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亀山耕平(日本)のあん馬/2018年W杯コペル大会の演技

日本チーム最年長、あん馬1本で東京オリンピックに挑む亀山耕平選手。

2013年世界選手権の種目別あん馬で金メダルを獲得。
2014年世界世選手権では団体メンバーとして銀メダルを獲得するなど、これからの活躍が期待されたのも束の間、2015年には代表から外され、2016年リオ五輪代表には選ばれませんでした。
リオ五輪選考会後のインタビューでは引退表明までしましたが、決意を新たに東京オリンピックを目指します。
リオ五輪翌年の2017年の世界選手権で再び代表に返り咲きましたが、予選でミスが出て決勝進出はなりません。
2019年からは、種目別のオリンピック予選であるワールドカップシリーズに参戦。
2020年に世界を襲った感染症に翻弄されながらも、2年半に及ぶシリーズを勝ち抜き、東京オリンピック代表の座を掴み取りました。

今回は亀山さんのあん馬から以前紹介した《コンバイン》の進化系を紹介します。
以前《フロップ》《コンバイン》を紹介した記事で、

【コンバイン】は2つの旋回の後にやるロシアン転向を何周回るかによって難度が変わります。
このロシアン転向が1周(360°)になるとEコンバイン、2周(720°)になるとFコンバイン、3周(1080°)回ると最高難度のGコンバインになります。

という説明をしました。

亀山さんは④《Eフロップ》の後に、ひとつのポメル上で2回旋回した後、下向き転向を1周(360°)回しています。
これでE難度の⑤《Eコンバイン》になります。

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亀山さんのやっている終末技はあん馬ではよく使われているもので、
ポメルを使った旋回から倒立に上げて、3部分に手を着きながら体をひねらせ、倒立から着地に下ろす。
「旋回/倒立/ひねり/移動/おり」と、様々な要素が組み合わさったひとつの技です。

Dおり

あん馬は大概の選手がこの倒立技で降りるので、これでひとつの技なんだと思っていてください。


浮き沈みの激しい亀山さんの体操人生ですが、たくさんの人が応援する東京オリンピックの舞台で最高のパフォーマンスが発揮できるように祈っています。



追記:見事!あん馬2位通過です!
メダリストが集結するあん馬で、あの時マックス・ウィットロックに勝って金メダルを掴んだように、亀山さんが再び金メダルを、初めてのオリンピックで初めての金メダルを獲れるように!祈っています。

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