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岡山県|公立高校入試統計問題2023

 太郎さんと花子さんは,中学生の体力について調べています。〈会話〉を読んで,(1)~(3)に答えなさい。

〈会話〉
太郎:私たちの中学校で実施している2年生の体力テストの結果を,5年ごとに比較してみよう。
花子:(あ)_2010年,2015年,2020年の50m走のデータをもとに,箱ひげ図を作ってみた_よ。
太郎:箱ひげ図の箱で示された区間には,すべてのデータのうち,真ん中に集まる約[(い)]%のデータが含まれていたよね。箱ひげ図は,複数のデータの分布を比較しやすいね。
花子:(う)_2010年,2015年,2020年の50m走のデータをもとに,ヒストグラムも作ってみた_よ。
太郎:箱ひげ図とヒストグラムを並べると,データの分布をより詳しく比較できるね。次は,反復横とびのデータを比較してみようよ。

(1) 下線部(あ)について,花子さんが作った箱ひげ図から読み取れることとして,次の①,②のことがらは,それぞれ正しいといえますか。[選択肢]のア~ウの中から最も適当なものをそれぞれ一つ答えなさい。
①2015年の第3四分位数は,2010年の第3四分位数よりも小さい。
②2020年の平均値は8.0秒である。
[選択肢]
ア 正しい
イ 正しくない
ウ 花子さんが作った箱ひげ図からはわからない

(2)[(い)]に当てはまる数として最も適当なのは,のうちではどれですか。一つ答えなさい。
 25   50   75   100

(3)下線部(う)について,次の3つのヒストグラムは,花子さんが作った箱ひげ図の2010年,2015年,2020年のいずれかに対応しています。各年の箱ひげ図に対応するヒストグラムを,の中からそれぞれ一つ答えなさい。

※ヒストグラムについて,例えば,6.0~6.5の区間は,6.0秒以上6.5秒未満の階級を表す。

(1)箱ひげ図から読み取れること

 花子さんの箱ひげ図を見てみることにしましょう。

箱ひげ図の第3四分位数

 箱ひげ図において第3四分位数は箱(長方形)の右側の辺で示されます。

 確かに,2015年の第3四分位数は,2010年の第3四分位数よりも小さいので,この文章は正しい。

箱ひげ図と平均値

 箱ひげ図だけでは,平均値は読み取ることはできませんので,「花子さんが作った箱ひげ図からはわからない」を選びます。

(2)

 箱ひげ図の箱で示された区間には,すべてのデータのうち,真ん中に集まる約半数のデータがふくまれます。
 ですから約50%,イを選びます。

(3)

 ヒストグラムから箱ひげ図をつくります。ヒストグラムの方が箱ひげ図よりも多くの情報が含まれているからです。
 まず最大値に注目します。箱ひげ図の2015年とヒストグラムのイだけ,最大値の含まれる階級が異なりますね。ですから2015年のヒストグラムはイであることがわかります。
 アとウのヒストグラムを見てみると,アよりもウの方がデータが散らばっているのがわかります。データが散らばっていると箱(四分位範囲)は長くなり,中央値にデータが集まっている傾向があると箱は短くなりますので,2010年がウ,2020年がアである,と判断してよいでしょう。
 正確にはちゃんとヒストグラムから累積度数を求めて・・・とやってもいいのですが,図にするのは,全体の傾向を読み取るためで,このような「ざっくり」で大丈夫です。

(1) ①    ② 
(2) 
(3) 2010年    2015年    2020年 

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