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愛知県|公立高校入試統計問題2023

 図は,ある中学校のA組32人とB組32人のハンドボール投げの記録を,箱ひげ図で表したものである。

 この箱ひげ図から分かることについて,正しく述べたものを,次のからまでの中から_二つ選びなさい_。
 A組とB組は,範囲がともに同じ値である。
 A組とB組は,四分位範囲がともに同じ値である。
 A組とB組は,中央値がともに同じ値である。
 35m以上の記録を出した人数は,B組よりA組の方が多い。
 25m以上の記録を出した人数は,A組,B組ともに同じである。

※ _二つ選びなさい_の部分は,波線で強調

範囲

 範囲とは、最大値と最小値の差のことで、箱ひげ図では左側のひげの左端から右側のひげの右端までの長さが示しています。
 長さは違いますので、アの同じ値というのは間違い。

四分位範囲

 四分位数とは、第3四分位数と第1四分位数の差のことで、箱ひげ図では箱の左端から右端までの長さが示しています。
 A組は30ー15=15(m)、B組は35-20=15(m)で同じ値ですので、正しい。

中央値

 中央値は箱ひげ図では箱の中の縦棒で示されます。A組とB組の両方の縦棒が同じ位置にありますから、中央値も同じ値で、正しいです。

区間に含まれる人数その1

 35m以上の区間を見ると、A組は第3四分位数よりも大きい区間、B組はちょうど第3四分位数以上の区間に当たります。
 これだけだと35m以上の記録を出した人数を正確には言えませんので、比較は難しいですが、「B組よりA組の方が多い」ということも言えません。
 ですから,正しくない。

区間に含まれる人数その2

 25mの記録にあたるところを見ると、ウで見た通り両方の中央値に当たります。ですから、正解? ‥と判断するのは早とちりです。
 データの数はどちらも32個ですから、四分位数はデータの小さい方から並べて
《【1】〜【8】》《【9】〜【16】》《【17】〜【24】》《【25】〜【32】》
のように分けられます。中央値はどちらも【16】と【17】の平均値です。
 例えA組の【16】と【17】がどちらも25m、B組の【16】が24mで【17】が26mであったとしても、どちらも中央値は25mですが、この場合、25m以上の記録を出した生徒の人数は、A組は17人(以上)、B組は16人ですから、同じ人数にはなりません。


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