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群馬県|公立高校入試統計問題2024

 沙知さんは,昨年の夏,自分が住んでいる群馬県桐生市が記録的な暑さだったことから,桐生市のほか,昨年8月に40.0℃を記録した石川県小松市と,1年中温暖なことで知られる宮崎県宮崎市の3つの市について,令和5年8月の日ごとの最高気温をそれぞれ31日分調べて比較することにした。次の図は,これらのデータを箱ひげ図にまとめたものである。後の(1)~(3)の問いに答えなさい。


(1) 沙知さんがまとめた箱ひげ図をもとに,次のア~ウを,値の小さい順に左から並べて書きなさい。
 桐生市のデータの第3四分位数
 小松市のデータの第1四分位数
 宮崎市のデータの最大値

(2)沙知さんは,3つの市のデータの分布の様子を詳しく比較するため,箱ひげ図に加えてヒストグラムも作成することにした。次のア~ウは,令和5年8月の桐生市,小松市,宮崎市の最高気温のデータをもとに,階級の幅を1.0℃として作成したヒストグラムである。桐生市に当たるものをア~ウから選び,記号で答えなさい。

(3) 次のは,沙知さんが,桐生市,小松市,宮崎市のデータの箱ひげ図を比較して述べたものである。ア~エのうち,正しく述べているものをすべて選び,記号で答えなさい。
 3つの市のうち,データの範囲が最も大きいのは,桐生市であることが分かる。
 3つの市のうち,箱ひげ図の箱の部分が最も右側に位置しているのは桐生市であるため,桐生市のデータの四分位範囲が最も大きいことが分かる。
 桐生市と小松市について,箱ひげ図のひげの部分の長さや位置を比較することで,桐生市よりも小松市の方が,最高気温が36.0℃以上の日が多かったことが分かる。
 宮崎市のデータの最大値よリも桐生市のデータの中央値の方が値が大きいため,桐生市の最高気温が宮崎市の最高気温よりも高かった日が,31日のうち16日以上あったことが分かる。

(1)四分位数・最大値

 箱ひげ図では,第1四分位数・第3四分位数はそれぞれ箱(長方形)の左端・右端の位置で表されます。
 最大値は右側のひげのいちばん右の線の位置です。ということで3つを並べてみましょう。

 小松市の第1四分位数(イ) → 宮崎市の最大値(ウ) → 桐生市の第3四分位数(ア) の順ですね。

(2)箱ひげ図に対応するヒストグラム

 箱ひげ図の方を見ると,宮崎市は左寄りにデータが偏っていて,桐生市が右寄り,小松市がその中間ぐらい,という感じです。
 ヒストグラムを見ると,左寄りなのはウなので,これは宮崎市だと,はっきりわかります。
 桐生市と小松市の違いですが,小松市の方が最大値は大きいですから,アが小松市,イが桐生市と判断できます。ヒストグラムの山の位置としても,あっていますね。

(3)箱ひげ図から読み取れること

 選択肢1つ1つを見ていくことにしましょう。

ア データの範囲

 範囲とは,最大値と最小値の差で,箱ひげ図では,図の長さで表されます。

 確かに桐生市がいちばん大きいです。

イ データの四分位範囲

 四分位範囲とは,第3四分位数と第1四分位数の差で,箱ひげ図では箱(長方形)の横の辺の長さで表されます。確かに桐生市の方が微妙に小松市よりも長い感じもありますので,確かに桐生市がいちばん,というので良いような気がしますが,選択肢には「箱ひげ図の箱の部分が最も右側に位置しているのは桐生市であるため」と書いてあります。この理由は違いますね。

ウ  ある区間に含まれるデータの数の比較

 最高気温が36.0℃以上の日は,桐生市は中央値以上の値,小松市は中央値よりも多い値ですから,桐生市の方が多いはずです。間違いです。

エ ある区間に含まれるデータの数 その2

 まずは,文章に書いてあることを整理して,図に表します。

 宮崎市の最高気温よりも,桐生市の中央値はそれよりも右側ですから,少なくとも16日あることがわかります。選択肢は正しいですね。

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