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青森県|公立高校入試確率問題2020

 右の図は,円周の長さが8cmである円Oで,その円周上には円周を8等分した点がある。点Aはそのうちの1つであり,点P,Qは,点Aを出発点として次の[操作]にしたがって円周上を移動させた点である。

[操作]
 大小2つのさいころを同時に投げ,大きいさいころの出た目の数を小さいさいころの出た目の数をとする。点Pは時計回りに$${x}$$ cm,点Qは反時計回りに$${y }$$cmそれぞれ点Aから移動させる。

ア $${x=4,y=2}$$となるとき,∠PAQの大きさを求めなさい。
イ ∠PAQ=90°となる確率を求めなさい。

アは,確率ではなく・・・

 $${x=4,y=2}$$のとき、点P,Qの位置はそれぞれ下の図のようになります。

 ∠POQ=90°ですから、∠PAQはその半分で45°。確率ではなく,円周角についての理解を試す基礎的な問題になっています。

イは,とりあえず表で

 イについては、次の図のように円周上の各点をB~Hとして、表をかいて考えてみることにしましょう。PとQが逆回りになることに注意が必要そうです。

 表から、∠PAQが90°になるのは、$${(x,y)=(1,3),(2,2),(3,1),(6,6)}$$の4通りですから、条件に合う確率は$${\dfrac{4}{36}=\bm{\dfrac{1}{9}}}$$と求めることができます。

ア 45°   イ $${\bm{\dfrac{1}{9}}}$$

問題を解いたあとに・・・

 ∠PAQが90°になる,ということは、PQがOを通る場合、つまり上のA~HでいうとPとQの位置の組み合わせが,BとF、GとC,HとDになる3つの場合を考えればよいのですが、このときPとQは逆回りになるので$${(x,y)=(2,2)}$$でPがC,QがGの位置になる場合だけではなく、$${(x,y)=(6,6)}$$でPとQが入れ代わってPがG,QがCの位置になる場合も生じてきます。
 表をかいてすべての場合を列挙してモレ(落ち)がないように考えるのは、面倒かも知れませんが,やはり有効です。

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