうがですね、ある感冒の一種といったカタチのですね、コロナでもインフルさんのほうでもなく、まあある意味純然たるカゼさんのほうを、こちらのほう、ひいてしまったというカタチになってございます。』
  
となります。
 
突っ込めませんとも。彼らにとっては中身より入れ物を大事にした修辞がとても重要そうなので、そこにこちらが小穴でも開けてペースを乱すようなことでもあれば、空気がガラガラと崩れて惨事を見ることになりそうだからです。
 
しかし、こういうのに不感症になりたいです。ここ半年こういったタイプに歯ぎしりをし続けたせいで、奥歯の詰め物が立て続けに3つ取れました。今日はその3つ目の詰め物を直してもらいに行ってきます。

 
 
<FINE>

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