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神奈川県追試験|公立高校入試統計問題2023

 次の図は,5つの地点A~Eにおける,月ごとの最高気温を,それぞれ12か月分記録し箱ひげ図に表したものである。
 この図から読み取れることがらを,あとの1~5の中からすべて選びなさい。

1.地点Aにおける最高気温が20℃以上の月は,9か月以上ある。
2.最高気温が30℃以上35℃以下の月は,地点Bより地点Cの方が多い。
3.最高気温の四分位範囲は,地点Dより地点Eの方が大きい。
4.最高気温が30℃以上の月は,どの地点にもある。
5.最高気温が25℃以上の月は,どの地点にも7か月以上ある。
(回答方式を組み合わせの選択から改題)

 最高気温が低い値から並べたときに番号をつけて,図の中では③のように丸数字,解説の中では【3】のように【】をつけて表すことにします。

1 ある区間に含まれるデータの割合・数

 地点Aにおける20℃以上の区間は,第1四分位数から最大値までを含むので,最高気温が低い値から並べたときに少なくとも【4】番から【12】番までの値は,20℃以上の区間に含まれます。

 ですから,9か月以上あるので正しい選択肢,ということになります。

2 ある区間に含まれるデータの割合・数 その2

 地点Cで最高気温が30℃以上35℃以下の月は,少なくとも【7】番から【12】番までの6か月分のデータが含まれます。

 ところが,地点Bではどうでしょうか。確実にここの区間にないのは【1】~【6】と【12】で,残る可能性は5か月分のデータです。
 ですから,地点Bより地点Cの方が多いので,この選択肢は正しい。

3 四分位範囲

 四分位範囲とは,第1四分位数と第3四分位数の差で,箱ひげ図においては箱(長方形)の長さで表されます。

 ちょっと微妙ですが,地点Dでは第1四分位数23.6℃,第3四分位数は33.0℃で,四分位範囲は9.4℃と読み取れます。
 地点Eは第1四分位数が20.2℃,第3四分位数は29.0で,四分位範囲は8.8℃。
 というわけで,四分位範囲は地点Dの方が大きいですので,この選択肢は間違い。

4 ある区間におけるデータの存在

 どの地点でも,最高気温の最大値は30℃以上です。なので,どの地点でも最高気温が30℃以上の月が存在することがわかります。選択肢は正しい。

5 ある区間に含まれるデータの割合・数 その3

 地点Eに注目すると,中央値は25℃未満です。ということは,25度未満の月は,6か月以上ありますので,25℃以上の月が7か月ある,と可能性はありません。この選択肢は間違い。

1,2,4


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