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北海道|公立高校入試統計問題2024

 下の①~④のヒストグラムは,それぞれア~エのいずれかの箱ひげ図と同じデータを使ってまとめたものです。①,②のヒストグラムは,どの箱ひげ図と同じデータを使ってまとめたものですか。最も適当なものを,それぞれア~エから選びなさい。

グラフから分布の傾向を見る

 この2種類のグラフには,一切数字が出てきません。どうしたらいいんだ~という人もいるかもしれません。
 数学の問題というと,数値を計算したり定理を駆使したりして厳密な結論を導き出すタイプの問題ばかりなのですが,統計のグラフはむしろざっくりと傾向をつかむために使われるものです。
 その点でこの問題は数が一切出てこないのに,数字に頼らずに分布を見るための道具として統計グラフの本質的な使い方を試す,統計分野ならではの良い問題だと思います。

 分布の傾向を見るときに,いくつかポイントがありますが,ここではまずはヒストグラムの左右のかたよりをみてみます。①④は左右対称に近いグラフなのに対し、②は右の(値の大きい)方にグラフがかたよっていますし、③は左の(値の小さい)方にグラフがかたよっています。
 4つの箱ひげ図の方を比較すると,アは右側(データが大きい方)にデータが集まっていて,イは左側にデータが集まっているのがわかります。ですから,②のヒストグラムを箱ひげ図にしたものがア,③のヒストグラムを箱ひげ図にしたものがイであると考えられます。

 次に残りの①と④のヒストグラムをみます。どちらもグラフが左右対称ですから最頻値と中央値は近いところにあると想像できますが,違いを見ると,④の方がデータの最頻値付近にデータが集まり、データの中央①の方がそれよりもデータがちらばっていると読み取れます。これを反映している箱ひげ図は、ウの方が中央値に近いところにデータが集まっていますので,①はエ、④はウに対応していると判断できます。

  ②

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