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栃木県|公立高校入試統計問題2023

問題1

 右の表は,あるクラスの生徒35人が水泳の授業で25mを泳ぎ,タイムを計測した結果を度数分布表にまとめたものである。このとき,次の(1)(2)の問いに答えなさい。
(1)18.0秒以上20.0秒未満の階級の累積度数を求めなさい。
(2)度数分布表における,最頻値を求めなさい。

(1)累積度数

 累積度数とは,最初の階級からその階級までの度数を合計したもの。求めると,2+8+7=17(人)

(2)度数分布表における最頻値

 度数分布表における最頻値とは度数の最も多い階級の階級値(階級の真ん中の値)。
 度数の最も多い階級は,20.0秒以上22.0秒未満。その真ん中の値は(20.0+22.0)÷2=21.0(秒)

問題2

 下の図は,ある中学校の3年生100人を対象に20点満点の数学のテストを2回実施し,1回目と2回目の得点のデータの分布のようすをそれぞれ箱ひげ図にまとめたものである。
 このとき,次の(1),(2)の問いに答えなさい。

(1) 箱ひげ図から読み取れることとして正しいことを述べているものを,次のア,イ,ウ,エの中から2つ選び記号で答えなさい。
 中央値は.1回目よりも2回目の方が大きい。
 最大値は,1回目よりも2回目の方が小さい。
 範囲は,1回目よりも2回目の方が大きい。
 四分位範囲は,1回目よりも2回目の方が小さい。

(2)次の文章は,「1回目のテストで8点を取った生徒がいる」ことが正しいとは限らないことを説明したものである。[   ]に当てはまる文を,特定の2人の生徒に着目して書きなさい。

 箱ひげ図から,1回目の第1四分位数が8点であることがわかるが,8点を取った生徒がいない場合も考えられる。例えば,テストの得点を小さい順に並べたときに[                  ]の場合も,第1四分位数が8点となるからである。

(1)箱ひげ図から読み取れること

  中央値は,箱ひげ図の箱の中にある縦線が示しています。確かに1回目よりも2回目の方が大きいですので,正しい。
  最大値は,箱ひげ図のひげの右端。1回目よりも2回目の方が大きいですので,正しくない。
  範囲は,最大値と最小値の差で,箱ひげ図ではひげの右端から左端までの長さ。1回目と2回目は等しいので,正しくない。
  四分位範囲は,第3四分位数と第1四分位数の差で,箱ひげ図では箱の長さに当たる。確かに1回目よりも2回目の方が小さいので,正しい。

(2)データの個数が100個のときの四分位数

 データの個数は100人ですから,四分位数は,次のようになります。

(【1】~【50】)(【51】~【100】)
     ↓
(〔【1】~【25】〕〔【26】~【50】〕)
(〔【51】~【75】〕〔【76】~【100】〕)

 第1四分位数は,【25】番の生徒と【26】番の生徒の平均です。
 【25】番・【26】番の生徒が両方とも8点であれば,8点を取った生徒がいるといえますが,【25】番の生徒と【26】番の生徒の平均が8点になる場合はそれだけではありませんね。最低点が6点であることを踏まえて,平均点が8点になる例を挙げればよいでしょう。

問題1 (1)17人  (2)21.0
問題2 (1)ア,エ 
(2)例:25番目の生徒の得点が7点,26番目の生徒の得点が9点

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